2015/09/02

桃の紅茶

  商品のバリエーションの1つかもしれないが、テレビのCMで、紅茶に桃のエッセンスを移すというのがあった。桃が綺麗に剥かれて、「紅茶の中に沈んでいる映像」が僅かにフレームインしただけだが、それがしばらく印象に残っていた。今はCMのバージョンが大きく進み、そのCM映像は姿を消したが、どういうわけか試してみたい気持ちが心に残っていた。歳を重ねた人たちの中には、そういうエレガントな紅茶を楽しまれる方も多いのかな?とも想像してしまったが、杉下右京さんの世代を象徴して、やや保守的なのかもしれない。

   元々市販の英国製紅茶の種類は、後から薫り付けしたものが殆どだが、それらは輸入される時に、商品のバリエーションの中から日本人好みの種類に淘汰されてきた歴史的経緯がある。しかし、年から年中、同じ紅茶を楽しむのも飽きるので、夏場などは趣向の変わった薫りや甘みが付いていてもいい、確かに、本物の果実を使うのならば、「仕上げる手間とか、組合せる素材選び」が面倒かもしれない。さらに、不経済な使い方になる。それでも、結構な楽しみ方が広がるのではないかと思われる。

 最近は、人工的なフレーバーの使い方が、様々な分野で技術レベルが巧妙になって、本物と区別がつかないとか、身近に存在しないような薫りまで合成されている。紅茶への薫り付けは製品種類の拡大に最適の材料とも言えよう。そういえば!と思い出したのがお中元の品物の中に、たまたま白桃のフレーバーを加えた紅茶があったことだ。果たしてこれはどうなんだ?と思いながら紅茶にしてみる。確かに、桃の薫りが発つが人工的な薫りを否定することはできなかった。

 そこで、紅茶をストレートで抽出し、そこに「岡山の白桃ドリンク」加えてみた。これなら、不経済な使い方にもならないし、どうせなら、白桃をそのまま口にした方が美味しいと悩むことは無い。それにしても、この白桃ドリンク入り紅茶は想いの外美味しい。本物とフレーバーを使った紅茶との違いがこれほど大きいとは、想いもよらなかった。結局最初のテレビCMの話に戻るかもしれないが、「紅茶の中に剥かれた桃の切身が沈んでいる映像」が一番美味しそうな状態を表現していることが分る。


 

2015/08/23

割けるチーズ

  チーズを使った料理には、まだまだ可能性の残された美味しさがあるようだ。そこには、直接口にする時にも、形状であったり、食感などに未経験の美味しさが隠れているというのが、メーカーの主張すべきことのようだ。もちろん、商品単独に棚に並んだ種類だけを分類しても、既に無限といえるほど市場に存在する。柔らかいものから硬いものまで、口当たりのみならず、風味や塩気までも様々だが、さらに、チーズの持つ形状の違いによる食感の違いにも、目を付けてきたと言うわけである。チーズを薄くしたスライスチーズ、上から降りかけれる粉チーズ、そして様々な使い方が出来る「割けるチーズ」がそれである。それらは、いずれも料理を豊かで味わい深いものにしてきた。

   割けるチーズと言うのは、相当古くから出回っているにもかかわらず、地道な人気の中で、少しづつ改良が加えられてきた。実は、これに似たものを私は知っている。あくまで似たものという程度だが、それは「蟹カマ」である。割けるチーズは、暖かいうちに「伸ばしては、折り曲げ、また、伸ばしては、折り曲げ、その操作」を繰り返すことによって繊維状の形を構成する。しかし、蟹カマは細かく裁断することで、蟹肉の食感を得ようとしたものである。大昔(40年ほど前)に食品会社にいたことがあるが、その工場の片隅で幾度となく蒲鉾を使った特別注文品として作っていたのを見たことがある。左右42cm厚み5.5cm奥行き80cmもある(=上表面が5mmほど朱色に塗られている)大きな蒲鉾を縦横に順序正しく何回も裁断して、最終的に2mm角の5cmの長さにまで細分化する。それは大変精度が必要で、おまけに手間も一際で偽物という指摘は免れないまま、それでも採算性に課題を残していた。当時は、まだ限られた納入先向けの試作品レベルだったと思う。

  この2つの共通点は、食材に巧妙な「ほぐれる細工」を加えることで、より優れた食感を求め、その独特の食感によって、食感→食欲という付加価値を創造し、最終的に商品販売力に繋げると言う思惑である。うーむ、それにしても、かなり遠回りな戦略と言えたものだ。しかし、僅かな食感に優れた可能性を見出す人たちがいたようだ。そこに、素材から製品までの製造工程に、日本人ならではの「職人的要素と、他では真似のできない高い技術」が使われている。その、高い技術力を販売に結びつけるところが、独自の創造性というべき「日本のものづくりの原点」に繋がっているのである。今では、人気の高い「蟹カマ」を作る製造機械そのものを、全世界へ輸出している。

  ブロックのチーズだと、適当に裁断してそのままおつまみにするしかないが、割けるチーズには独自の特徴がある。それは、割く細かさによって食感が異なり、そのまま食べるだけでは到達し得ない「柔らかい空気感と渾然一体化した食感」を実現できるのである。また、割く度にチーズの中に埋め込まれた風味のようなものが漂い、それを料理に乗せたり、料理と混ぜ合わせたりすることで、料理の持つ味わいに奥行きが加わったり、時にはドレッシングのように料理全体の風味を増したりと、様々に使い分けることが出来るのである。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211390&app=WordPdf

2015/08/20

オークラの雑炊スープ

 最近の炊飯器には、「雑炊モード」と言うのがあるので、胃腸のことを考えて、時たま「今日は美味しい雑炊」を戴きたいと思うことがある。勿論、理屈は簡単なので、土鍋で 0からの自作も可能だ。例えば、和風なら鰹節の出汁、昆布出汁、細かくした人参、大根、椎茸、あと、塩とか醤油でベースのスープを作り、冷ご飯を加えて数分間煮立たせて仕上げる。更に、梅干しを乗せるとか、帆立を潰して加えるとか、蟹の缶詰を開けて上に乗せるとか、お好みの具材を入れれば、味としては、それなりにまとまるはずだ。

 ただ、味には独自の好みってものがあったり、何度か味見をしながら作り込むなんて、朝からそんな面倒なことはしたくない、だから「大手メーカーの洋風雑炊の素」を使うとか、「お吸い物の素」を使って簡単に作るとか、人それぞれだとは思うが、もっと「簡単に和のテイストで美味しく」と言うのが本音だ。そんな要求にぴったりなのが、ホテルオークラの雑炊スープ。同和食堂「山里」ならではの伝統と技術が伝わり、日本情緒豊かな味わいを備えた雑炊が堪能できる。

 この雑炊スープの使い方は、スープ(=250g)が袋詰めになってるので、まずそのスープを鍋に出し沸騰させる。そこに冷ご飯1杯(110g程度)入れて2~3分煮立たせる。一応これで完成である。この雑炊スープは、既に商品ごと帆立、蟹、梅など、好みを選べるので、その商品を選択した時点で味が決まっている。仕上げに何か追加するとすれば、定番過ぎるかもしれないが、とき卵を加えたり、みつば、塩昆布少々と言ったところ。

 雑炊なんて「さらっとした、柔らかいご飯と、鰹スープと椎茸があれば」十分美味しく出来る・・・と自作に自信のある方は、雑炊ごときで、何故ホテル・オークラの商品なんだ?と思われるかもしれないが、「口にすれば、うーむ、なるほど!」と美味しさに納得されるに違いない。残念ながら雑炊で思い出すのは、幼い頃お腹を壊したとか、お酒の呑み過ぎの時とかで、苦し紛れの時にしか食べないこともあって、あまり、その出汁の味にまで拘わる人も少ないかもしれないが、やっぱり美味しいものは朝から戴いて元気を出したいものだ。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=cfbf77db9040165a%212257&app=WordPdf
 

2015/08/16

圧搾法の一番搾り 亜麻仁油

  医者の考えることは、おおむね決まっていて、その周辺つまり近所の患者を継続的に増やすことである。生かさず殺さず長い間通院してくれる人が大好きなのである。しかし、中には煩わしい事を嫌い、孤独を好む変わった医者もいる。そんな先生にかかると、外来では、いつも叱られている様な錯覚にとらわれる。血液検査の結果を観ながら、「脂を採ってはいけないと言ってるわけじゃないけど、どうせ採るならオメガ3を採ってほしいと言ってるんですよ」 と先生は、その数値を指差しながら、まだ分っていないのかといった面持ちで口を開いた。⇒太り気味でコレステロール値の高めの人は、参考にして欲しい。
 
 要約すると、脂肪は「飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸」の2つに分けることが出来る。前者は、豚肉、牛肉、乳製品などの動物性の脂肪に多く含まれている。また、それは体内で生成できるので、特に意識して摂取する必要は無い。一方、不飽和脂肪酸は、オメガ3系、オメガ6系、オメガ9系の3種類に分類されていて、オメガ3系は、認知症予防、神経疾患の予防、炎症の抑制、メタボ体質の予防、血栓抑制、血管拡張、がん予防等に期待できるという。また、オメガ6は、日常的な脂としてよく使われているが、採りすぎるとアレルギー促進、炎症促進、血栓促進、血液の凝固等の危険が挙げられる。あの米国でさえも、オメガ6系は心臓疾患のリスクが高まるとして、2006年にニューヨーク市で、飲食店での全面使用禁止を条例で定めている。

オメガ3は、青背の魚の油、えごま油、亜麻仁油、チアシードオイル、インカインチオイル(2013/12/17に既に紹介) など、あえて「意識して」口にしなければならない。また、紫外線や熱を嫌うため、保存は冷蔵庫になる。オメガ6は、べにばな油、コーン油、ごま油、サラダ油、マヨネーズ などで、油炒めに使ったり、ドレッシングに使われている馴染みの深い脂といえる。また、オメガ9は、オレイン酸で、オリーブ油、キャノーラ油、紅花油などが該当する。酸化しにくく、加熱処理にも向いている。なお、オメガ9は、食べ物から摂取するほか、飽和脂肪酸と同様に体内で作ることもできるらしい。

 このブログでオメガ3の商品を紹介するのは2度目になるが、医者から薦められたのは初めてだ。
詳細に調べれば、いつでも分ることだけど、重み付けという意味では、初歩的な血液検査で、医者から言われると、そろそろ脂に注意するようにという警告として受け取れる。そこで、探し出したのが「カホクの圧搾法の一番搾り 亜麻仁油(オメガ3が56%含まれる)」である。2013/12/17 紹介のインカインチオイルは、酸化に強い反面、ナッツ風の味(サチャインチ種子風味)が付きまとい、食材との相性があるが、この亜麻仁油は、取り扱いがデリケートな反面、透明無臭で、どのような食材にも使用できる。もちろん和食にもマッチする。
 同社のホームページはこちら http://www.kahokuseiyu.co.jp/docs/index.htm
☆ホームページ上の商品カテゴリーは、外国産原料使用商品となっている。

 

2015/08/12

青森りんご100

 暑さが続く折には、無意識に冷蔵庫を覗き、清涼飲料水へ手が伸びる.。それでも、昔はラムネのような炭酸の入った飲料水が体に染み渡って気持ちいいと感じたものだが、今ではめっきり体に優しい自然に近い物を選びたいと思うようになった。しかも、体内に取り込める水分摂取の限界量も減ってきたように思う。つまり、若い頃は体から発散した分以上に摂取しても、違和感は感じなかったが、最近は、発散した水分を補う程度に抑えなければ、その後は胃腸の調子を崩してしまい、しばらく空腹感までも失ってしまうことがある。

 体に優しい自然に近い物となると、トマトジュースとか野菜ジュース、あるいはスムージーとか、どちらかといえば健康志向が強まり、重要な要素ともいえる清涼感から遠ざかってしまう。喉越しからも選びずらく(少々重たく)感じるが、色々目新しい製品も増えているので、ついつい試してみたいと思い手にとってしまう。ただ、成分表を覗いてみると多種多様な野菜や果物が含まれており、味の方向性を見失い、首を傾げてしまうこともある。

 長年の経験から推し図るとやはり、愛媛のポンジュースか、青森のりんごジュースが美味しいと思いだすことがある。自然な口当たりや喉越しが、採れる地域を連想させるほどの透明感を感じ、冬場は温めても、夏場は冷やしても、それなりに口当たりも良い。さらに、他の香料つき清涼飲料水を陳腐に感じる程の自然な風味が魅力といえる。

 先日、高級食材を取り扱うスーパーで、数段積んである「青研の葉とらず りんご100」というのを見付けた時に、そんなイメージが蘇ってきた。なにその「葉とらず」とは?(俺しらねぇ)と思ったが、迷いもせず過去の経験から数本購入してみた。それは、かつての「青森 りんごジュース100」より、味が爽やかだった。その特徴として、新たに青りんご(緑色のりんご)を直接かじった時のような風味が加わった新鮮で瑞々しい味わいが伝わってきた(あくまで個人の感想)。その風味から、改めてパッケージを眺め直してしまったほどで、さらに、在庫を用意したいと思い、再びスーパーに買いに戻ってしまった。

 では、その違いとも言える、「葉とらず」とは、いったい何を意味するのか、実は、りんごを収穫するまで、果実の周囲に存在する葉を「取り除かない」らしい。それによって、収穫する果実は、周囲の葉から光合成によって得られた栄養分(ソルビトール)を取り込む。それが酵素の働きによって、果実をより美味しくするというもの。そのかわり、収穫するまで葉を取らないので、果実の表面はすべて真っ赤にならず、葉が覆っていた部分は、まだらに黄色くなるようだ。

 このような手法で作られた「りんごジュース」は、インターネットを通じて情報が広がり、大変な評判を呼んでいるという。 
㈱青研のホームページはこちら www.ringo-seiken.co.jp 





 

2015/08/08

ミッション=インポッシブル ローグ・ネイション

 この映画のテーマ曲ほど「昔の人の心」を揺さぶるものは無い。かつて、1967年から始まったテレビドラマ「スパイ大作戦」のイントロのテーマ曲である。当時14歳の私としても強く印象に残っている。多少アレンジは異なるが、今、なお映画「ミッション=インポッシブル」で継承されてきた。そこでyou tubeにアップされた方に感謝しながら、当時を思い出してみたい。
 www.youtube.com/watch?v=erUcduVIt2A

 ミッション(任務)がインポッシブルな(難しい)ので、特殊な技能を備えた者が、さらにその腕に磨きをかけ、表向きの組織に属さないスパイ・グループの活躍を映像化したもの。つまり、この作品の面白さは、指令を出す当局は一切関知しない(関与を否定する)という、味方をも欺く難度の高い任務に、有能で失敗しない集団(組織名は↓説明)で、知恵と強靭な肉体を使って任務を遂行するところにある。「そこに、うーむなるほど」と思う、凄い見所がふんだんに盛り込まれてきた。それらは、秒を刻む程の正確に遂行する作戦であったり、その為の優れたマシンの用意や、人間の能力限界まで引き出した即戦力、あるいはメンバーの組織力であったりと、素人が考えるスパイらしさが満載であった。


 この映画シリーズの主役は、ご存知トムクルーズだが、あの「トップガン」でブレークした大好きな俳優だ。それは、F14トムキャット(艦載機)が正確無比の傑作と言われた全盛時代(28年前)に公開された映画で、ストーリーよりも、特に戦闘機の可変翼のビジュアル(コンピュータ制御:低速で主翼を広げ、高速で主翼を閉じ、旋回時にも主翼の幅を広げ高い旋回性能を得る)や背後に流れるサウンドが作品を一層盛り立てた。勿論、そのトップガン=米国海軍戦闘機戦術教育プログラムの中で、敵の戦闘機役を果たす特別有能な人材の合格メンバーを演じたことをきっかけに、その彼のイメージそのままに魅力を引き出す作品が次々と作られてきた。だが、トップガンのような映画に出演した後は、どんな作品に出演しても「少しゆるく見える」ことも確かだ。
 ☆F14トムキャットの可変翼に興味のある方のみ参考:トップガンから抜粋
 https://www.youtube.com/watch?v=vwBbrngafl0

  しかし、ミッション=インポッシブルだけは、彼自身の趣味性が強く「自ら企画を考える、不可能への挑戦」と思えるほど危険極まりない作品ばかりだ(その危険シーンを安全に撮影する技術こそスパイ作戦的技術と思わせる要素かもしれない)。確かに、観客が興奮し歓喜するから「自らがやってのける」。その気持ちこそがファンを引き付ける最大の要素かもしれない。そこで、「すべて本物という2例のアクション・シーン」のメーキング映像を参照されたい。
 こんなの見たことない!飛行機アクション
 https://youtu.be/WISQ_Uy2dV8

 撮影車、撮影機(ヘリ)も併走する、バイク・アクション
 https://www.youtube.com/watch?v=mT5Kxj4V3XA

 IMFと言っても、偉そうに他国の文化に余計な発言をした銀髪頭のおばさんがいる「国際通貨基金」のことではない。IMF=Impossible Mission Force 訳して、「難しい任務を遂行する部隊」である。なんと分りやすいことか!おっと、ついでに、今回の副題である ローグ・ネイション=Rogue Nation とは、「危険な組織、とか、ならず者国家」のこと。まあ、世界で通用する、これ以上の意味深な表現も無いと思われる。あと、作品の中でよく出てくるシンジケートとは、「人殺しをも厭わない組織犯罪集団」と考えられる。また、エージェントとは、「組織から依頼され、その代わりに行動する者」のことだが、イーサン・ハント自身もIMFのエージェントと見ることができる。それでは、今回のIMFの5人のキャラクターを覚えておこう。
   https://youtu.be/_J655H0XnQs
    
   既にシリーズ5作目になった今回のストーリーは、最後のミッションと豪語している。アクションの構成や映像の過激さからして、それにふさわしい。元諜報部員達が結成したスパイ組織(シンジケート)の活動の手がIMFにも及び、IMFは解体の危機に陥る。イーサン・ハント(トムクルーズ)は、かつての仲間と共に「世界の危機を救うため史上最難関のミッション」に挑む。それが、スタントなしで挑む幾つかの見せ場になる。共演は、シリーズ出演3作目となるベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)、前作から登場したウイリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)のほか、イルサ・ファウスト役の新ヒロイン(スウェーデン出身のレベッカ・ファーガソン)も参加。今回は、見所アクションの集大成とも言える作品だ。見逃してはならない。
それでは、予告編
 https://www.youtube.com/watch?v=_Dg3eAwCuVA

2015/08/06

青汁のめぐり

  改めて調べても、青汁を販売しているメーカーは増えている。サントリー、大正製薬、ヤクルト、ファンケル、世田谷自然食品、アサヒ緑健、ダイレクトテレショッピング等馴染みの他にも、4~5社ピックアップできるのに、それぞれの会社で数種類の派生商品までも用意している。先日来、ヤクルトの「まろやかケール」をヤクルト(乳酸菌飲料)に溶かして試してきた。毎日1~2回ほど飲み続けると、気のせいかにわかに胃の調子が良くなり、お通じもよく、なかなか快調と言える(個人の感想)。しかし、果たして、継続するのに、これをこのまま飲み続けるのが良いのか、あるいは、もっと何か自分に適した商品があるのか検討してみたいと考えるようになった。

  青汁の商品企画には、少なからずその会社の特徴を生かし、健康への思想や市場性が反映している。元々の青汁の理想を考えると、大麦若葉を「生のジュースの形」で摂取するのが良い。つまり、「加熱処理をすれば酵素の大半が無くなってしまう」からだ。昔からあった青汁スタンドは、ここを重視したもので、ブームの発端となった経緯がある。それには、目を見張る効果があったようだ(あくまで体験者の感想)。その次が、大麦若葉、ケール、明日葉の乾燥粉末に他の「幾つかの栄養素を加え」たものになる。混ぜ物が多くなると、何がどのように効いているのかわかりにくくなるし、曖昧な商品になる。逆に、青汁をより生かすための工夫をしたものは別だ、消化吸収を改善する目的で乳酸菌やオリゴ糖を加えたものは効果的とも思える。ただ、「飲みやすく」するために何か添加して青臭さを紛らわす目的のものは、(自分としては)論外と言える。

 最初のうちは、飲みにくいこともあって、食物繊維の代表である「抹茶」を加えたものを選ぶ人も少なくないようだが、その効果を実感しはじめると徐々に要求が専門的になって、やはり加熱処理の少ない商品を探すようになる。勿論、その効果が顕著な「生の青汁」を扱う会社もいくつかあり、ファンケルでも、冷凍の商品(プレミアム冷凍)を販売している。逆に、大正製薬はさすがに製薬会社だけのことはあって、コレステロールを低下させるキトサンを配合して別の市場を開拓しようとしている。また、武田薬品工業でも「緑の習慣」というミドリムシの入った製品(59種類の栄養素)を用意している。


 それでも結局、たとえ粉末でも製造工程で出来る限り加熱処理が少ないものから選びたい。そうなるとやはり、工場公開のヤクルトが候補にあがってしまう。やはり、そこには豊富に採れる原材料を如何に上手に工夫して、人の体に効果的に働かせるかを考えているように思えるし、またそれが、生産者を支えることでもあるという、そういった、地域と一体化した生産システムを構築している背景がより優れた商品への挑戦を促すと思われる。

  そのヤクルトから可能性を見出せる製品が、上の写真の「青汁のめぐり」で、めぐりとは、「大地から得られた緑の栄養素を体に巡らせるため、栄養素自体と吸収力に着眼し、青汁が腸の中でどのように働き、どのように機能しているかを研究した結果、腸内細菌の活性化のために、生きたまま腸まで届くガラクトオリゴ糖(自社のオリゴ糖)を加えたというもの。何故か先述の(=ヤクルトの「まろやかケール」をヤクルト(乳酸菌飲料)に溶かして)と似ているようだ。

 なるほど、食物繊維が腸内で活躍するための土壌を整備したともいえる。青汁の原材料としては、ケールと大麦若葉両方で商品化されており、基本的な考え方として食物繊維3g、ヤクルトのガラクトオリゴ糖2.5gが1日2袋で摂取するようになっている。原材料の違いを大まかに比べると、ケールは、βカロチンに加えてカルシウムが多く含まれ、一方の大麦若葉はβカロチンに加えてカリウム、鉄が多く含まれていると記載されている。結局、ヤクルトの「まろやかケール」と「青汁もめぐりケール」に落ち着いた。
同社の青汁商品ページ
https://www.yakult-hf.co.jp/products/aojiru/index.html

2015/07/31

ターミネーター(ジェニシス)

 過去に興行成績の良かった作品は、とてつもない資産を持っているのと同じだ。次回も「売上げを期待できる」という安全パイがあるので、お金もかけやすい。勿論、ファンにとっては見逃せない作品になる筈だ。おおよそストーリーの予測はできているにしても、CMであの「テーマ音楽」が流れたり、懐かしい「フレーズ」が聴こえてくると、ついつい無意識に興奮が蘇り、全身からパワーが漲って来る(あくまで個人的な反応)。

 また、主演に愛着を感じ、どんなに激しい敵の攻撃にも、絶対に殺されない(壊れない)ので、ファンとしてはそこも安心だ。今年の夏~冬は、この手の作品が顔を揃えている。ターミネーター、ミッションインポッシブル、007は外せないだろう。ターミネーターは、今回5作品目だが、3,4作品は、やや人気に陰りがあったせいか、5作品目の今回は「新起動」と言う副題が付けられている。それでは、何が違うのか、過去のターミネーター1,2作品の流れと、最新作の 5作品の背景から観てみよう。
   https://www.youtube.com/watch?v=LacFZxODnC0

   その手の専門筋の人の話では、ターミネーターと聞けば、電気回路に実装される終端抵抗を思い浮かべるらしいが、この映画シリーズでは、未来から過去に送り込まれる殺人ロボットを指す。名は目的を表すのか、めっぽう強靭に作られていて、ミッションを確実に成功させるという意味が込められている。その型名はT-800で、1985年からその役を演じてきたのが若き日のシュワルツェネッガーだ。今回も同じT-800だが、ガーディアン・ユニット(学習機能)装着済み(以降:T-800 ガーディアンと呼ぶ)として登場する(現在のシュワルツェネッガーが演じる)。


 そのほか、ターミネーターには、イ・ビョンホン演ずる液体金属製のT-1000、さらに今回は、ナノ粒子細胞から構成されているT-3000が初めて登場する。T-3000の特徴は、元々は黒色のナノ粒子細胞だが、「接触したすべての対象を複製して擬態化(ジョン・コナーに接触)」する。この2モデルがT-800 ガーディアンとサラ・コナーに襲い掛かる。性能から言えば、勝ち目の無い状況なのに、T-800 ガーディアンは何度か本音をこぼす。それが、「古いが、ポンコツではない」。この言葉には「学習してきた知恵」があることを示唆しており、これこそ、「往年のファンの心」を鷲掴みにして、心を揺さぶるメッセージと言えよう。見終わって映画館を出るファンとしては、より力強く知的な自分を実感できる筈だ。

 見所は、まず、T-800の旧バージョン(若き日のシュワルツェネッガー)とT-800 ガーディアン(現在のシュワルツェネッガー)が戦うシーンが挙げられる。予想外の展開といってしまえばそれまでだが、ガーディアンというバージョンを設けることで達成できたシーンと言えよう。そして次に、ガーディアンを襲うT-1000,T-3000の若干の弱みに関する映像表現の面白さが挙げられる。我々の持つ古い知識では、難解極まりないテクノロジーで裏付けられているようだが、あえて挙げれば、MR搭載型スパイラルCT(今だ存在していない)の放射線と磁場に引き寄せられて、ナノ粒子細胞が崩壊してゆく(すぐに復元する)T-3000の姿は極めて独創的で興味を引いた。あと、CMで見慣れてるとは言え、スクリーンでのバスの長手方向の宙返りには驚愕する。それでは、第1,2作品の監督・脚本であるジェームスキャメロンの感想を聞いてみよう。
  https://www.youtube.com/watch?v=jsWMiiqbHPI

   作品全体のアウトラインを覗いてみると、ターミネータは、スカイネットと呼ばれる人工知能(地球防衛システムが反逆して人類を滅亡させようとする)の管理下にあった。人類抵抗軍のリーダー(人類の偉大な指導者で、キリストのような立場:ジョン・コナー)の存在をなかったことにするために、リーダーの母親(聖母マリアに象徴:サラ・コナー)から抹消すためにターミネーターを過去へ送り込む。T-800 ガーディアンは、真逆に再プログラムされ、サラ・コナーを守るために過去へ送り込まれていた。また、ジョン・コナーの戦友とも、弟分とも言えるカイル・リースも自らサラ・コナーを守るために過去へ旅立つ。それでは、彼らの顔ぶれを見ておこう。おっと、あの「セッション」で鬼教師を演じたJ・K・シモンズもオブライエン役で登場している。
  https://www.youtube.com/watch?v=0txMHrFnoZ8

  ストーリーを追いかけて楽しむというよりは、映像表現を楽しむ作品と思われがちだが、「新起動」した(むしろ→ジェームス・キャメロン脚本版の継続)ことから、この作品は、次も、その次も存在するだろう。既に、第5作品にも、第1,2作品を継承する部分が多分に含まれていることから、その継続性の中に往年のファンだけが楽しめる部分があったり、ストーリーの謎や面白さが先行き浮き彫りになることも期待できる。上に挙げた3本の映像を観れば、作品への印象も少し違っていた事に気づくに違いない。ここは、1つターミネーターに興味の薄い人も、「暑気払いのつもり」で観ておきたい作品の1つと言えそうだ。
 

2015/07/29

スムージーキッチン

  少し前、紙パックで供給されるアサイーのスムージーを紹介したことがある(2014/11/28 )。確かに、これは美味しかった。しかし、生のアサイーのスムージーの風味には及ばない。しかもそれは、微妙な違いと言えるものでもなく、まるで別物に思えた。つまり生のスムージーは、やはり、加熱処理したスムージーとは「風味」に大きな開きがあり、そこには一口目から「さすがに、美味しい」と言葉にできる程の要素を秘めている。かつて生の青汁や生ジュースのスタンドのお店が散見される時代があったが、今から思い出すに、その提供者はその辺りの効能が良くわかっていたようだ。ただ、残念ながら、我々一般消費者にはそれが伝わっていなかった。

  私のような不勉強者は、「果汁100%」の表記や「濃縮還元」と言う言葉に迷わされ、徐々に「生の風味の持つ美味しさ」が分からなくなってしまったのかもしれない。さらに、新鮮な野菜や果物は、加熱処理することで「ビタミンや酵素などの栄養成分」が大きく低下することが知られている。今なら、もし果物のスムージーをその場で提供するお店を見つけたら、少量でも生のスムージーを戴くようにしたい。その「風味」の良さと、さらに本来の「生の野菜や果物が持つビタミンや酵素」などの飛び散るほどの栄養成分を加味すると、なおさら生の持つ価値が「価格差で表現できない違い」となっていることが分かる。

  とは言うものの、新鮮で美味しい生のスムージーを毎日戴くには、それ相応のコストと手間が掛かる。まして、果実のアサイーを入手すること自体も難しい。だから、時々、そんなお店を探すことを楽しみにするしかない。さらにもう1つ、スムージーという粉砕方法には、風味や栄養価とは違った「食感とか喉越し」という魅力もあることも忘れてはならない。スムージーが市場に広がった背景には、その口当たりとも言うべき要素が大きく寄与しているとも言われており、それは、単なるジュースや、ネクター等にはない「食物繊維感」が健康志向の人々を説得してきたようだ。

  それのみを捉えて、この手の加熱殺菌型スムージーを評価するのは難しいが、徐々に「食感とか喉越し」を重視した商品も種類を増やし、原材料に違いはなくても、ジュースとスムージーの差別化が図られている。メーカーとしては、食物繊維感を改善するために、原材料の種類ごとに加工方法を変更するなど、きめ細かい調整加工を施したことで、一際食感と風味が残されるようになった。その代表的な例として、カルピスから発売されたウエルチのスムージーキッチンを試してみた。それが、意外に美味しい(あくまで個人の感想)ので取り上げてみた。ざらっとするような大きさに裁断することで野菜と果物が保有しているビタミンや酵素などの栄養成分を残しているようだ。これから暑い日が続く折には、大量消費することになるので、それなりに重宝しそうだ。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=cfbf77db9040165a%212242&app=WordPdf

2015/07/26

冷やしぜんざい

  日本で古くから親しまれてきた調味料や食材には、他にはない品質に対する厳しさが浸みこんでいる。醤油、酒、味噌、胡麻油、などがその代表だが、おおよそ、それらを製造する会社は長い歴史を育んできた。工場などを拝見しても、老舗と呼ばれる風合いを醸し出している事が多い。しかも、商品に対するとてつもない拘りが脈々と息づいていて、話を聞けば聞くほど奥の深さに驚かされる。確かに、一般市場では世代が変わり、商品パッケージのデザインがモダンになることで、老舗なのか外資系なのか分からなくなることもある。しかし、それらの製造で外資系が入り込める余地は無い。それは、老舗ならではの「時間と手間を掛けた商品作り」と「継続性の高い商売のあり方」によるものだ。

  外資が入り込むとどうしても利益優先の商売がはびこる。その風潮を受けて国内メーカーもそれが正しい企業の在り方のような振る舞いをする。食材といっても、「自分が食べる訳ではない」から、CMをバンバン打って、見てくれさえ良ければ売れると考えているようだ。消費者も「みんなが食べているから安心」と考えているのだろう。しかし、日本では、1度でも悪事が暴かれると、未来永劫その悪いレッテルを貼ってしまう。例えば、森永ヒ素ミルク中毒事件(1955年)のことは、60歳以上の人はほとんど知っている。最近の話題では「マクドナルドの異物混入」は決定的で、歴史的にも同社は「根深い疑惑」があったことから、大きく信頼を失っている。

  一方、現在でも生き残っている老舗メーカーは、様々な社会環境の変化に対応しながらも、長い間培われてきた、自らの企業理念を崩さず物作りを進めている。今日紹介する「冷やし ぜんざい」のイチビキ㈱も創業243年を誇る老舗メーカー。小豆の加工品のような、昔からある「ぜんざい」なら誰でもその品質をチェックできる。もちろん、低価格(150円)な商品だからといって心配は無用のようだ。低価格にはそれなりの理由があり、ぜんざい1杯分わずか160gが袋詰めになっている。それは煮上げた小豆、砂糖、食塩、水、品質劣化の無い気密性容器で構成されている。つまり、少しだけ食べたいと言う人たちの為の「ぜんざいの小分け」販売なのである。

  この、「冷やしぜんざい」だけではない、おしるこや、赤飯など小豆を使った商品が豊富に用意され、それらは「イチビキ」の異色の商品群となっている。元々「イチビキ」は、名古屋の醤油、味噌の老舗として有名で、最近は幅広く食材を提供している。おおよそHP上に商品紹介が広がっているが、この「冷やしぜんざい」の情報は見つからなかったので、取り上げてみた。これは案外上品で美味しい商品に仕上げてある。小豆の姿が残り、むしろ「甘味を抑えた綺麗な形のゆで小豆」といった感じである。レトルトパウチのパッケージになっていて、消費期限も長い。夏場は「冷やしぜんざい」で食べても楽しいが、年間通じて寒天で固めた羊羹などを作って楽しみたい。これが少ない内容量160gの強みだ。そして、含まれる食物繊維をたっぷり戴こう。
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2015/07/22

マーマレード3種

 古い習慣は、たとえ社会的にかけ離れていたとしても、なかなか止められない事がある。特に食事に関するものは、体が継続一貫性を求めており、それを崩すには時間が掛かる。そんな抵抗感を拭いきれないのが、「食事と称して、菓子パンを食べる」代替食である。今時は、何処の町にもパン屋は数軒あり、そこには、選ぶのに困るほど美味しそうな商品が並んでいる。しかし、その店頭の隅に追いやられた食パンを眺め、その厚みと焼き具合を想像し、何をつけて食べようかと、考える人は少なくなったのかもしれない。今や、そんなかけ離れた話題なのに、それでも拘るという人に「今治の3種のマーマーレード」を試したのでレポートしたい。

 マーマレードは、夏みかん、伊予柑、日向夏、ゆず、温州みかん、ネーブルオレンジ、金柑、甘夏、デコポン、レモンなど、基本的には柑橘系なら何でも作れる。もっとも、自作するなら原材料は厳選したい。極力農薬を使わず、皮が厚いものを選びたい(ここで、ゆず、温州みかん、ネーブル、金柑は除外される)。さらに大量に安く入手できる時期(5月~10月は全て柑橘類の収穫はお休み)と、創作意欲を奮い立たせる時期であることも重要だ。また、皮を使うので、すみやかに中味を食べておかなければならない(レモンはやや厳しい)。昔は、手間を掛けて作り上げた優しいお味の自家製を自慢したものだが、今時、自作に拘るよりも専門店に行けば、珍しい種類が用意されている。


 探し出したのが、JAS(認定番号2005M-9) 取得の「はるみ、みかん、いよかん」の3種類のマーマレードで、原材料の柑橘(ラベルの果実)、砂糖、レモン果汁すべて有機栽培品を使用したもの。もちろん、「着色料、保存料は一切使用していない」と明記されている(したがって消費期限は短い)。ここまで厳選素材を使われると、少々お高くても、ある意味納得感が芽生えてくる。

  冬場の柑橘系果物が豊富な時期に、このような食材は珍しくない感覚が強く、やはり、6~9月の柑橘系果実を見なくなった時期に戴くのが良い。厚めの食パンを少し茶色に焼き色が付くぐらいに焼き上げ、そこに、マーマレードを全体に少し厚めに塗り、しばらく待つ。少しづつ食パンにマーマレードが浸潤して、果実の皮が表面に凸凹を残すくらいが食べごろだ。茶色の表面にマーマレードの甘味が渾然一体となって、シンプルだが他にはない美味しさになる。どの種類も水準以上に美味しいが、上記の3種類の中では、やっぱり「いよかん」が好きだ。少々苦味が利いている「はるみ」も珍しい食感。みかんは意外に美味しいのに改めて気がついた(すべて個人の感想)。
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2015/07/19

無濾過オリーブオイル

  厳重に濾過したオリーブオイルと、無濾過なオリーブオイルがどのくらい味に違いがあるかは、個人の経験則による検知限の違いによって、小さくも大きくも評価される。濾過した物に慣れてしまっていると、無濾過は「緑色の香り」が残った新鮮な印象を受ける。これが「うーん、薫りも良く、これも美味しい」と思った根拠と言えるだろう。まさに正直な感想になる。しかし、果たして大方の食材の組合わせで美味しく感じるかは、また別の話で、「緑色の香り」が、合わせる食材へ違和感を与えない事が前提になる。

 濾過とか無濾過のどちらが美味しいかという、単純な比較論では、必ず2つの意見が成立し、1つに絞られることはない。しかし、それが単に個人的な趣向によるものか、あるいは製造上による問題なのかは、分からない。たとえ、味に大きな違いがあったとしても、幾重にも時間を掛けて濾過した方が断然美味しいというのは、製造者にとっては苦しい結果になるのは明らかだ。それは、濾過するフィルターの目を細かくすればするほど濾過に時間もかかる。したがって、時間を掛けて濾過するのは、コストの上昇に繋がることになる。

 この話は、ドリップコーヒーに例えると、紙質の異なる何重ものフィルターを通すのと、1枚のフィルターを使うのとでは、抽出したコーヒーの味に大きな違いがあるというのと似ている。それは、恐らく、フィルターに1~2度お湯を通してからドリップすれば、フィルターの数は少し大目の方が美味しいという結果にもなる。これは雑味が最小になるからだろう。一方で、ドリップコーヒーに例えるのは間違いで、日本茶に例えた方が印象として似ていると言う人もいる。それは、「緑色の香り」とも言える煎茶のような、香りと旨味や渋みが調和している状態と、深蒸し茶のような濁ってはいるものの、渋みが抑えられ甘味の美味しさが際立ち、とてもお茶らしさが漂う中、自然な感じを受けるのと同じようだ。

 オリーブオイルは、搾りたてが一番栄養価が高く体に良い成分が多い。最近は基本的に「酸化してしまうと返って体に害がある」という説が大半を占めていることから、どうも、濾過の善し悪しよりも優先すべきは「酸化の度合い」であるというのが真実のようだ。最初に述べたように、無濾過は「緑色の香り」が残って新鮮な感じを受ける訳だが、この感覚が正しいかどうかは、どのくらい新鮮な物に触れているか、ということに関係する。産地から遠く離れ、入手に時間のかかる地域で食べ慣れてしまうと、果たして新鮮な物を選べるか不安だ。
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2015/07/15

プレミアガゼリ菌

  会社の中では、バジェットを達成するとか、売り上げに貢献するとか、そんなことより、如何に無神経に過ごすかということが最重要課題になる。いちいち上層部が言うことを真剣に考えていたら体が持たない。大体その椅子に座っていたら、目を瞑っていても、マーケットで何が起こっているか分かっている筈だ。面倒だが、時々上層部へ状況報告に行くことがある。そこでは、思っている懸念を発言するわけにもいかず、むしろ、上層部が喜ぶことを理路整然と話したり、あたかも100年に1度の追い風になり、今年はかつて無い程の売り上げを達成するという、占い師のような大風呂敷を広げることもある。

  「これはちょっとやり過ぎの数字かな」と思うことはあっても、1度や2度なら相手も喜んでくれるので、さして罪悪感も無いが、いずれ追い詰められて、大風呂敷も惨めな姿に終わってしまうこともある。そういう自己矛盾を抱えて苦しむから、「免疫力が低下し、お腹を壊して体調が崩れてしまう」のである。ま、それも自業自得と言う見方もあるが、一方で、市場環境は良いのに、数字だけが上がってこないという、不吉な状況が続くこともあって、自らは懸念材料として報告しているにもかかわらず、逆に、楽観的な上層部から慰めにも似た期待をかけられてしまうこともある。そんな時も、やっぱり、お腹は苦しいものだ。

  お腹の調子を悪くすると、途端に体から力が抜けるし、それほど弱気になることも無いのに、今まで信じていたことでさえ、都合が良すぎたかもしれないとか、妙な反省をすることもある。一方で、「そんな弱気でどうする!かつては、毎年のように部門の売上げNo.1だったこともあるではないか」と、バードマンのように、背後から呟きが聴こえてくる。そして、苦しみながらも、余裕で数字を達成しても、例年並でも、最悪の未達であっても、そういう環境で常に苦しみは続くのである。

  その救世主として「状況を緩和してくれる乳酸菌飲料」が登場した。「うーむ、ほんまか?」 と思われるかもしれないが、その状況(=自己矛盾症候群)に置かれた折には、是非試してもらいたいのがこれだ。また、アベノミクスが、「今だわが社に届いていない」と思われる方にも効果があるかもしれないし、社内の人間関係で苦しんでいる人にも有効だと思われる。ただ、申し上げておくが、CP-2305乳酸菌を大量摂取したからといって「理性を破壊する」わけではない。ただ、少々過大な発言や報告をしても、自ら体が痛めつけられたり、苦しむことが無くなる程度である。

  カルピス社の説明によると、プレミアガセリ菌 CP2305を摂取することにより、腸から脳へ働きかけることを確認できたという。それが、ストレス応答や自律神経活動に関わる脳内血流量を抑制すること、副腎交換神経活動を抑制すること、また、睡眠や行動を支配する大脳後頭葉の血流量を抑制することのようだ。これらは、長期にわたり継続使用で効果を確認できるとしている。



2015/07/12

チャイルド44 森に消えた子供たち

 1950年代のソビエト連邦、スターリン政権下で実際に起きた連続殺人事件をモティーフにして書かれた小説の映画化である。作品は、ウクライナの孤児院から抜け出した少年(13歳)が、軍隊に拾われ、「レオと名付けられる」ところから始まる。レオは、その後第二次世界大戦時ベルリン陥落に貢献したとした英雄として1953年20歳で国家保安省=MGBの捜査官としてスパイや反体制活動家達を取り締まる仕事をしていた。

 そんなある日、スパイ容疑でブロッキーの噂を耳にして取り締まりに農村地域へ行く、そこで、ブロッキーを荒野で捕まえるが、レオは少し離れた農家の方角に2発の銃声を聴いてしまう。ブロッキーを匿ったとされる農夫とその妻を見せしめに、ワシーリー(レオの部下)が銃殺してしまったのである。それを観たレオは激怒しワシーリーを酷く叱り倒す。農家には、女の子二人が取り残されてしまい、二人とも孤児院に送られる。このシーンは、その時代の社会背景、その象徴的な孤児院、それら幾重にも重なる「レオの心情」を表現しており、終盤のレオの言葉と行動に繋がる。


 事件は、レオの部下で、かつての戦友でもあったアレクセイの息子が、鉄道の傍で死体で発見されるところから始まる。アレクセイは目撃者もいて殺人だとレオに訴えるが、レオは少佐の命令でそれを撤回させるべく説得する。一方、農村地域で捕らえたブロッキーは拷問を受け自供、結局処刑されるが、その供述資料の中にレオの妻のライーサの写真があり、スパイ容疑がかけられてしまう。ブロッキーを捕まえる時にワシーリーが酷く叱られたことを根に持っていたことから、彼の捏造かもしれない。それでも、妻の潔白のため証拠を探すが見つからない。そして刑罰覚悟で潔白を主張するも、モスクワから遠く離れた田舎町ヴォリスクへ左遷される。ヴォリスクでは、ネステロフ将軍の下、警官として働く。

 ところが、その町でもアレクセイの息子と同じ状況の「線路の傍、溺死、内臓摘出」の殺人を観てしまう。同じ手口の殺人として、ネステロフ将軍へ訴え、事件の解決に向けて許可をもらう。ネステロフ将軍も、子供の死者の発見場所や資料や検視報告を探し、その共通性に驚き本腰を入れて捜査を開始する。線路沿いで犠牲者が出ていることから、捜査の範囲はウクライナの近くのロストフからヴォリスクという極めて広範囲を示唆し、この犠牲者が合計43名と言う事を知る。そこで、犯人は鉄道を使って移動しているという推測を立てる。

  ストーリーの補足は、文章にすると怖くも何ともなくなってしまうのでこのくらいにするが、スターリン政権下でMGBとくれば、庶民は怪しいと密告されると、拷問(これが怖い)にかけられ、挙句の果てに銃殺されると言うパターンが成り行きだし、そこは、大日本帝国の憲兵、ドイツのゲシタボ、現在の中国の公安部に勝るとも劣らない野蛮な仕打ちで怖がられた。そういう緊張感が常に付きまとう中で、話が進められるため、ドアを強くノックされるだけでビクッとする様なシーンの連続になる。

  レオは英雄であり、めっぽう腕っぷしも強いことから、あらゆる場面で「自力で難関を切り開く格好良さ」が印象的だった。最後は、ワシーリーとの泥沼戦まで見せてくれる。散々と言って良いほど「鋭い強さ」を見せ付けられた後になるが、彼が「それだけ」ではなかったことが分る。ただし、髪型(後ろ)はいつも怖い。音楽はロスケのクラシック、映像は限りなく冷たく美しい、時代考証も素晴らしい。さらに広範囲で技巧的な犯罪の展開、レオの強固な正義感など、ドキュメンタリーにも観えるところがより危うさを増しているが、たいへん優れた作品になっている。私にとっては、「100点満点といえる完成度」で素晴らしかった。
http://child44.gaga.ne.jp/
 
 余談になるが、レオ(トム・ハーディー)は、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」にも主役を張っている。 

2015/07/08

ぶっかけ うどんつゆ

  「ああ、やっぱり美味しいわ」と、無造作に置かれた一杯のうどんに1人で舌鼓を打った。余所者が駅前にある喫茶店で、幼い時から食べ慣れた「共通するお味」と遭遇するのは、理屈では珍しい事ではないのだが、想定外の喜びに心が満ち溢れてしまった。ここは、阪和線の和泉砂川駅である。まさに、意外な場所で古い親友にあったような気分なのである。うどんだから、咽越しはつるっと短かったが、余韻はいつまでも続き、車窓を眺めながら天王寺まで大昔のことをあれこれと思い出していた。

 古くからその地域で食べ慣れたお味は、無条件で「美味しい部類」に入るし、周囲も納得してくれる。それはもう、その地域の人達にとっては当たり前の事で、改めて「美味しい」と口にする事もない。その地域と言っても、ここでは範囲は広く、高松、大阪、兵庫あるいはそれ以上の範囲に及び、微妙にお味は違うにしても、古くは「瀬戸内海で獲れた煮干し」を使って作られた出汁には、共通性があるし、歴史が誘う懐かしい風味が漂ってくる。そんな背景から、今日の商品については、「これは個人の感想です」と補足をしなくても良いような気がする。

 お出汁の基本は、鰹節、けづり節、煮干し、昆布、椎茸等を使うが、これを手始めに食材に合わせて調味混合するのは、素人にとっては極めて難度の高い作業である。つまり、家庭で作られる和食の味の基本は、その環境で育まれた調味材と調理方法によって継承されてきた。そのため、関西から東京へ出てきた人にとっては、使いこなす事の出来ない程の醤油の辛さと濃さに、閉口される事も少なくない筈だ。それは、日清食品のどん兵衛(うどん)の出汁も関西風出汁とわざわざ表記して別個の商品を用意するくらい慎重に扱われる(どん兵衛2種 2014/02/18にて紹介)。また、セブンイレブンも最近は、地域に特化した限定商品を増やして味付けを変えている。


  前置きが長くなったが、今日の主役は、良く出来たヒガシマルの「うどんのつゆ」である。この中央にある小さなパックを使えば、冷たいぶっかけうどんから、冷やしたぬき蕎麦、冷奴、そうめん、和風パスタ、親子丼、かつ丼、天ぷらのてんつゆ、出汁を使ったお茶漬け等、何でもおいしく戴けるし、煮物などに隠し味に使えば、関西風高級料亭の味付けに仕上げることができる。まさに「万能な和風出汁の素」とも言える。もちろん、前の日から素材を水出しで用意するような手間は一切かからない。食材の上から「ぶっかけ」るだけである。しかも、1袋4カップ入り。価格は1カップ(写真中央)68円程度。関西出身の方には是非にでもお勧めしたい。

 

2015/07/07

ジェームス・ブラウン オリジナル・サウンドトラックCD

 このブログでも、さすがに人気が高かった。音楽好きが多いのか、年配の読者が多いのか、よく分からないが、映画ファンの読者も最近増えているようだ。60(歳)過ぎのおっさんの感想文を読んだからといって面白いかい~?と思ってしまうが、タイトルだけで検索されているのかもしれない。遅くなってしまったが、CDがやっと入手できたので追加報告する。

 オーディオ好きとしても、映画の中に興味深い発見はたくさんあったが、一番興味深いのは、サウンドトラック部分かもしれない。オリジナル・サウンドトラックCDには、全20曲を収録してあるが、CDに収められた説明文によると「映画内では、役者の吹き替えではなく、ジェームス・ブラウンの歌をそのまま使用されている」とある。また、「ジェームス・ブラウンのベスト盤でありながら、2曲の未発表ライブ音源[☆]、映画の為に手を加えられた soundtrack version 5曲[#]が収録されている」と記されている。以下、曲名を挙げてみた。


 1.セックス・マシーン 2.ザ・ペイバック、パート1 3.アウト・オブ・サイト 4.アイ・フィール・グッド 5.カルドニア[#] 6.プリーズ・プリーズ・プリーズ(ライブ)[☆#] 7.ナイト・トレイン(ライブ) 8.パパズ・ゴット・ア・ブランニュー・バッグ、パート1 9.イッツ・ア・マンズ、マンズ、マンズ・ワールド(ライブ)[☆#] 10.ゴールド・スウェット、パート1 11.マザー・ポップコーン、パート1 12.アイ・ゴット・ザ・フィーリン(ライブ) 13.アイ・キャント・スタンド・マイセルフ(ライブ) 14.セイ・イット・ラウド・アイム・ブラック・アンド・アイム・プラウド、パート1  15.セックス・マシーン(ライブ) 16.スーパー・バッド(ライブ) 17.ソウル・パワー(ライブ) 18.トライ・ミー(ライブ)[#] 19.プリーズ・プリーズ・プリーズ[#]
20.ゲット・アップ・オファ・ザット・シング

 3.8.はMONO、☆は1966年4月23日、フロリダのタンパに Fort Homer W.Hesterly Armory での未発表ライブ音源。#はプロデューサーチームの The Underdogs がサントラ用に手を加えたsoundtrack version とのこと。

 最後の場面で、親友のボビー・バードへ向けて歌い上げるバラード調の曲は、18番目に収録されているトライ・ミー。

2015/07/05

ジェームスブラウン 最高の魂を持つ男

  原題:Get On Up と言う原題がつけられた作品。日本では「ジェームス・ブラウン」とズバリ伝記風のタイトルに「最高の魂を持つ男」という副題が付けられている。おおよそ、そのような副題は、「作品を視聴した我々が席を立つときに感じる」もので、制作者もしくはリリース側がアピールすべきものではない。しかし、この作品の制作に携わった人達が、自らもぞっこん「崇拝している様子」を示すものとして受け取ることも出来る。したがって、ここは、「最高の魂を持つ男なんですよ~」とジェームス・ブラウンへの尊敬とか愛情たっぷりのニュアンスを投げかけ、作品を観て、聴いて、魂で我々と同じように感じて欲しいという意図なのかもしれない。


 ジェームス・ブラウンその人は、僕が理解できる領域の対極にある存在で、自慢ではないが、「ゲロッパのおじさん」とか、「カップ麺のCMのおじさん」程度のことしか認識は無かった。しかし、「えらくリズムにのったおじさん」と言う印象が残っていた。そのことが、唯一この作品へ誘う興味の1つだったと思う。あと、広告にある、「その躍動感溢れるパフォーマンスはマイケル・ジャクソン、プリンス、そしてブルーノ・マーズら、現代のアーティストに今もなお強烈な影響を・・・」という文言も興味を引いたし、また、音楽総監督にローリング・ストーンズのミック・ジャガーが努めているところも本腰を感じさせるものだった。そうやって、徐々に興味が膨らんでいったのである。

  このような伝記作品にありがちな、スクラップブックを捲るような雑で安っぽい作りとは違い、内容としては、年代を綿密に振り返り、子供の頃の回想と交互に並べながら、曲の持つ時代背景に合わせて、親子、親友、妻や子供、バンドメンバー等との関係までも織り交ぜながら、ジェームス・ブラウン本人の「人間像、あるいは彼の価値観に迫った作品」に仕上がっている。映像は、配色等からして紛れも無くジャズ風、また、立ち上がりの鋭く、パルシブで、切れの良い音と、間の取り方に、ここに来て今更のように、新鮮な魅力を感じてしまう。それぞれの曲は、時代背景を知ることで、しみじみと、そのリアリティーが増して感じられた。

  さて、そこはどんなに自由奔放なミュージシャンであっても、このジェームス・ブラウンには「負けそうだ」と思ったに違いない。そして、音楽性の理解よりも真っ先に、その体から放出される衝撃波のようなリズム感やパフォーマンスに引き込まれながら、その格好良さに魅了されてしまう。そして、PLEASE、PLEASE、PLEASE や Get On Up、Get On Up、Get On Up のように同じ言葉の繰り返しによって、徐々に彼の持つ音楽性が自らの魂に同期して、自然に体が覚えてしまい、徐々に活力に変換されてゆく。これが、ソウルと言われる曲の持つ魅力なのかもしれない。

 見所は沢山あった。まず、ジェームス・ブラウン本人役(16~63歳まで)を通して演じるチャドウィック・ボーズマンは、力強く歯切れの良い歌声を披露しているし、有名な股割りとそこから立ち上がる演技など、簡単ではなかった筈だ。それに、踊りの衝撃的で華麗な足裁きはどのようになっているのだろうかと不思議に思えたし、首を傾げながら何度も目を凝らして眺めたが分らなかった。また、てっきり、チャドウィック・ボーズマンは、こんな歌い方ができるんだと聞き惚れていたのだが、確かに歌っているし、バンドも演奏しているのだが、曲によって、音だけはジェームス・ブラウン自身の声と、当時のバンドの演奏が使われている。これは、ユニバーサル・ミュージックのアーカイブのマルチトラック・テープから構成したもので、演技や演奏、バックダンスが音と息の合ったところを見せ付けて、絶妙になりがちな映像も完璧に仕上げている。

 どこを抜き出しても、無駄のないシーンばかりで「もっと知りたい、もっと聴きたい」と思わせる構成が印象的だった。最後の場面では、親友のボビー・バードへ向けて歌い上げるバラード調の曲には、その素直なジェームス・ブラウンが表現され感動を呼ぶ。あと、少々余計だが、個人的に特に印象に残ったのが、ジェームス・ブラウンが練習中、バンド・メンバーにその楽器もあの楽器も全てドラムだと訴えるところで、一見確かに破天荒な発言に聞こえるが、そのくらい「タイトで溜めのあるサウンド」を作りたかったことが分かり易く伝わってきた。さすがに感性の男は凄いと思えた。
http://jamesbrown-movie.jp/ 

2015/07/01

トゥモローランド

 僕が10歳くらいの時には、一生懸命に「科学技術」を勉強して、大人になったら一端の科学者になる(挫折した)ことで、理想の未来が待っていると信じていた。そこには、スーパージェッターや鉄腕アトムが住んでいて、この映画に出てくるような都市空間が広がっている。そんな、夢を持って科学と言うものを崇拝していたような気がする。そのことを想い起こさせるように、作品の冒頭から懐かしい「ニキシー管の数字」がクローズアップされる(背後には幾つかの「地球モニター?」が並んでいる)。

 この表示管を見ただけで、1964年を思い出すことが出来る人たちは、物語の本質を探ることが出来るに違いない。1964年に開かれたニューヨーク万国博覧会には、ソニーから試作のソリッドステート電卓(ニキシー管表示:SOBAXの前進)が出展されている。以降、ニキシー管は各社電卓の表示に多用されてきた。つまり、その時代を象徴する最新デバイスだったのである。


  そのニューヨーク万国博覧会の発明コンテストにフランク(当時11歳の少年)は、今だ完成前のジェットバック装置(=エンジンを背負って空を飛ぶ装置)を持ち込む。このコンテストの審査をしているのが、後にトゥモローランドの提督になるニックスで、そんな未完成なジェットバック装置を不機嫌にあしらう。そこで大いに落胆しながらも執念を持って完成させたいと考えているフランクを観て可能性を見出すのが、トゥモローランドのリクルータを務める美少女アテナ。アテナは、フランクにTomorrowland のTロゴのあるピンバッジを手渡す。このピンバッチは、トゥモローランドへフランクを誘う。この発明コンテストに登場する3人が、この作品の中心人物で、重要な鍵を握っている。


 次に、場面が20年(1984年)ほど先の現代に移る。そこでは、アテナは見所のある17歳の高校生ケイシーに夢を託しTロゴのあるピンバッジを渡す。ここで、アテナは歳を取らないAA(オーディオ・アニマトロニクス:いわゆるロボット)というのが分るが、当時11歳の少年フランクは、孤独な中年男になってしまっている(ジョージ・クルーニー演じる)。高校生ケイシーは、ピンバッジによって麦畑の中で、遠くに未来の都市空間を垣間見てしまい、強く魅かれるが、トゥモローランドへは幾つかの難関が待ち構えていて、簡単に行くことは出来ない。さて、その難関へのプロセスが巧みに凝っていて、多彩な映像テクノロジーが駆使されている。しかも、かつて無いくらい奇想天外で、ぶっ飛ぶような面白いストーリーに仕上げてある。ここは、余計な説明は一切必要なく楽しめるので説明は割愛したい。

 しかし、何で孤独な中年男フランクがトゥモローランドではなく、現代の地球に存在しているか、と疑問に思われるかもしれないので、補足したい。最初に、背後には幾つかの「地球モニター?」と書いているが、この地球モニター(時間を越えて、今地球のどこかで起こっている環境破壊やテロなど危機的状況を映像として見れる装置のこと)を開発したために、トゥモローランドを追放されて、ニューヨークのピッツフィールド(田舎)でひっそりと暮らしていた。

 アテナ、ケイシー、フランク、ニックスの役割と実像を知れば、後は楽しむだけである。そのくらい単純な構図なので、誰でも屈託無く楽しむことが出来る。全体的な印象として、ややレトロな印象を受けるトーンで作品が構成されている。でも、不思議に現実感が漂うのは何故か。それは、忠実にイメージどおりに必要な部分が実際に作りこまれているからで、コンピュータグラフィックスにはない現実感を伴うからだ。そしてそれが、1960~1970年あたりに夢見た「未来のテクノロジー」を具体化した姿なので、昔の若者が夢見た未来社会=理想郷なのであろう。しかし、今の若者には、もうそんな夢なんて持たないだろうなと思うことに気づく。年配の人には、どこか懐かしいディズニー色の空気感が漂う作品になっている。
予告編はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=KPcqt7OtbT0
 
 
 

 

2015/06/28

老舗洋食屋のビーフシチュー

  人それぞれ、今まで口にしてきた食材の経験値によって、滅多に無いことだが、感想の「食い違い」が生まれることがある。同じものを口にしても、意見が大きく分かれてしまうのである。おそらく、味わう要素が違うとか、そもそも期待値に違いがあるのかもしれないが、そんな状況で、好き勝手に言葉を並べても、何を基準にしているかはっきりしなければ、それを伝える言葉や文章は力を発揮しない。「えー、ほんまか?」と思いながら、そんなことを痛感したのが、この商品だった。だから、どのような食材の評価も、あくまでも個人の感想であることを忘れてはならない。

 元々、他人の感想や評価にはあまり関心はないのだが、それは「知らないお店の商品だし、写真の様子がどうも自らの持つ印象とは若干異なる」せいか、ついコメント欄を覗いてしまった。ところが、「こんな、まちまちのコメント見たことない」と思うほど賛否両論が並んでいて、美味しいのか、不味いのか、一体どちらが本当なのか、ハッキリしてもらいたいと不満が湧き上がって来た。更に付け加えると、もし自分だったら、どのような感想を吐き出すのか興味を持ってしまった。ビーフシチューなら多少能書きを主張できるので、すぐに取り寄せてみることにした。

 それにしても、これは難しい食材の1つと言える。以前(1914/04/18テラズフーズのビーフシチュー)も紹介した事があるが、おおむね冷凍で届けられるこの手の商品は、牛肉とシチューが入っていれば、付け合わせのじゃがいも、人参、玉葱、いんげん、マッシュルームなどは、別途用意しても構わない。また、量が足りなければ、2個使用すればよいし、その方が好みが活きてくるとも言える。したがって、評価のポイントは、あくまで牛肉とシチューの濃厚な「お味の作り方」にある。また、何処の洋食屋でビーフシチューを戴いたとしても、今時2,400~3,200円は持ち合わせが無ければならない。その認識の違いも評価のポイントになると思う。

  さて、前置きが長くなったが、それが今日の「浅草ヨシカミのビーフシチュー」である。この商品は、2袋1パックになっていて、3パック(6食分)が冷凍状態で届けられる。これが、消費税、冷凍送料込みで4,550円(ホームページ参照のこと)なので、お店に出向いてビーフシチュー戴く(2,450円)とすれば、約2回分と言ったところ。袋の中には、牛肉とシチュー、人参、マッシュルーム等が入っているようだ。凍った袋から1袋取り出し、そのまま沸騰したお湯に約7分温める。それをお皿に盛りつけたのがPDF写真。じゃがいも、いんげん、玉ねぎは別途付け加えた。

 牛肉の占める割合は30%と表記されていて、たっぷりではないが十分な量と考えられる。シチューは、赤ワインをベースにし時間を掛けて丁寧に作られているようで、不満はない。また、牛肉そのものも、ほろりと崩れるようで、一般的な仕上がり。しいて言えば、牛肉がややこま切れになっていて、シチューの中を探す感じだ。これは、意見は分かれるかもしれない。そのほか、マッシュルームや人参も良く煮込んである。ただ、ローコストに仕上げてあることで、人参の面取りは荒い。全体を通して、悪くはないが、もし意見が分かれるとすれば、使われている脂分などが人によって敏感に反応したりして、評価が分かれるのかもしれない。作りとしては、決して不評が与えられるような粗末な作りではない。
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2015/06/24

ボタニカル・カラー・トリートメント

  今から想うと、大変申し訳ない発想であった事を恥じるしかないが、髪を染めるのは結構苦労するものと言うのが分かった。何を隠そう、昔の話になるが、大先輩が定年退職をした後、久々にお目にかかった時に、「あれ、頭黒くなって顔の艶も良く、元気そうだし若返った」と不思議に思ったことがある。会社員の頃は白髪交じりで実際の年齢より老けて見えたものだが、会話の中で口を突いて良く出る「毎日日曜日だから」と言う口癖のせいか、そうか、ストレスが無くなり、よく眠れると髪まで黒く戻るのだと思っていた。ところが、いざ自分がそのような生活に突入しても、一向に髪は黒くなる素振りを見せなかったのである。

  世の中には、そんな合理的な反応の体質を持つ人もいるかもしれないが、自分の髪はそうではないと納得するしかなかったので、丹念に「染め」で行くことにした。しかし、そう簡単にきれいに染まる事もなかった。やはり、結局、焦らずに、時間のある時に、少しづつ上から重ねながら染めていく(ナル的要素必要)方法が良さそうで、少々色落ちが早くても、継続使用で効果をだせると思うようになった。そうか、なるほど、この時間の使い方が「毎日日曜日だから」という意味だったのかもしれない(それほど暇でもない)。

  今日は、あのテレビCM(白髪染め:ポイントリッチカラー)で有名な、化粧品の製造会社(分類ブランドとして:しらがねーぜ)が販売しているボタニカルカラートリートメントを使ってみたので紹介する。このような製品カテゴリーは、「じじ、ばば」向けのシルバー商品ではない。あくまでコスメティック(化粧品)の分類になる。さらにボタニカル(botanical)とは、「植物のとか、植物性の、といった意味だが、ここでは「植物由来の」と訳すべきだ。しかし、興味を持ったのは、やはり「白髪染め商品を扱っている」会社と言うところにある。つまり、白髪→年配者→頭皮が弱い→染める→頭皮が傷む→という構図の中で、問題が起きていないことが、ある程度の「安心・安全」を裏付けていると思えるからだ。さらに長い間日本人に支持されてきた国産品である事なども重要な要素といえる。

  このボタニカルカラートリートメント(税込価格12,960円)は、2014年10月10日にリニューアルされている。従来品に比べ、染毛力、トリートメント力、色持ちが改善されているようだ。製品の主な特徴としては、髪にツヤを与えながら、白髪を染めて、最後に洗い流すタイプで、シャンプー後、白髪の気になる箇所に塗って「5分」ほど放置しするだけ。通常のトリートメントと同じ様に入浴時に染髪できる。おおよそ1回の使用で白髪が染まる(注:洗髪のたびに髪色は徐々に色落ちし、約10日間に1回の使用で継続)とされている。

  従来品との比較では、以前使っていたNATURENAヘアカラーは、2時間ぐらい掛けていたので、5分と言うのは、いま1つ逆の不安を取り除けず、2倍の10分~12分程度そのままにしてみたら、かなり落ち着いた感じで白髪は目立たなくなった。結構満足できて、「毎日日曜日でない人」でも利用価値がある。ただ、翌日真っ黒と言うのも違和感がぬぐえないし、続けてみないと分からない事があるかもしれないので、何か気が付いた事があれば追加報告したい。
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