2011/08/25

弁当シリーズ ホテルオークラ

 デパートの食品売り場は、この時期でも中高年の奥様方で賑わっている。何十年も夕食の準備をしてきた結果、ついにネタが尽きたのか、創作意欲がなくなったのか、あるいは、体がくたびれてしまったのか、ま、そんなことはどうでもよいのだが、相変わらずそこは、そのような奥様方御用達のお店が軒を連ねている。そんな喧騒の中で、まるで牧場主が、飼っている牛の健康を心配するように、ご主人の食が細くなって、「心配だわ」とか、そんな会話まで聞こえてくる。ご主人に、もっともっと働いてもらうために、食材には人一倍苦労されているようだが、そんな事より、緑の草原でのんびりと放牧するぐらいの心遣いが必要なのではないか。

 今日は、ホテルオークラの3種の惣菜を用意してみた。この種の惣菜に限ったことではないのだが、中高年の奥様方は美味しいものをよく御存じなので、人だかりの多いところには、そこそこの値段にもかかわらず、そこには、美味しいものがあることになっている。ただ、1度でも食べた経験のあるものなら迷うこともないが、食べる前の選択ということもあって、目移りして仕方ないに違いない。それにしても、そうやって買い揃えた惣菜を、ご主人に食べさせて、「美味い、美味いと言いながら、たくさん食べて、翌日元気いっぱいで会社へ向かう姿を期待するのは、まるで、強豪相手に間接フリーキックでゴールするような難しさである。

 そこで、まずは定番になってしまうが、肉と魚の両方を用意したい。そして、ちょっと珍しいものを加えて、意表を突く仕掛けも演出したいところだ。そこで、1.サーロインステーキ涼しげな和風ソース、2.スズキのスパイシーロティール オーロラソース、3.鰻のドリアでまとめたわけである。加えて、フランスパンを追加するとか、ホテルオークラへ行った気分でじっくり冷やしたスパークリングワインでも開けてもらえば完璧である。原材料はPDFに転記してみたが、若干気にしすぎかもしれないが、容器に牛肉はアメリカ産、スズキは台湾産と明記されていた。
 
 この今日のPDFのスチェーションの良いところは、意外に小安いのにリッチな気分になれるところである。今時だから、神田きくかわへ鰻を食べに行っても、4,000~5,000円はかかってしまう。一方、こちらにも、ちょっとだけ鰻も付いているし、肉と魚のソースを楽しみながら、飽きるほど量がないところもうれしい。結局、無口なご主人も、口を開くと、珍しさも手伝って「やっぱ美味しいわ」ということになるに違いない。ただ、こういう食材は、比較する対象が記憶の中にあったりするもので、牛肉ならば、ついつい「今半の弁当が」・・・とか、考えてしまうこともある。そちらにも興味のある方は、ページ右上のブログ内検索のボックスへ下記に列挙した補足の「文言」を投入して比較してもらいたい。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21999&app=WordPdf

補足1:きくかわの鰻は、文言「神田シリーズ1」で検索。
補足2.今半のステーキ弁当は、「ステーキ弁当」で検索。

案内:ページ右上のブログ内検索のボックスに興味のある「文言」を投入してもらうと、関連した過去の紹介ページがリストアップされます。余計なことですが、古い昔の写真は色があせています。

2011/08/16

果汁100%ゼリー

 うーむ、今日も34度を越えるらしい、工事が終わったので、ベランダ一面に水を張って涼を求めようとしたが、最初は冷たくて気持ちよくても、すぐに、サンダルの間から指先へ温かさが押し寄せてくる。それでも、「ちゃぴちゃぴ」と子供の頃に戻って、しばし水しぶきを楽しむ。朝顔もバジルも、たっぷりの保水でみんな元気、それが何となくうれしい。遠くの巨大な入道雲を眺めて、昔より確実に暑くなっていることに、一抹の不安を感じながら、「やっぱ暑いな」とつぶやく。今年は、広島より東京が暑い。ドラマの中で、我に帰った時のように、久々の蝉しぐれが襲ってきた。タラタラと額を通って汗が落ちてゆく。時折、道筋を間違えた汗が目に入って痛む。

 暑いのに、珍しく食意地は衰えず、ついつい冷たくて口触りがよいものばかりを口に運んでしまう。そこで今日は、冷やして美味しい4種の果物のゼリーを紹介したい。4種とも同じ会社の商品なのだが、梱包状態を眺めると、実際の果物の市場出荷時の箱と同じ色や形をしている。そんなところに興味を惹かれてしまった。もっとも、大きさは1/5~6程度でかなり小さめだが、25g相当のゼリーが25個入っている。何でも開けてみるまでは興味しんしんで楽しい。よく考えたものだ。ゼリーの形状は、例の子供やお年寄りがよく喉を詰まらせる「こんにゃくゼリー」と同じ形状である。こんにゃくより柔らかいが、くれぐれも注意されたい。

 みかんのゼリーを口にすると、「ああ、この味だ、これこれ」と、思わず大昔まで遡るような気持ちになった。このみかんゼリーの甘さは独特で、当時はゼリー独自の合成の味だと思っていたのだが、完熟の温州みかんを口にするようになってからは、逆にゼリーの完成度の高さに感心するようになったのである。ぶどうは、丁度今の季節なので 「種なしの巨峰」 と 「ぶどうゼリー」 を1:1で比較できるが、味の濃さではゼリーが勝り、天然の果肉と「増粘多糖類」を比較しても仕方ないが果肉の食感はゼリーが劣る。食感といえば、もものピューレやトレハロースを使った「もものゼリー」がよく出来ていて、味はやはり実物より濃いめだが、食感はかなりいい線を出している。

  りんごのゼリーは、みかんのゼリーと同じで、どこか記憶にある美味しさで、認知度が高いためそれなりに素直に受け入れられる。みかんもりんごもゼリーの歴史は長く、完成の域に達していて、むしろこの時期は、ゼリーの方が美味しく感じる。さて、PDFに紹介している4種は、食べやすい果物を集めたものだが、このほかに、お茶のゼリーとか、トマトのゼリーとかが用意されている。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21997&app=WordPdf

ASフーズのホームページはこちら
http://www.as-foods.jp/about/index.html

2011/08/12

美味しいジュース

 既に、切れの良いジュースというのが現在のスタンダードである。切れが良いとは、後味がすっきりする喉越しを意味し、賞味期限の切れのことではない。果糖が多いという理由か、あるいは、製造原価の問題か、あるいは、さっぱりした後味を追及しているのか、いつしか、本物ともいえる「ストレート果汁100%」のジュースは肩身の狭い思いをしてきた。100%といっても、濃縮還元が主流を占めていた頃は、値段が高い割には今1つ果実の持つ美味しさに欠けていて、100%のジュースがいいなら、果物を直接食べる方がよいと考えている人も少なくなかったが、最近は、生産者のこだわりも生かされ、再びマーケットに「果汁100%の美味しさを求める顧客」が増えてきたようである。

  「完熟に育った果実」を食べる美味しさは格別なものがある。しかし、異なる品種の果物を同時に食べることは、なかなか出来ることではない。そんな、ストレート果汁100%どうしをブレンドして得られる絶妙な美味しさは、人の味覚の分解範囲を超えているのではないかと思える程美味しいときがある。確かに、その果物を育てている地域の人たちが、厳選した美味しさと製造コストを極限まで追及して生産しているわけで、果汁100%を知り尽くした者でなければ味わえない贅沢さを備えている。アイス珈琲、炭酸水、スポーツドリンク、急須で入れたようなお茶など、最近は、喉を通る飲料水が増えたせいなのであろうか、改めて果汁100%のジュースを冷やして飲むと、「うわー、こりゃあ美味しいわ」と、半ば感動的になってしまったのである。

 確かに最近は、香料を上手に使って本物かなと錯覚するようなジュースも多いが、逆に本物は、それほど鋭い香りがするわけでもなく、豊かでもない。むしろ大人しく上品で、そこはかとなく薫り、甘みや酸味などが漂う。特にストレート100%のジュースでは、産地の特徴までもが反映されると言われ、それは、農法、土壌や気候のほか、昼夜の温度差なども大きく影響を受けるとされている。おおよそ、果物や伝統的な野菜、お茶等の産地は、このように外的要因に影響を受けて、より優れた品質のものが収穫されている。

 今日紹介するのは、2種のジュースで、岩手県紫波郡矢巾町あたりの昼夜の温度差に恵まれた気候で育った葡萄と林檎のジュース。葡萄ジュースはキャンべルスアーリー種を100%使ったストレートタイプで酸化防止剤すら入っていない。林檎ジュースは、ジョナゴールドのストレート70%、王林のストレート30%のブレンドで酸化防止にはビタミンCが使われている。いずれも720mlの独自のプラのボトル容器に詰めてあり、要冷蔵(賞味期限は20日程度)で1パック680円で販売されている。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21995&app=WordPdf

2011/08/04

浅草シルクプリン

 「懐かしさも美味しさ」である。・・・と勝手に偉そうな言葉が突いて出てしまった。うーむ、なかなか意味深い言葉である、と誇らしげになっている自分ではあるが、改めて、明言しなくても、その食感を得た瞬間、「ああっ、この味だ」と昔の記憶が溢れ出るような感覚に襲われることは多い。それも、歳を重ねたせいかもしれないし、かつて、食いしん坊だったせいかもしれないし、最近馴染みの無くなった食感だったのかもしれない。そんな理由はどうでもよいのだが、食べ物によって昔を思い出す事は、意外なほど楽しいことが多い。

 今から、30年くらい前に神田須田町の交差点の手前に、「きくむら」というケーキ屋兼喫茶店があった。今でも、そのようなお店は珍しくはないが、ここは、以前、和菓子の老舗だったので、洋風に新装開店した時は誰しも驚いた。お上が、これまたとても上品な美人で、和服から洋服に変わっても、「美人は何を着ても美人だ」ということを実感した記憶が残っている。その新装きくむらで、好物になったのがプリンで、銀のお皿の上にプリンが乗り、その上からラム酒とレーズンがたっぷりとかけられていた。いつでも、それが食べられた時期は、当たり前の事だったので、ありがたみはなかったのだが、勤務先が新宿、品川と転々と変わって、久しぶりに神田に出向き「きくむらの前に立って、閉店の案内」を見た時は、ショックが大きく、ふがいない自分の行動に呆れ、とても悔しかった。

 そんな記憶もいつしか時間とともに遥か彼方へ遠のいて、大して面白くもない日々を過ごしていたある日の事である。冷蔵庫の中に、この「浅草クラシック」を見つけたのである。それでも、キャップの表面には「浅草シルクプリン」と書いてあったことから、勝手に連想するに、「うーむ、どうせ今はやりのトロトロのプリン」だろうと、しばらく手を出さなかったのである。しかし、そろそろ賞味期限が来るし、そのまま処分も、もったいないし、どうせ捨てるなら、俺の胃袋に捨てようと、思い立ってスプーンを刺してみると意外に固目で、口にしたら、あの懐かしい「きくむら」の食感に似ていたのである。確かに、これは近い感じだ。という発見で感極まり、むさぼるように毎日2個づつ食べてしまった。

 今日紹介するのは、ブログ用と称して再び買ってきてもらった4個である。こういうプリンは、飽きがこず毎週でも食べられるし、それでいて、冷蔵庫にそれがあると言うだけで、日々が何となく充実した感じになり、うきうきしてうれしい。さて、このプリンは、PDFにお店=「浅草シルクプリン」のURLを載せてあるので、詳細はそちらを参照されたいが、お店は浅草の雷門の近くにあり、そちらに出かけた時に、お店に立ち寄ると言うのがよいかもしれない。もちろん、外出は苦手だし、歩きたくないし、電車に乗るのも面倒だという方には、インターネット販売もある。注文入力が終わったら、後は口を開けて待っているだけでよい。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21993&app=WordPdf