2011/03/29

全国的に波紋が広がる

 地震と津波に被災された方々のために、調布でも、あちこちで募金活動が行われている。駅の周囲でも、そのような人々に出くわす。いくらなんでも「さっき階段の手前で募金させていただきました」と大きな声を立てるわけにもいかず、かといって、ついつい、知らんぷりもできず、「いい人ぶって」小額のお金を投入して、足早に立ち去ることにしているが、彼らも活動場所をさらに広げたようで、駅前のみならず訪れる先々で、そのような声が聞こえてくるようになった。そこで、その対抗策とも言うべき、1回の募金の金額を減らすことで、そこに介在する抜本的な課題を解決することにした。つまり、そのような活動に遭遇すれば、ニコニコとすぐに募金対応できるように、100円玉を10個ぐらいポケットに用意してウォーキングに出かけるのである。そうすることで、自分の参加意識も高まり、1枚づつ気持ちが救われていくような気になるのである。・・・・うーむ、それにしても、最近毎日物入りで、出かけること自体が億劫になってきた。

 たった、それだけのことでも、自分に出来ることを継続して実行することは難しいと自覚した次第である。一方で、みんなで計画停電を我慢して、寒くて暗い電車も我慢して、もちろん、行った先の会社でも節電という張り紙の前で我慢して、そうして、みんな同じような環境で我慢するのは容易だが、被災された現場は、これからも辛い我慢の日々が続くに違いない。子供たちは友達や先生と会えないのもさびしいだろうし、お年寄りは放射能より寒さの方が堪えるに違いないし、持病のある人は毎日が不安だろうし、1人1人置かれた境遇も違っていて、個別に我慢していくのは、結構辛いことだろうと思う。やはり、人の心の問題はちょっとしたことで寂しくなったり、元気が出たりするもので、元気になってもらうには、なによりも温かい食べ物、ゆったりしたお風呂や、温かい寝床、そして、もう1つはやはり、当座の現金である。出来るだけ早く配ってあげてほしい。

 さて、水面に起こった波紋が広がるように、原子力発電所から漏れ出る放射能がじわっと広がって東京にまで影響を及ぼしてきた。地震と津波で被災された方の心境を慮ると、この放射能漏れは余震以上にダメージを与え続けているし、その地域全体の将来の生活、職業など人としての行為の一切を根こそぎ奪い取っていきそうな勢いである。全く影響のない我々に対しても、関西の方から見舞いの電話が来たり、弟からは物資の差し入れがあった。電話では「そがいに、心配せんでもええわ、もう、わしらあー先は長ごうないんじゃけえ、何でも食べられる」と言って安心させたつもりだったのだが、イトーヨーカ堂からお水やお米が消えたりすれば、そうやって、余裕をかましていられなくなってきたのである。

 弟は、報道番組をきめ細かくチェックして、自分なりの予想を立てていたのかもしれない。第一に放射能に汚染された野菜や水を嫌気していたようである。すぐに大量の物資が届いた。どれも、一言もそのような物が欲しいなんて伝えたわけではないが、一通りあると安心な物がそろっていた。瀬戸内海で育った倉橋島産地直送のトマト1ケース、かんきつ系ではポンカンと甘夏の1ケース、広島産のこしひかり30kg、奥大山の天然水550mg24本入り段ボールである。今まで、このように兄を心配して、そんなことをしてくれる弟とは思っていなかったが、相当に放射能の恐ろしさを知ってしまったのか、心境の変化というか、思うところがあったに違いない。ということで、今日はそれらを兄弟愛の1つの形として記念に写真を撮った。大切にしたいものだ。
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補足:兄弟愛とは、平和なときは、歳を重ねるごとに希薄になり、実体が見えにくくなるもの。ただ、この惑星では、時たまそれを改めて思い出す事件が起こることがある。

2011/03/26

VHD


前回は、遠い25年前からパイオニアのレーザーディスクを取り出してきた。世の人と同じで、集めていたのは映画が中心で、その中から印象深い想いの残るジョージ・ルーカス監督の「ハワード・ザ・ダック」を紹介した。今日は、日本ビクターのVHDをスティーブン・スピルバーグ監督の、これも異質な傑作を紹介したい。レーザーディスクの画質が放送局用1インチのVTRに迫るならば、VHDは家庭用ビデオ(VHS)とほぼ同等と言われていた。1インチと言っても「それは何?」って言われそうなので、いや、VHSだって同じかもしれないが、御存じない若者も多いので、1つの目安として、映像の記録再生周波数帯域のみ抽出して比較すると、レーザーディスクは5MHz、VHDは3MHzである。ちなみに当時の地上波放送(NTSC)の復調後のベースバンド帯域は4.2MHzである。

 前回もとことん書いたけれど、いくら画質が良くてもレーザーディスクは、材料のポリカーボネイトが湿気を吸い易く、ピットが錆びるので根本的に長期保存には向かないことが後で分かった。これは映画ファンにとっては致命的障害である。一方、今日紹介するVHDは、特別に高画質でもなく、かといって難しいテクノロジーを使っているわけでもなく、しかも製造もしやすいのに、ディスクの値段は7,800円と高価で、一体どこにその存在価値があるのか分からなかった。そこはやはり、日本ビクターにとって大きな先行投資をせずとも利益を出せる仕組みの商品だったと言えたのである。それも長く継続的な商売を考えると、ユーザーにとっても大切なことである。そして、VHS相当しかないと言われた画質なのに、案外侮れずテレビの番組をコピーするのと違い、映画などは元の画像が優れているせいか、それなりの高画質を再現していたという印象を持っている。また、何度も続けて繰り返して観ることもないが、レコードと同じような接触式にもかかわらず、20~30回程度の再生では、画質劣化などの影響は全くないと言われてきた。

 そんな、訳のわからない屁理屈で、一体どちらが優れていたのか判断はつきにくかったが、あいにく当時、VHD推奨(日本ビクターびいき)の先輩が隣の席に座っていたので、当時の編集部内の縮図を暴露するつもりはないが、ディスクの入手に何かと便宜を図ってもらったのである。そんな背景から少なからず当時のVHDの実物が残っている。さて本題に戻すと、今日紹介する映画のタイトルは、ヤングシャーロック「ピラミッドの謎」である。シャーロックホームズの若き頃を、ハッとするようなSFXを駆使して、ダイナミックでユーモラスな作品に仕上げてある。TVドラマの名探偵シャーロックホームズは、思慮深く、地味な謎解きの「おっさん」のイメージが強いので、はたして、彼がシャーロックホームズの若き頃なのかと疑問に思ったりもしたが、首をかしげているうちに、話は次から次へと展開し、知らず知らずにハラハラ、ドキドキと自分も映画に入り込み、ストーリーにどっぷりと浸かってしまう。それもこれも、ガールフレンドのエリザベス(上写真)が際立つ美しさを放ち、ずいぶん気になる存在なのである。そんな巧妙に守備範囲を広げられるところが、ファン心理を知り尽くしたスピルバーグのマジックなのかもしれない。とにかく遊び心が満載でストーリーも面白い。

 映像を通して、受け取る側の知的レベルや感性にもよることは承知だが、映画作品を大衆娯楽と考えると、スピルバーグ監督の、太陽の帝国や、カラーパープルを見たとき、内心「うーむ、何が何だか、よくわからんな~」と思うことが多かったのだが、それ以降は少しづつ面白いものが増えてきたようだ。もちろん、この「ピラミッドの謎」もその1つかもしれない。あと、原作自体が大したことないので仕方はないにしても、最近、宇宙戦争(かなり前)という映画を劇場で見た。・・が、今1つ心が満たされず、そこはかとなくじわっと感動したとも言えず、物足りなさというか、あっけなさが残った。映像のSFXは素晴らしいが、ストーリーの論理性不足というか、もうすこし練って作ってほしかったという印象である。ということで、ぶつぶつ言いながらも、ストーリー、SFXともに屈託なく素晴らしい構成の「ピラミッドの謎」を、当時のVHDの実物で思い出していただく。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21920&app=WordPdf

補足:思い出した。このブログでも1インチVTRの写真(BVH-500A)を載せたことがある。DISCOVERY SERIES 3 のPDFに放送用プランビコン3管式カメラBVP-330Aと一緒に写っている。10インチのリールがスタック上に並んだタイプで、それでも結構大きく録画専用機。タイムベースコレクターのない簡易的な再生が可能。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21234&app=WordPdf

2011/03/22

レーザーディスク

よくご存じの方には、ええっ?何だ今頃、と思われるに違いない。前回、原子力の話を書いたのをきっかけに、つい思い出してしまったのである。それは、暗黒魔王に体を乗っ取られ、原子力発電所からパワーを吸い上げて、それを迎撃力として、あくまでも「ハワード」が研究所に入るのを拒む科学者(ジェフリージョーンズ)のことである(参考写真上中央)。その凄まじい「POWER=原子力エネルギー」を軽くFSXで映像化してあった。さすがにその圧倒的な表現力に満足し、そのジョーンズの演技にも感動し大変印象に残ったのである。まったく、原子力エネルギーの平和利用とは、このように今後は映画の中だけの話にしてほしいと思うのである。

  今日紹介する、ジョージルーカスが映画化した「ハワード・ザ・ダック」は、1986年頃と相当古い映画でもある。原作はアメリカンコミクスなので奇想天外な展開の中に、宇宙人ともぬいぐるみとも思えるハワードに対して、とても、手繰り寄せられそうもない地球人の愛情が様々に絡み合うのである。ジョージルーカスは1944年生まれなので、私より9歳上(現在67歳)だと記憶しているが、その時代のストレートな宇宙活劇物の香りが漂い、私には今でも懐かしく心地よい。ま、今の若者にとって見ると、マンガチックすぎると思われるに違いないが、そうやって映像の背後に隠されたテクノロジーをさりげなく織り込む奥ゆかしさも、ルーカスの人柄なのかもしれない。
 
 上の参考画像でハワードの手を握りかけている、ロック歌手のビバリーは、もちろん、みんな見覚えのある「バック・トウ・ザ・フィチャー」(同時期)で10代の少女から40代までの女性をこなしたリー・トンプソンである。地球に引っ張り込まれたハワードをロック歌手のビバリーが助けるところから話が始まる。ハワードは、アヒルの格好をした宇宙人なので、様々に研究者の興味をひいたりするが、結局、生まれ育った星に戻れるように研究者に頼み、もう少しで実現しそうになるが、暗黒魔王の邪魔が入るという流れ。果たしてハワードの運命は如何に!と言ったところ。とにもかくにも、ストーリーの中身は大したことはないが、次から次へと展開してゆく映像が楽しいという、まさにルーカス調のサービス精神が満載されている。

  そんな、マンガチックなことを思い出すまでは良かったのだが、このレーザーディスクを再生する装置が家にない。そう、引っ越しをしたときに処分したのである。当時はまだ、レーザーの発生装置が真空管だったので、半導体になればもっと再生装置が小型化するだろうと、それらが発売されるまで待っていたのだが、逆にレーザーディスク装置そのものがなくなってしまったのである。とても寂しい話ではあるが、いつの時代も同じなので、DVDとかブルーレイのディスクを集めている人は慎重であってほしい。今でもどちらかのフォーマットで同じ映画が販売されていると思うが、私も再びコレクションするほどお調子者ではない。今日の話は、そういう意味で、映画を御存じの方は、思い出して懐かしがってほしいし、一方で、安易に映像ディスクをコレクションしてはならないという、アドバイスなのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21918&app=WordPdf
 
補足:日本ではパイオニアのみがレーザーディスク装置の製品LD1000を販売しており、レーザーディスクそのものの水平解像度は400TV本以上と、当時としては精細度の高い抜けの良い画質が魅力であった。ピックアップがレーザーに接触しないためディスク表面の劣化はないが、ディスクの保存の仕方によっては、水分がディスク内部に入りやすく、強烈なドロップアウトに見舞われること(映像が判別できないほど)もあった。それを体験した翌日から、ディスクそのものを集めることをやめた。

2011/03/18

被爆とその累積量

 決して、私の得意分野ではないが、「安易に考えていると、取り返しのつかない犠牲を招くことがある」と思われる。安易に考えているとは、「原子力発電所から半径30km の範囲の住民が外出禁止の状況に置かれていることに」代表される政府の対応である。政府は、もっと思慮深く心配した方がよい。「今後危険性があるかもしれないので、住民は少なくとも半径40km外へ退去せよ」と宣言し、自衛隊によって保護すべきではないだろうか。

 東大の大学院の偉い先生がおっしゃっていただいても、誰がどのように説明しても、こればっかりは安全と断言はできないし、信用なんぞ出来るはずもない。なぜなら、もし被爆していたとしても症状が出るのは、ずっと先だからである。体への影響の検証の難しさはそこにある。仮にも、すぐに症状が出てきたとしたら、余命は短いし、苦しみ続けて死に至る。今の放射線レベルでは、無責任にも「大丈夫だ、心配いらない、人体にすぐさまどうこうと言うことはない」 この発言は、1つの数値的な基準から鑑みる限り正しいのかもしれないが、人の将来の健康を保証をするものではない。

 バスやトラックの運転士が30キロ圏内へ入りたがらない理由は、ここにもあるわけで、今、政府として安全だ安全だと言うのはたやすい。しかし、目に見えない放射能は、体の細胞内の染色体を大きく傷つける。これによって、将来は様々に病気になる可能性が出てくるのである。病気が出てくる頃は、当然、今の政府はないわけで、こんなに無責任な話はないのである。さらに、日本人は、事実より、みんなが、「喜ぶとまでは、いかないにしても」、今回のような場合は、「安心する言葉を吐くことが美徳」のように仕向けられてきた。だから、発言としてはこの場合、誰でも「安全です」なのである。けれど、誰もそれを額面通りには受け取れないのである。

 そこで事実はともあれ、多くは望まないが、微小被爆地域と非被爆地域で線が引けるとしたら、「子供たちだけ」は、非被爆地域まで退去させてほしい。今の、原子力発電所の危険な状況が今後どのくらい続くか分からないが、続くとすれば、今は被爆量が小さいとしても、それが1か月続くと今の値の720倍の放射能を浴びる計算になる。年配の人たちには申し訳ないが、余命を考えると、ま、そういう方は大した影響はないと思うが、子供たちはそうはいかない。後々不治の病にならない保証はないし、そうならないようにするためにも、微小被爆地域から早く、子供たちだけでも退去させるべきである。

 そんなことを言い出せば、原子力発電所内で作業を継続されている方は、どうなんだと思われるかもしれないが、理論的にも現実的にも、当然彼らに未来はない。それも、残念ながら、いつも犠牲になるのは、その電力会社の下請けの人たちである。報道はされず広く知られることもないが、過去の歴史を見ても、僅かな放射能事故のように報道されながら、多くの人たちが犠牲になっている現実がある。特に報道関係には、金儲けの為に「不要な者の切捨て御免体質」や政府による「報道規制」がなくならない限り、何も信用してはいけない。いくら表向きに倫理観や正義観をかざしても、所詮報道関係も金儲けにしか過ぎないからである。

補足:比較すべき大きさの対象ではないが、放射線の人体への影響という意味で平和記念資料館の取材ページより再掲。日本全国には、原子炉は64基あり稼働率65%である。国内消費電力の30%をまかなっており、貢献度は高い。・・・・既に日本でも行き詰っている。ヨーロッパ等では、早くから廃止の方向を決めている。」 
再掲元は、
http://archivetec.blogspot.com/2010/03/blog-post_30.html  
http://archivetec.blogspot.com/2010/09/blog-post_07.html 

2011/03/17

無停電電源(UPS)を使う

 東日本大震災に遭われた方々の状況をテレビで見ると、何か自分にもできることはないのか苛立たしい思いをすることがある。また、それに比べ今の自分の環境なら、どんな苦痛でも我慢できると考えるわけである。・・がである。いざ日常と異なる境遇に遭遇すると、情けないが愕然とメゲテしまう。交通機関の混み具合には閉口したし、追い打ちを掛けるように、計画停電予報は生活に大きな憂鬱を落としてきた。もっとも、交通機関も計画停電も、地域や時間も詳細な情報が不明で、中途半端な実行をされたことにより、それに振り回されてしまった。まったく、お役所の様な電力会社の態度に呆れたが、徐々に整備されてきたようだ。

 当初、計画停電では、懐中電池程度のものがあれば、「横になって寝ててもよい」ぐらいに考えていたが、3時間の停電は時間帯によっては、予想以上に苦痛が想定される。平常時とは異なり、周囲すべての電気を消してみると、ここまで真っ暗で見えなくなるとは思わなかった。マンションの階段を下りるのにも一苦労だし、とてもとても懐中電灯程度ではストレスがたまりそうである。部屋の中では、仮にも大きめの蝋燭を用意したとしても、煤が出るし、地震による揺れが来たら危険である。そこで、生簀の周囲に置いて使う灯りを思いだし、ヨドバシカメラや近所の工具店を覗いたが、関連するものは既にことごとく売り切れていた。

 そんな状況で、贅沢を言わないにしても、結局電池式照明に関する機器は一切購入することができなかった。世の中の人はみんな敏感で動きが早いと感心した。電池1本まで売り切れている。スーパーなどでも食料品が激減しているし、まるでオイルショックの再来である。それら周囲の状況には、東日本大震災の余波がじわりじわりと波動が襲ってくるような怖さがある。何か根本的な防衛に軸足を移さないといけないような恐怖心すら感じるのである。もちろん、既にここにはない生活必需品は、被災された方々の手に渡っているのなら納得できるのだが、きっと、どさくさにまぎれて近所のおばちゃんが買い占めているのかもしれない。うーむ、許さんぞ。

 ・・・・と、色々つまらないことを考えてきたわけだが、なんとか自宅も照明ぐらい整備しないといけないという使命感に駆られていたのだが、そこでふとサーバーを置いてある部屋の片隅に1500VAのUPSがあることを思い出した。これだ!これを使って計画停電時に灯りをつけようと思ったのである。これなら50Wで5時間程度、100Wで3時間程度使える。PDFの写真がそれで、これ自体はサーバー用の多機能タイプだが、同じ容量で据え置き型は半額以下の5~6万円程度で購入できる。それなら絶対お勧めだと思ったのである。小型の液晶テレビと蛍光灯1つぐらいを3時間程度駆動出来る。そんな話を友人にしたら、もう2か所で灯しているという。やっぱり、みんな対応が早いな。
ではこちら、あくまで参考程度。 
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21916&app=WordPdf

補足:UPS とは Uninterruptible Power Supply の頭文字をとったもの。サーバー等で使用される非常用電源のこと。機能は、商用電源(国内100V)から電気を直流に変えてバッテリーに蓄積しながら、一方でバッテリーから商用電源と同じ電流波形を常時生成出力している。そして停電などで電源が途切れた瞬間に、バッテリーからの生成電源へ切替えて、あたかも停電がなかったかのようにサーバーに電源を供給する装置。長時間駆動するためには大容量でなければならないが、サーバーがサービスを安全に停止しシャットダウンする時間(15~20分)程度でもよいため、UPS側からサーバーを停止させるように働きかける機能を搭載している。今回PDFで紹介しているタイプは、ラックマウントケースの中身に相当するものでミドルクラスのサーバー向け。

2011/03/15

牡蠣カレー


  新鮮な牡蠣を使った料理は、牡蠣の臭いは全くしない。むしろ、何かの貝の一種を食べていると思うくらいである。その点に関しては、何か世の中の人は、大きな勘違いをしているのではないかと思うことがある。半分とまではいかないが、ある程度腐りかけた牡蠣でも平気でフライで食べているし、それらは、鍋の中で硬くなって泳いでいることもある。確かに、牛肉などは、少し寝かせて熟成が進んだ方が美味しいという人もいる。事実そのようなことも実感としてあるが、こと牡蠣に関しては臭くていけねえ。その腐りかけた牡蠣の臭いを牡蠣の固有の臭いと勘違いしている人が多いのである。臭いがする牡蠣は、すでに腐りかけている。確かに腐りやすい海の幸ではあるが、本来は無臭である。2~3日間なら、殻つきのまま保存しておく必要がある。そんなことに配慮しながら、牡蠣の料理を楽しんでもらいたいと思う。

 さて、先週は自作の牡蠣めしを紹介した。といっても、作業は簡単で即席並みである。仮にも、この牡蠣めしの素というのが市場にない理由としては、上記の背景によるものと考えられる。ただ、いぶして火を通し、燻製状態にしたものを使うという方法もあるが、結果として美味しい牡蠣めしにはならない。しかし、一方で、冬場にしか採れない牡蠣を、巧妙に処理して何かに使おうという考えは、昔からあったわけで、レトルトが広く普及したことで、安易にも「牡蠣カレーという商品」が生まれてきた。しかしである、地元広島でもわざわざカレーにして食べますか?と聞かれれば、「そがいなことはせんよ」という感じである。ま、畑の肥やしにするくらいなら、何にでも加工するかもしれないが、地元では、美味しい時期に質の良い物をいただくというのが一般的である。

 あくまでも、新鮮な牡蠣と腐りかけた牡蠣の狭間を知って、牡蠣の加工を評価する必要があるという視点で、今日は市販の「牡蠣のカレー」を食べてみることにする。それにしても評価するなら、比較対象となる牡蠣そのものを用意した方がよいが、それこそもう三陸の牡蠣は今後3~5年は食べられそうもない。そこで慌てて、残っている物を買い求めてきた。そして、それをオリーブオイルで火を通し牡蠣カレーの付け合わせにして比較してみる。まず、サフランライスを炊き、買ってきた牡蠣に火を通し、牡蠣カレーのレトルトパックを湯煎に掛ける。 

 レトルトパックが3分ぐらいポコポコしたら取りだす。お皿にサフランライスと、オリーブオイルで火を通した牡蠣を乗せ、レトルトパックからカレーを流しいれる。ここからは、PDFをご覧いただきたいが、カレーの中にもふんだんに牡蠣が入っていて、なかなかの贅沢感はある。牡蠣自体の姿もしっかり残っているので、恐らく別鍋で加工したものをカレーソースに加えた感じである。ソースの方は、いわゆる牡蠣の臭いがしていかにも牡蠣カレーを演出しているが、私には臭い。ところが、牡蠣自身には全く臭みはないし、なかなか優れた牡蠣が使われている。製造者は広島なので、少し牡蠣自体が甘いが、よく出来ていると思う。そして、これも、世の中の大きな勘違いをしている人たちに、本物風の牡蠣を楽しんでもらいたいと巧妙に考えた末の結果に違いないと思うのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21907&app=WordPdf

補足:オリーブオイルで火を通した牡蠣とカレーソースの中にあった牡蠣を比較すると、カレーの中にあった牡蠣もかなり大振りで美味しいが、やや燻製風である。全体としては、よく考えられたカレーソースだが、旨味と臭みが紙一重の牡蠣カレーに仕上がっていて、賛否が分かれる。個人的にも、まあまあ美味しいには違いないが、やはり臭いが好きになれそうもない。

2011/03/12

JAZZ UNIT 「The Joyful Brass」ライブの本日中止


本日、咲蘭房で予定しておりましたジョイフルブラスのライブ公演を地震による諸事情により中止いたします。リーダーの苅込さんが本日15:00現時点で自宅に戻れていないようです。誠に申し訳ございませんが、次回の咲蘭房での予定は未定です。予定が決まりましたら、出来るだけ速やかに、ここでも案内をいたします。なお、現在京王線は動いておりますし、咲蘭房は営業中です。

2011/03/11

米沢の牛べこ弁当

  こんなに大きな箱に入っていて、米沢の牛肉弁当は、きっと美味しいんだろうなと思いながら買ってきた。が、である。よくよく箱を眺めると紐がついていて、加熱式容器使用と書いてある。そうか、ならば半分だなと、かなり正確に予想したら、まったくもってその通り当たってしまったのである。だいたいブログで紹介する商品は、写真を撮影することから、いつも1個だけというわけにはいかない。牛べこも当然、何が起こるか分からないのでいつものように2個買ってきてある。美味しくて、足りなければ2個とも全部食べようと思っていた。

  まず、紐がついていたりすること、加熱するので危険と考えて、1つの方は箱を壊して中身を取り出して、並べてみる。これで写真としてのバランスは完ぺきである。写真を撮り終えた後、上にご飯の器を載せて紐を引っ張って温かくした。上記のような煙のようなものが出て、ご飯を温めてくれる。この臭いがたまらない。昔ながらの牛鍋風の臭いである。7~8分待つように書かれていたが、美味しそうな臭いも出て、待ちきれなくて3分ほどで食べ始めてしまった。ところどころ冷たい部分が残ってはいるものの、確かに懐かしい牛肉の味で美味しい。浅草今半の牛肉弁当と比べてもまったくもってそん色はないが、何せ内容量が圧倒的に少ない。

 あっという間に食べ終わってしまい、美味しければ美味しいほど、どことなく物足りなさが漂う中で、1時間後再び紐を引っ張ってしまったのである。今度は、箱の中で蒸気で蒸らされているようである。焦る必要もないので、10分後おもむろに開けて食べたわけだが、今度は温度のムラはなかった。やはり、箱の中という限られた空間の中で加熱するのがよいようだ。この縦続けに2個食べてしまう「おっさんの胃袋」にも感心するが、それでも、やっぱり美味いと絶賛するおっさんにも賛同するわけである。ま、美味しいものを食べて満足するというのは、心にも良いし、体にも良いのでお勧めしたいが、今回のように同じものではなく、異なる美味しさを楽しむのがよい筈である。

 そういえば、このような加熱式は、扱う場所を考慮しないと、ちょっと恥ずかしい思いをすることがある。そこで思い出すのが、東京駅から高速バスで京都へ向かった時の事である。いつもの大丸のお気に入りの鰻弁当が売り切れで、さらに新幹線乗り場前の弁当コーナーでも鰻弁当がなくて、仕方なく中央通路で加熱式の鰻弁当を見つけて、これにしようかなと思って指差したのだけれど、一瞬、美味くないと悔しいので迷った。「信頼できない弁当は避けよというのが58歳にして得られた、唯一の教訓である」。それを承知で、指差しついでに「お姉さんこれ美味しいの?」「はい、紐を引っ張ってもらうと温かくなって、凄く美味しいですよ」と言われた、これを真に受けて、買い求め、バスの中で加熱して食べたのだが、臭いは周囲に迷惑をかけてしまったし、まったくもって美味しく感じなく、大失敗であったことを思い出す。つまり、値段が高い理由がどこにあるのかを買う前に分析しないといけなかったのである。
ではこちら
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補足:加熱式の容器は、「航空機の中では、お召し上がりにならないで下さい」と箱の横に説明書きがあるので、購入時は注意されたい。

2011/03/08

肉じゃがカレー

 今日は、身勝手ながら、わが故郷の名前を使ったカレーを紹介したい。まるで、明治時代からあったようなキャッチフレーズで少々怪しい輝きを放っているが、パッケージにはSince2002と刷り込んである。どのような商品にも、広く情報を集め、それを巧みに組み合わせた「キャッチコピー」を使うことによって、まことしやかな情景を想像させることが出来る。そして、それが自然にその商品の付加価値を高めるわけである。この商品もその外装パッケージから、たっぷりと我々に訴えてくるものがあった。地元の呉で育った人達は、呉海軍亭などというお店はないことを知っているし、そんなお店が仮にあったとしても、遠く明治時代の噂話だと思う筈である。

 なのに、「今、昔し語り継がれる」というコピーは、紛らわしい!と怒るより、もはや捏造として受け入れるべきである。どれ1つとっても、真実は1つ「Since2002」ということだけらしい。呉市が「肉じゃがの発祥の地として名乗りを上げている」とも書かれているが、どこでジャガイモが採れるのか教えてもらいたいものである。呉は、すでにこのブログでも何度も紹介しているが、軍港で栄えた町である。少なくとも、それは、我が祖父の時代からそうであった。情報や新しいものは、すべて海から入ってきた、いわゆるインポート物なのである。つまり、それは、肉じゃがの様なビーフシチューだったかもしれないし、単にカレーの調理法が肉じゃがに近いというだけかもしれないのである。あと、海軍や自衛隊の金曜日はカレーという習慣は確かに歴史もあるし、今でも江田島幹部候補生学校では金曜日にカレーが出ている。

 さらに、パッケージには水兵さんが敬礼をしているイラストが描かれていて、確かに呉の市内をこのような姿で闊歩する水兵さんを、昔はたくさんお見受けした。そういう意味では、私としても、ため息が出るほど懐かしい。ただ、パッケージの表には広島と書かれていて、少し納得感がない。さらに裏面の販売者の欄には、広島の住所が書かれていて、これも呉とは全く関係がない場所である。つまり、呉の昔の海軍の習慣を誘い水にした商品と言えそうだ。まったく、このような商品は、怪しいなあ、と思いながらも、とりあえず食べてみることにしたい。

 様々なトリックで固められたパッケージなのだが、わが故郷の名前を使い、ありそうな捏造を重ねているが、意に反し、中身のカレーは凄くオーソドックスで美味しいカレーになっている。「ま、許そう」 と思ってしまったほどである。いやーまんまと、引っ掛かってしまったが、それによって、わが故郷を、ほんのひと時だが思い出させてくれたし、こうやってブログのネタを提供してくれた。おまけに価格も安いときている。「肉じゃがの具材感を大切にした」とあるが、食べてみた感じでは、肉じゃがという印象は希薄で、ビーフシチュウ風の濃厚で味もしっかりしていると思う。また、こんにゃくを使って肉の触感を出していて、いい感じである。そこで、今日は、付け合わせのスペースに黒毛和牛の薄切り肉を炙った物を加えてみた。なかなか良いバランスになったと思う。お勧めだよ。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21909&app=WordPdf

補足:このカレーを食べてみたい方は、メールで連絡をしてください。平素のご愛顧に報いるためにも、おみあげに今度たくさん買ってきます。

2011/03/04

自分で作る幻の牡蠣めし

一昨年、渋谷のフードコートで「広島名物の牡蠣めし」を販売していて、思わず買って帰った。広島県の呉市で育った私からすると、なんて色が濃いのだろうと首をかしげてしまうほどであった(旧弁当シリーズの写真参照)。やはり、関東で販売する以上、色が辛口関東風仕上げでないといけないのだろう。もちろん、価格も関東風になっている。外見上の色味などは、自分の知る牡蠣めしとは違い、ある意味別物の「牡蠣の燻製めし」の様相を呈していた。こんなことを申し上げても詮方なきことだが、広島の牡蠣めしが、関東で販売されるから「色が濃くなければならない」というのもいかがなものかと、しばらく考えさせられた。そこまでして、定形的にその場で牡蠣めしを作って販売する意味が本当にあるのだろうか。
 
 そんな話を周囲に打ち明けると、「そがいなことはどでもええわいね、好きなように自分で作って食べりゃあええんよ」と言われるまでのことであった。とそんなつまらないことに悩みながらも、自分自身が評価できる関東風牡蠣めしを創作してみようと考えたのである。それからは、牡蠣の安いときに試作を繰り返してきた。ある時は、醤油を加え過ぎて塩辛すぎることもあり、またある時は、帆立やアサリの煮汁を加えておくと美味しいとか、様々に試作を繰り返してみたが、味覚の感性を磨くためにも、決して試行錯誤は無駄ではなかった。しかし、その基本に立ち返って集約してみると、やはり、濃口醤油、次に牡蠣、生姜、あと日本酒、だし汁の素、椎茸ということになる。PDFの写真に今日使用したそれらを並べてみた。そのほかの海の具材は、その日の気分やお好みで加える。

 お米は、2合用意して1時間程度水につけておく。牡蠣は、2パック程度(1パック400円程度)をパックから出して洗浄し笊にあげて水を切る。牡蠣の美味しい時期は、三陸沖の牡蠣で11月中旬から3月中旬までが限度。広島では12月から2月中旬まで。今スーパーなどで売られているのは、まぎれもなく三陸の牡蠣。生姜は千切りにしておく、椎茸は薄くスライスをするように裁断しておく。そして、鍋にだし汁を用意する。比率としてお酒を1とすると、アルカリイオン水も1、かき醤油0.5、湯浅醤油0.5を鍋で沸騰させ、牡蠣、裁断された椎茸、生姜を少々入れる。牡蠣に火が通ったのを確認したら、火を止める。ここで、「焼きあごだしの粉末」を投入してかき混ぜる。次に、炊飯器にお米を移し、しばらくして温度が下がったところで、鍋から牡蠣とだし汁を入れる。牡蠣が入っているので、だし汁の量は、目盛りで3合の目盛りの上あたりまで、少し多めに入れる。あとは、炊飯ボタンを押すだけである。高速炊飯は駄目である。

 こうやって、炊き上げた牡蠣めしは、関東風の格別の色合いを出しながらも、味は関西と関東の中間である。もっと、関東風にこだわるならば、「かき醤油と焼きあごだしの粉末」をやめた方がよい。このかき醤油は、2010モンドセレクション金賞と奥深い美味しさが出るが、これは瀬戸内風になる。また、焼きあごだしの粉末も、関西風の味になる。ただ、この紀州湯浅の湯浅醤油だけは、関東にありがちな塩っぽいだけの醤油とは異なり、紀州は醤油発祥の地でもあり、古くは紀州徳川御用達品として尊ばれている品物で、関東とか関西とか言う前に大変美味しい醤油である。ということで、上の写真のように、関西にも関東にもない「独自の牡蠣めし」を創作しているのである。参考にしてほしい。ではこちら原材料写真
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21905&app=WordPdf

補足:PDF写真にある紀州の湯浅醤油は大変美味しいのでお勧めしたい。朝の納豆から夕食の刺身、魚の煮つけ、あと、おでんやうどんにまで使えて、それを使った料理に病みつきになる。