2014/10/31

ヘラクレス / ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

  映画の中には、「単独で終結する、あるいは評判が良ければ続ける」と言う2つのタイプがある。ただ、そこは評判次第なので、やはり物語の中には、単独でも「作者と表現者の意図」する要素が幾つか織り込まれていなければならない。観る方の我々も、それを単独でも楽しめる力量が必要になる。それを裏付けるのが「幅広い知識と教養」と言うことになるのだろうが、歴史上の事実をそのまま再現しても費用ばかり掛り「面白く無い」とささやかれる事もあるし、あまり空想の未来を描き過ぎると、「何か変だ!そんなわけないだろう」と言われる事もある。一方、低俗化すると分かりやすくなるが、つまらないところで大きな笑い声が聞こえるようになり、映画館の品位も低下する。そこで表現者としては、僅かでも「独創性と感動への秘策」が必要な訳で、それに「共感できた者」だけが感動を持ち帰ることが出来るようにする。そして、その感動はいつか物語の続きを求める声になる。
 
 人生が退屈だから2本続けて観るわけではない。映画にだって当たり外れがあり、いつも感動を持ち帰ることが出来るとは限らない。つまり、単純に「今日は面白くなかった」と落胆するのが怖いのである。しかし、それでも「次が楽しい」かもしれないと期待することもある。年齢と共に寛容になったのか。この2つのタイトルに落胆したわけではないが、続きが観たいと思うのは、私だけではないだろう。さて、共通するところは、「複数の仲間で協力して悪と戦う。もちろん、少し犠牲も伴う」ところにある。勿論、何が正しくて、誰が悪か曖昧なところもあるが、我々が気に入った「キャラクターが倒す」相手が悪であり、それを判断基準にしてよい。時たま悪者が格好良すぎて好きになることもあるが、それも表現者の狙いだ。見せ場は2作品共に、その悪と戦うアクションになる。そこには、演技指導によって各自個性を持たせてあり、更にカメラワークや特殊処理によって、スピード感や超絶的なテクニックを披露する。とにかく「おー凄い」と驚嘆したり、「息をのむ」様なシーンが多用されている。

  「ヘラクレス」は、ギリシャ神話の英雄が、5人の仲間とトラキア王子を救う為に戦う作品。


   ヘラクレスの誕生から、彼が12の試練を克服し、賞金稼ぎをしながら旅をしているところ、トラキアの王から頼まれてアテネの王を倒すことになるが、そこからヘラクレスの強さを強調する戦闘シーンが描かれる。桁外れの肉体を見せつけられ、痺れる程の強さが展開される。もちろん肉体だけではなく、巧妙に考えられた知的な仕掛けで3倍の兵力にも勝利する。しかし、それがトラキア王の謀略の手助けになったことを知り、憤慨してトラキア王に反撃を試みるが、囚われの身になってしまう。そこでは、賞金稼ぎから本来の「忘れてかけていた神の子」であることを思い出し、壮絶な力を発揮して、トラキア王を壊滅させる。そこで話は終わる訳だが、ハリウッドの映画にしては、ロマンスに欠けていたり、親子の愛情表現の欠如、加えて12の試練全てを紹介したわけでもないし、はなはだ物足りない。さらに、仲間と今後どうなったかも知りたくなる。そこで、新たなギリシャ神話の続きを加える価値があると考えられる。ただ、単独でも、どかんと腹に落ちる映像に圧倒されっぱなしで、そこに痛快さがある。もし、それで十分だと言うなら、「会社で面白くない事のあった人」には、是非この映画でストレス解消をしておかれる事を希む。単独でも見どころは、戦闘シーンのカメラワークだ。

 ○公式ホームページはこちら http://www.hercules-movie.jp/

 「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(以降ガーディアンズと略す)」は、痛快SFアクション作品。


  自らスターロードと名乗る主人公ピーターが、お金のために、壮大なパワーを秘めた謎の球体「オーブ」を手に入れようとする。そのお陰げで、ギャラクシー(=銀河)中の悪者から狙われることになる。それをかわしながら、何とかオーブを手に入れるが、そのはずみで刑務所に捕らわれの身になる。そこには、様々な個性を持った生き物がうごめいているが、徐々に仲良くなって仲間となる。そしてピーターは、彼らに助けられながら、オーブを狙う悪者と戦いを交えるチーム(ガーディアンズ=伝説の勇者)になってゆく。SFものであるが故にストーリー自体に多少SF的な発想の共通性を感じるが、仲間のキャラクターには様々な背景がありそうで、丹念にそれを把握することができれば、面白さが増していきそうだ。特に、あらいぐまの姿にさせられたロケットは、知的でユニークな存在に描かれていて魅力的だ。

 ○公式ホームページはこちら http://marvel.disney.co.jp/movie/gog.html
         ◇予告編はこちら  http://www.youtube.com/watch?v=jHPvHQCAxLY

  いずれの作品も、面白そうに見えるには間違いないのだが、栗の入っていないぜんざいを食べた時のような感じで、単独では「いまひとつ寂しさ感が否めない」。つまり、次の続き、あるいは後篇等がありそうな雰囲気があちらこちらに感じられる。ならば、早く2作目を作ってくれないと初回を忘れてしまいそうだ。

追加補足:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、2作目の製作が決まったらしい。少しづつ面白くなっていきそうだ。

2014/10/28

エクストラバージンオイル

  知り合いの先生は、職業柄か健康にはめっぽう気を使っている。もちろん煙草も吸わないし、お酒はワインをたしなむ程度、3時のおやつも間食もしない、紅茶や珈琲には砂糖は入れない。そんな先生は、一般の人より断然若く見える。若く見えるということは、体の内部が老化していないのであろう。しかし、それには、それなりの苦労が付きまとう。まず、何よりもストレスを溜めないようにすることが重要だと言う。細かいストレスは健全な身体整備にちょうどブレーキをかけているようなもの。また、急激で巨大なストレスは、心肺や頭部に重大なダメージを与える。そして、継続しがちなストレスは、病気にも繋がると言うのが先生の定説だからだ。

   先生は、食べ物にも気を使う。食事には幾つかの守るべきルールがあるという。その最初の1つが、「血糖値を急激に上げる物を最初に口にしてはならない」ということのようだ。これを守るだけでも、多くの人は健康でいられるという。次に、年配の人は、夕食時に少しだけステーキを食べるのもよいことらしい。年をとればとるほど肉を食べないといけないと強調する。もちろん毎日分厚いステーキを食べる必要は無い、150gを週2回程度の少量でよいらしい。もう1つ、体に良いものがあると教えてもらった。それが生で口にするエクストラバージンオイルである。最近の研究では、糖尿病、高血圧、欠陥の動脈硬化にも効果が認められているようだ。とくにポリフェノールによる活性酸素の除去、ビタミンEによる老化防止などが顕著といわれている。食べ頃は色々あるようだが、そのまま少しづつ飲んでもいいと話す。しかし、具体的にどのような物を口にして良いかよくわからなかった。

  そんな中、輸入品を取り扱うお店で、ちょっと面白いエクストラバージンオイルを見つけた。調べてみると、本場のエクストラバージンオイルのようだ。1つ目は、スペイン南西部のエストラマドゥーラ州の歴史ある農園の、樹齢200年の古木からの採取されるコルネスエロ種オリーブのエクストラバージンオイル。同州はトマトの産地としても有名である。このオイルは、酸度0.3、癖も無く、風味がとても良い本格的な味わいを実感できる。サラダはもとよりフランスパンなどにも美味しい。 遮光性に優れた真っ白なガラスボトル入っていて保存性にも優れているようだ。難点としては少し高価であるということである。標準価格は内容量500mlで3,150円。

  もう1つは、トマトからアンチエイジングには欠かせない天然リコピンを特別な方法で抽出。スペインのエクストラマデューラ州の大学で研究開発、特許を取得した製品で、エストラバージンオリーブオイルとリコピンを一緒に摂取することにより、抗酸化作用を強め、体への吸収も改善する効果を提供するエクストラバージンオイルになっている。味は、フルーティーな風味にトマトの香味が加えられた繊細で上品な味である。そのまま、トマトサラダのドレッシングとしても、ピザやパスタにも相性がよさそうである。同じく遮光性に優れた真っ白なガラスボトル入っていて保存性にも優れている。難点としてはさらに高価であるということである。サンテラモのエクストラバージンオリーブオイルの2.67倍で標準価格 内容量250mlで3,360円 実物はこちら(小容量タイプ) 
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211275&app=WordPdf

補足:リコピンとは:果物や野菜に含まれる赤色をした成分で、天然の抗酸化物質といわれ、さらに活性酸素除去作用があり、健康にも有益な効果があると言われている。オリーブオイルを加えることで体への吸収力が増すといわれている。

2014/10/24

とんこつ味の頂ラーメン

  世の中、数年前までは濃厚なラーメンがシェアを伸ばしてきた。一方で、さっぱりとした野菜や魚介を中心にしたラーメン店もぽつぽつと話題を広げたが、そんなお店へ足を運ぶチャンスは殆どなかった。その影響で、濃厚な流行りの味に置き去りになった人がいる。どうも、あの「とんこつ系の臭みだけは戴けない」という人のことだ。最近は、どこへ行ってもその臭いが少し鼻についてしまうように、「とんこつとのブレンド」が幅を利かせている。私も、どちらかと言えば、透き通ったスープが好きなので、最近は興味本位の不見点(みずてん)で入るラーメン店はなくなった。そういう意味で即席ラーメンは、はっきりと○○味と書いてあり、避けることが出来るので安心だ。

  何度もここで即席ラーメンを扱ってきたが、飽きの来ない商品として、最近ではサンヨー食品 「頂」の味噌味が気に入っている。なんとも優しい味作りが好きだ。今日は、その「頂」シリーズから「とんこつ味」をお薦めしたい。ええ、本気か?と思われるかもしれないが、そんな私が勧めるぐらいだから、かなりいけているのである。もちろん、「とんこつ系」の流行りに置き去りになった人にもお勧めできる。その背景には、とんこつの臭みが極限まで抑えられていることが一番に挙げられるが、ただ単に薄味と言うのとは違い、旨みのある「げんこつ」仕立てで、スープのような品の良いお味に仕上げてある。何とも「優しく、ごちそう気分」で戴ける。

  とんこつラーメンの出汁としては、お店によって様々な部位が使われている。「げんこつ」とは、豚の大腿骨のことで、それを煮込んで出すスープは、一番臭みがなく美味しいとされている。単独で下処理の茹時間が1時間程度、その後、野菜、果物、ネギ、にんにく、生姜、 塩、胡椒、月桂樹の葉、酒、醤油等を加えて8時間程度煮込んだものを指す。もちろん、「頂のとんこつ味」には、ポークエキスのうち「げんこつエキス25%」使用と明記されている。それに香味野菜と昆布を加え、優しい和風の旨みに融合させている。麺は、自慢の生仕立で、スープを包み込む細麺仕上げになっている。

 作り方としては、お湯を500mlと書かれているが、少し少なめの方が良い。そして2分間の茹時間を推奨している。茹で時間も少し短めで2分間で口に運べるぐらいの、盛りつけ準備時間も織り込んでおいた方が良い。そして、そこには「とんこつ味」を満喫するため、紅生姜、ねぎ、チャーシュー、煮玉子等が必要だ。こういう細麺で、しかもしっかりとコシの残る麺だと、一般的なやや固めのチャーシューよりも、箸で型崩れしてしまう「豚の角煮」のような柔らかさがマッチする。紅生姜とねぎは豚の臭みを取り除く為だが、紅生姜だけでも良いが、ねぎがたくさん入ることで色どりが良くなる。=旨そうになり、食感も良い。
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補足:不見点(みずてん)→「どこでも、いつでも、手当たりしだいに」。上記では、「見ず知らず」のお店と言う意味。

2014/10/21

入れ炊く素材ご飯の素1

  旬の食材を使うことで、季節感漂う「炊き込みご飯」ができる。そう、私の最近の興味は、炊き込みご飯に向いている。茸、魚類、貝類、海老、筍、などの具材と一緒に、白米とだし汁で炊き上げる。お釜に白米を入れて具材を乗せる、まさにその時、ふと疑問を持ってしまった。それは、カロリー量として見た場合、白米を使ったご飯単独と比べて違いはどうだろうか。具材と白米を加えたカロリー量になるので、当然、炊き込みご飯は、わずかに高カロリーに仕上がってしまうはずだ。ただし、それは、「お釜の中」の話で、それを茶碗に入れた場合の1膳は、白米のそれと比べて大きな違いはないとも考えられる。その根拠は、白米だけで食が進むわけでもなく、そこには何らかの「添え物とか、おかず」らしき副食が必要だからである。つまり、おおむね総量は同じではないだろうか。ただし、炊き込みご飯は、それ自体が美味しいので、白米より多めに食べてしまう傾向がある。その方がよっぽど危険かもしれない。

 何が危険かよくわからないまま、それでも、新たな炊き込みご飯を試みようとしている。それも、とりあえず市販の「炊き込みご飯の素」を使って、できるだけ早く食べたいのである。今日は、「さんまの合わせだし仕立て」と「グリンピースとじゃこ」の炊き込みご飯の素を買ってきた。このK&Kの「炊き込みご飯の素」シリーズは、他にも、幾つかの種類が用意されていて「多彩な炊き込みご飯」が簡単に楽しめる。箱の中はプルアップの缶詰になっているので、炊飯前に投入するだけである。消費期限は、おおよそ2年先(製造年月日は不明だった)まで表記されている。中身の具材は別として、缶詰自体の寿命は3年程度なので、少々買い占めをしていても大丈夫だ。

 この「さんまの合わせだし仕立て」と「グリンピースとじゃこ」共に、同じ手順で作ることができる。追加で用意するのは、もちろん水とお米だけである。説明書によると、1)お米2合を研ぎ、水を切って炊飯器に入れておく。2)「炊き込みご飯の素」を入れて具材を均等に並べる。3)水を2合炊きの目印まで追加して炊飯を開始する。と書かれている。しかし、このまま炊飯すると明らかにお米が硬すぎる状態で炊きあがる。少々硬いぐらいなら許せるが、かなり無理がある。この手順の場合、実は「炊き込みご飯の素」を入れる前に「お米にお水を吸わせておく」ことが必要なのである。私の場合は、1)のお米2合を研ぎ、「お米すれすれまで水を入れ」て、「1時間程度放置」をする。お米の透明な部分が白味を帯びてから、2)、3)と進める。これで、炊きあがりも、2日程度の保存も電子レンジで美味しく戻せる。

 最初、箱に書かれた説明書通りにしたら、失敗してしまった。つまり、ご飯が固めに仕上がってしまったのだ。後で10分ぐらい蒸し器に掛けて膨らませたぐらいである。そこで、2回目は、上記のように手順に修正した。やっぱ、好きこそものの上手なれといわれるくらい、経験がものを言うのかもしれない。つまり経験上、具材投入前に、40~50分程度お米に水を吸わせておくと、炊きあがりが丁度好い案配になると予想した。特に出汁の多い時は尚更そう思える。特に、年配の方にとっては、説明書に記載された手順では、間違いなく仕上がりが硬すぎると思われるに違いない。その水の量さえ注意して作れば、とても美味しい炊き込みご飯ができる。「さんまの合わせだし仕立て」は、毎日でも戴けそうだ。「グリンピースとじゃこ」は、懐かしいお味に子供のころを思い出してしまった。じゃことの相性が良くて、とても美味しい。くれぐれも、食べすぎないように注意したい。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211583&app=WordPdf&wdo=1

2014/10/12

飛ぶように売れるスープ

 たかが「玄米スープ」と侮ってはいけない。セレブな奥さま方が列に並んで 1人5箱、10箱と買い求める様子は、不可思議な光景にしか思えなかった。しかし、売り場のチーフは、「宝の山」を掘り当てたような気分が続いていた。厳しい顔をしながらも、時々こぼれ落ちる笑みからは、そうとしか思えなかった。売り場を牽引する商品があると、休日にはそれを目当てに、次々とお客が立ち寄り、列が出来る。他に取り溢した良い物があるのではないかと、周辺にある商品までも一緒に売れていく。笑いが止まらないとはこの事である。その列の出来る商品は「玄米スープ」と書いてあるだけなので、特別美味しそうには思えなかった。

 「知っている事以外は知らない」ことを口癖にしている身としては、知らないこと自体は、決して恥ずかしいとは思わないが、パッケージからキーワードを探すと、「オクタコサノール」と言う言葉が目に止まった。そこに価値かあると思うのは自然である。パッケージの裏面の説明には、「何千キロも旅する渡り鳥のエネルギー源として注目されるオクタコサノールは、玄米胚芽の中に含まれる・・・・」と書かれている。調べてみると、その成分は運動の持久力を高める効果があるようだ。それだけではなく、運動能力そのものの改善、筋肉疲労時の筋肉痛の解消、基礎代謝能力の改善等が挙げられている。

 オクタコサノールは、他に小麦の胚芽、りんごやぶどうの皮、さとうきびの茎にも微量に含まれているらしい。成分に注目して細かい効果を資料から拾ってみると、運動面や代謝能力で「若返り効果が期待出来るとある」。玄米スープに含まれるオクタコサノールだけで、それを機能させるには、1袋に0.3mgしか含有していないので、1日3回ぐらい何十年も口にする必要があると思われるが、それ以外に食物繊維、ギャバ、黄緑野菜等を含み、バランス栄養食品としての体裁を採ることで、それなりに元気が出るという期待感が嬉しいようだ。ただ、オクタコサノールがサプリではなく、この玄米スープとして売れに売れていることからすると、継続購入者には「若返り効果の実感」があるのかもしれない。

 1箱に1食57kcalの玄米スープが12袋入って標準価格は1,200円。オクタコサノールを意識せずに、玄米スープ単体としても大変美味しく仕上げてあり、好感が持てる。お湯で溶くだけではなく、温かい牛乳で溶く方がコクが出て美味しい。もちろん、他にない「若返り効果」があるとすれば、セレブな奥さま方からすると「お金に糸目は付けない」気分が芽生えるに違いない。ただ、入手するのにデパート系、特殊な量販店の一部でしか販売されていないので、やはり特殊な入手経路のバランス栄養食品というイメージを払拭することはできない。そこで、メーカーは、顧客を引き付ける「ファインヘルスプレゼント」なるものを用意している。それは、箱のフラップ部分を(10、35、50、90点)集めてメーカーに送ると、同社の商品の中から1箱がプレゼントされるというもの。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211699&app=WordPdf

補足:玄米スープの製造者である㈱ファインは、産学連携により、大阪大学構内にファインバイオサイエンス研究所を設け、新素材の開発や効能の研究などを行っている。

2014/10/08

ジャージーボーイズ

 CMを観ながら背後に流れている曲は、どこか懐かしく、聴いた事のあるメロディーだった。さて、そのジャージー・ボーイズの由来は、ニュージャージー州で生まれ育った4人の若者につけられた愛称のようだ。フランキー・ヴァリのファルセットを武器に、若者4人が「フォー・シーズンズ」というロックバンドとして成長していく姿を、事実に基づいて描いた物語。私自身、全く知識も記憶も無いので、詳しい事は分からないが、2曲は知っている。しかし、紐解いてみると1960年代の中期に何と全米ヒットチャート40に29曲がヒットしていたようだ。もちろん、あのダーティーハリーのヒットする前と言うことになる。いずれにしても、当時の流行りものは、日本へずっと後に伝搬してきたようだ。

 繰り返しになるが、「フォー・シーズンズ」を全く持って知識も記憶も何も無い私でも、トッポジージョのような声と当時を再現した街並みに徐々に引き込まれてゆく。最初に身震いがするような感覚に襲われるのが、教会でパイプオルガンに合わせてA SUNDAY KIND OF LOVE を歌うところ。B♭(ビーフラット)に気をつけろという台詞も印象的で、後々修正されている。そして、あの世界的に有名になった SHERYY (シェリー)は、新たにメンバーに加わったボブ・コーディオ(タモリ倶楽部で有名な「ショート・ショーツ」を作曲した天才)が15分で完成させ、タイトルをバスの中で思いつく。そこからフォー・シーズンズのワクワクするような快進撃が始まり、フランキー・ヴァリのファルセットとボブ・コーディオの創作の才能が炸裂する。

  その陰で、グループの分裂とも言うべき裏切りや家庭の崩壊、借金でグループ解散、そんな挫折しそうな中で、追い打ちをかけるようにフランキー・ヴァリが愛する娘を失う。放心状態の彼を勇気づけようとするボブ・コーディオが書いた曲がCAN'T TAKE MY EYES OFF YOU (君の瞳に恋してる)。この曲はフォー・シーズンズの代名詞と言っても良いくらいで、曲の素晴らしさの背後にそんな出来事がと、挫折の中で蘇ってくるフランキー・ヴァリの優しさと力強さ、円熟みが増した表現に納得。さらに、ビッグバンドによる伴奏によって映画は最高潮に達する。目の前で歌い終えたフランキー・ヴァリに対して、私も涙がこぼれ、つい館内である事を忘れ拍手してしまうほどだった。


  また、この映画の独創的特徴は、全てが要所々かどうか解らないが、4メンバーによるドキュメンタリー調の補足、ある時はストレス解消風に解説が入るところだ。特に、曲の演奏中に説明が入るところは、大変面白いが、兄弟のような仲の良い彼らが抱える関係に、自白的な言葉が笑いを誘う。それが、人生観まで滲み出し、格好よく見えるから不思議だ。

  さらに、視点を変えると、当時の実写映画と見間違えるほどの時代考証も素敵だった。最初、両親がパスタを食べている姿を観て、あれっと思いながら、後で「なるほど」そういう意図なのか!なのである。一瞬が見逃せないシーンばかりだ。当時の男、女のファッションはもとより、楽器や刑務所、バス、街並み、イエローキャブ、乗用車、放送用テレビカメラ、マイク、アルティック、アンペックスのテープレコーダを含めたスタジオ機器まで、オーディオマニアも納得する。それらは、やや押しつけがましくも、きめ細かく再現されている。思い出すに、あの時代に作られた「多くの米国ドラマに洗脳されてきた世代」の1人として、現代の迷走する米国とは違い、かつて希望に満ち溢れていた時代を思い出す。それが故に「1960年代の米国らしさ」を素直に味わうことが出来たのかもしれない。

 この素晴らしい映画でも、世代を超えることは難しいようだ。わざと寂れた看板を掲げた洋食堂をみかけ、珍しく思って入ってみたら、昭和そのままの料理が出てきた。それは、おばあちゃんの古臭い料理と箸を置くか、ああ、懐かしいおばあちゃんの味だ、と「しっかり味わうか」の違いかもしれない。だから看板が年配向けと思われるのだろう。残念ながら公開されている映画館も少なかった。渋谷、新宿の館内は年配の人達でごった返していると聞いていたので、出来るだけ日程は後の方を選ぼうと思い、さらに、息苦しさをどうやって解消しようかと考えていたが、六本木ヒルズは意外にも席はスカスカで気持良く大画面の中心で楽しむことが出来た。それにしても、いつも感じるが、少し破れたようなJBLスピーカから出ているドルビーデジタルの音には「苦し紛れの魅力」はあるが、耳と体にこたえる。しかし、上の写真のサウンドトラック盤はまるで違い、1960年代風のサウンドを綺麗にまとめている。再び、ちゃんと聴いてみたい人にお勧め。低音もたっぷり入っている。
メイキング映像はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=1IcoJpSuRKg

公式ホームページはこちら
http://wwws.warnerbros.co.jp/jerseyboys/

補足:このサウンドトラック盤CDも大変凝った作りになっている。

 

2014/10/07

佐賀牛のハンバーグ

 最近の自家製ハンバーグの流行りは、動物性脂肪の少ないお魚かお豆腐になってしまい、わざわざ「美味しい牛肉」を買い求め、ハンバーグに調理するっていうことは少ない。美味しい牛肉なら、フライパンか網であぶって脂を落として食べればよいからだ。しかも、味付けは、塩と胡椒で十分だ。時たま、山形牛や神戸牛を口にすると、馴染んだ和牛肉としての実感が蘇り、やっぱり「美味しい」と思うことがある。おおよそだが、ヒレ牛肉で「牛脂を落として焼く」と肉の旨みが遠ざかる。一方で、普通程度の牛肉に「美味しい和牛の脂」を注入すると、まるで別物になり、「美味しい」と感じるそうだ。そんな「牛脂注入製造ライン」の画像を見せつけられて、考え込んだこともあった。確かに、すき焼きなどには、牛肉屋さんで牛脂を付けてもらう習慣が残っている。

 最近の食肉に関する不信感は、メーカー製ハンバーガーのみならず、ハンバーグをも直撃してきた。原材料の生産地表示が無いからだ。それは、ウインナーを始め食品全体に言えることだが、子供の好きな食品がこれでは、先が思いやられる。特に、多くの女性が社会に進出する時代になると、益々子供たちは食肉加工製品もしくは外食産業に頼るケースが増える。そこに「食に対する不信感が益々強くなり、それが広がって、今、消費者庁で加工食品の生産地、加工地、等の表示を義務付けるような動きがある。それにしても、根本的には、優れた商品を製造していると自負するなら、自主的な原産地、加工地、品質管理を自慢するような表示が望まれる。ただ、同じ表示でも、我々は「何でも良い方に解釈する癖」が付いているので、それでも注意が必要だ。

 今日は、そんな気分を「なだめるかのような」純国産の「ハンバーグ」を入手したので報告しておきたい。それは、佐賀牛と肥前桜ポーク(何れもJA佐賀の登録商標)を使った贅沢なハンバーグなのである。佐賀牛は、佐賀県産和牛より上位にランクされ、全国の銘柄牛の中でもトップクラスの肉質等級5と4、BMS7(脂肪交雑:さしのきめ細かさの程度)以上の品質を誇るとされている。もちろん最高級の国産黒毛和牛で、ステーキ用のみならず様々の食材に使われ、その佐賀牛の美味しさを全国に広めている。かつて、佐賀牛の入ったカレーを紹介したことがある。一方、肥前桜ポークは、豚肉独特の臭みが少なく、肉のきめが細かいソフトな食感が得られている高級ブランド豚という。これらは、時間を掛けてゆったりと育てられるため、肉色は鮮やかなさくら色になるということが名前の由来らしい。

 冷凍パックの「特製ハンバーグとして15個入りと10個入りの2種類」の商品が用意されている。物々しいパッケージではなく、いたって質実剛健の発泡スチロールの大箱に、5個づつ分けてビニールに入っている。火を入れて焼く前に、冷蔵庫で十分時間を掛けて自然解凍し、柔らかくなったら、フライパンを加熱し、油を引かずに乗せる。牛脂が徐々に溶けて広がるが、両面に焦げ目が付くぐらい焼く。元々1個100gとやや小さめだが、焼けてくると脂が抜けてさらに小ぶりになる。若者なら2枚は平気で食べられると思うが、かなり佐賀牛の味が強く残るので、食べた実感は1個でも満足する。1個あたり424円(15個送料込み)で、和牛を実感できるハンバーグとしては大変うれしい。佐賀牛の「独特の脂肪と肉感」が強いという方は、出来るだけ脂を落として戴くのが良い。少々牛脂肪は多めに入っていて、飽きが早く来るかもしれないが、真面目な製品には違いない。
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2014/10/03

深川めし

  仕事で新幹線に乗る時には、迷わず弁当を買うことにしていた。東京駅には、色々美味しそうな新しい弁当も並んでいるが、迷ったあげく、結局「うなぎ弁当か深川めし」になってしまう。いずれも失敗のない昔からの馴染感による選択だが、うなぎ弁当は、ご飯の上に鰻のかば焼きがどーんと広がって、片隅には奈良漬とタレが入っている素朴な形。蓋が鰻をご飯に押し付け、鰻の旨味とタレがご飯に浸潤して、これがたまらない。一方、深川めしは、東京駅の定番弁当で、浅利の炊込ごはんの上に、海苔を敷いて穴子の蒲焼きと、はぜの甘露煮が載せてある。向かって左端もしくは上部には小ナスの漬物やべったら漬、さらに煮物も添えてある。今日は、その「深川めし」の話だ。

  大概の場合は、箸を右手に持ち、横(または下)から弁当箱の短い方を親指と中指で挟んで、箸との距離感を確保しながら戴く。このような幅の短い弁当箱は、車両が左右に揺れていた時代の名残りである。一口二口と口に運びながら、浅利の奥深い旨味と、添えられた穴子やはぜの甘露煮がご飯を引き立てる。ここが江戸前の由縁とも言うべき伝統の味付けで、浅利めしは醤油や昆布だしで炊き上げられ、穴子の蒲焼きは醤油や昆布、味醂、砂糖のたれを付けて焼き上げたもの、そして、はぜの甘露煮は、さらに水あめなどを加えて甘辛く仕上げてある。どんどん味が濃くなっていき、全体が醤油辛さへ傾いている。これこそ、関東風の伝統的な味付けで、醤油辛さの微妙な美味しさを楽しむのである。うーむ、白いご飯もほしい。

  醤油辛さを好む江戸っ子が魚師として肉体を酷使して活躍すれば、当然口にするものの塩分濃度は上がってしまう。江戸時代、東京湾に面した深川で、魚師が冷たいご飯に、煮立った浅利のすまし汁をぶっかけて食べたのが始まりとされているが、深川めしを醤油濃く進化させたのは、そのような地域性と職業柄が反映しているのかもしれない。さて、今日は東京みあげの定番にもなっている、その「深川めしの素」を買ってきた。江戸前としての知名度を誇り、全国観光土産品連盟の推奨品でもある。現代では、味噌仕立てのものや、鰹だし、醤油、味醂、酒、砂糖仕立てのもの、あるいは、醤油仕立ての炊き込みご飯にしたものなどが、深川界隈で楽しめるようになっているが、今日の「深川めしの素」が最も一般的である。

  箱を開けると2合用のパッケージが2袋同梱されている。大家族なら一挙に4合用として使える。パッケージの内容としては、浅利のむき身に北海道産の昆布を一緒にしたパックと、本醸造特級醤油(遺伝子組み換えでない大豆で仕込んだ)に、昆布だし、種子島産の粗糖、塩水湖水ミネラル液等をパックにした大小2つの袋が収まっている。炊きあがる時の蒸気には、如何にも美味しそうな醤油と浅利のエキスがからみあった薫りが漂い、ぐっと食欲がわいてくる。本品の特徴としては、深川の伝統を感じさせる醤油に独特の深みが感じられ、こくのある美味しさが楽しめる。年配の人にも楽しんでもらえるよう、上品で優しい口当たりはどこか懐かしく、まろやかに仕上る。誰にお土産としてお届けしても、「ほー、これが江戸前の味か」と唸るに違いない。特に、テレビの時代劇「暴れん坊将軍」を観ながら怒ったり、涙するような「じいちゃん」へのお土産にお勧めしたい。
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