2014/05/30

青森ソフトりんご

  りんごを厚さ10mmほどの輪切りにして、芯の部分をくりぬき、凍結→乾燥させるフリーズドライ製法でスナック風に仕上げたものが、今日紹介する「ソフトりんご」になる。ソフトという言葉の意味は、外見からは掴みにくいが口にしてみると納得できるかもしれない。「えーっ嘘っ」と思われるかもしれないが、食感は大変良く、最初、一寸りんご独特の「せつなさ漂う風味」を感じるが、想像よりはるかに美味しかった。その酸味、甘味、そして最後に水分を含むと香りが広がってくる。昔、よく見かけた油で揚げたりんごチップスの食感とはまるで違い、これまでに無い新たな食感になっている。

  フリーズドライ製法とは、りんごの水分を凍結させ、真空状態の中(気圧が下がる)で、そのまま乾燥する方法(凍結した水分を溶かすことなく昇華・乾燥する)。そのため「りんごの組織」を破壊することなく、その栄養分、ビタミン、食物繊維、ミネラル、香りもそのまま活きている。しかも、それを長期保存できるという優れた食品乾燥技術なのである。その技術は、宇宙食や救急医療の分野でも用いられていて、大切な栄養素における再現性は極めて高いとされる。一方、カロリーは、10g当たり35Kcal以下になっており、1袋2輪入りで8gほどと極軽く、1袋で28Kcalと超低カロリーになる。また、外装パッケージは3袋入り(6輪)になっており、それをすべて平らげても84kcalとなっている。

  含まれる主な栄養分として、ビタミンA、ビタミンCの他、魅力なのが食物繊維で、生のりんごとは違い、お腹を膨らませることなく手軽に1日分6g相当の食物繊維が簡単に採れる。また、皮とその皮下にはポリフェノール成分が存在し、その主な働きである抗酸化作用は、老化の原因である活性酸素を抑えるなど、「ソフトりんご」にすることで、胃腸の負担少なく重要な幾つかの栄養素を摂取できるという点において、子供たちや年配者にとっては大きな魅力になっている。もちろん、細かく砕いてヨーグルトなどに混ぜて戴くのも美味しいし、また、水に浸して凍らせ、シャーベットなどにしても良いと袋裏側に記載されている。

  生のりんごとは違い極端に重量が軽いし、口当たりも優しい。ついつい後を引いてしまい、2枚入り3袋ぐらいなら、さくっと食べてしまう。この輪切り状態の10mmの厚みは、十分意味のあることらしく、これ以上、厚くても、薄くても、この優しい口あたりは実現できず、試行錯誤の末に完成させた食感の美味しさという。賞味期限は製造日より5ヵ月となっており、保存食としても機能するし、このような食材が保存食になると、自然な酸味が新鮮で美味しく感じるに違いない。保存期間の長さにも満足できる。しかも、保存料として酸化防止の為に食塩を使うなど、安心して誰にでも食べてもらえる自然食品となっている。これほどフリーズドライ製法が「りんごの新たな価値を高めた」ことはない筈だ。 
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2014/05/27

オーディオマニア32

   昨年、秋葉原のラジオ会館の閉鎖ニュースを見ながら、「そうかぁ~時代の流れか」と呟きながら、そこを最初に闊歩した頃を思い出していた。大昔の秋葉原では、様々な種類のスピーカ・ユニットが店頭に並んでいたので、情報誌の評価を読みながら、憧れと、予算の許す範囲でスピーカ・ユニットを選びだし、自分でキャビネットを製作しながら、その醍醐味を味わっていたという人も少なくないはずだ。例えば、ラジオに外部スピーカとして取り付けて、音楽を少しでもいい音で楽しみたいとか、あるいは、モジュラー型ステレオのスピーカだけ付け替えて、セパレートステレオのように、もっと低音を出してみたいとか、目的も様々で、自らの意欲を掻き立てて、試行錯誤しながら、独自のアイデアで工夫する面白さを味わったに違いない。

  そのキャビネット作りは、「単に低音再生の為だけのもの」と切り捨てられる場合もあるが、そこに優れた思想なり、アイデアがあることで、想像以上の低音を出せたり、あるいは、低音の締まり方によって中域や高域にも影響を与える事がある。そして、その微妙なバランスの面白さに魅りつかれてしまうこともある。それらは、キャビネットの容積、縦x横x奥行きの比率、バスレフのダクト内部の形状や体積、キャビネットの補強の入れ方、定在波の押さえ方、あるいはキャビネットの内側に張り巡らす吸音材の材料や総量など、さまざま考えを具体化することで変化する。また、それによって低域の再生限界も決まるので、それを自らの耳で音楽を聴き、設置場所の試行錯誤をしながら、聴感上の最適値を探ることも楽しみなのである。

  一般的に、スピーカユニット単体として売られている商品には、既に推奨キャビネットの図面などが同梱されている。それを参考にしながら、置き場所に合わせて形を変えるなど、応用を図ることも、その工夫の1つになる。さらに、将来のユニット交換も考慮して、前面バフルを交換式にしておくのも良い。ついでにバフルを上下2つに分けて、スピーカユニットを装着するバフルと、ダクトを取り付けるバフルを別々に用意しておくと、更に楽しみが拡大する。それは、ユニットを取り替えて楽しむだけでなく、ダクトの長さや開口面積を変えたりすることで、積極的に低域特性を変えて楽しむことができるからだ。そのような構造のキャビネットにすることで、2つのバフルだけ新規に作ってしまえば、頻繁にキャビネット全体を作り変える必要もなくなるのである。

  今日のPDF写真にその具体例を示した。写真左側は、メーカー推奨キャビネットを専門業者にお願いして作ってもらったもの、そこそこ優れた音が出るが、いじくる面白さはない。一方の写真右側のキャビネットはユニット用のバフル、ダクトの両方を交換できるようにした自作例になる。これは、実験用に試作した時のもので、無響室で手早くダクトの形状によって低域特性がどのように変化するかを振幅、インピーダンス、ひずみ率などを周波数特性として計測した時のもの。計測だけにとどまらず、密閉式の音から、ダクトを交換したりしてバスレフのベストな状態を聴き分けることもでき、面白さが広がるのである。ただし、写真は内容積75リットルなので、Q0との兼ね合いもあるが口径20cm程度のユニットでしか使用できない。

  ラジオ会館に限らず、スピーカ・ユニットを扱うお店も少なくなり、中古品を含めても絶対量も大幅に減少していて、今やYahooのオークションぐらいになってしまった。そんな状況でも、いまだに個人的にJBLユニットLE8Tを鳴らしてみたいとか、あるいは、こじんまりとP-610を再び触ってみたいとか、いろいろと考えをめぐらせることがあるかもしれない。知識がまだ十分でなかった若い頃でも、それなりに経験を積んできた現在でも、おそらく、その意欲は変わらないように思うのである。それがすぐに現実的ではないことがわかっていても、ユニットの基本定数をパソコンに投入して、キャビネットやダクトの大きさを変えたときの振幅周波数特性を計算してみるのも楽しい。そんなことでもして、そのユニットの癖を知りながら、ああでもない、こうでもないと考えを巡らせるのも醍醐味なのである。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211496&app=WordPdf

補足1:バフル(Baffle)→スピーカユニットを取り付ける丸く穴のあいた板。一般的には、密度の高い板を用いて、振動が他へ伝わらないように考慮された部分のこと。
補足2:ダクト(Duct)→キャビネットに開けられた空気の管または、開口部のこと。形状として丸や四角が一般的。それには奥行きが付けられている。 
補足3:バスレフ(Bass reflex)→キャビネット内部の空気とダクト内の空気を共振させ、特定の低域周波数を強調する構造のこと。
 

 

 

 


2014/05/23

ジョンソンヴィル・ソーセージ

 大昔、食品会社に勤めていたことがある。その頃は防腐剤を担当していたので、それに関係したことを、ここで何度も書いてきた。今日は、また別の話になるが、食材は一生関わり、何かにつけて興味が湧くので、いつも屁理屈を書いてしまいそうである。

  さて、当時の先輩の教えは、今でも役立っている事が多い。その1つに「食材は新鮮なもの同士を組合せると、特別な調味混合をしなくても、それ自体あるいは塩少々で十分美味しい」というものである。これは、製造ベースでの話なのだが、新鮮さに欠けたり、混合に時間の同時性、僅かな手順等で妥協すると、「研ぎ澄まされた顧客の感覚」を満足させることはできず、自然に顧客が離れるという教訓でもある。つまり、顧客が味に慣れると僅かな品質低下も見逃さないと言う事なのである。

 若いうちは、サンプル程度を口にしても、品質が良いのかそうでないのか味付けに騙されて判断出来ないことも多いが、歳を重ねてくると、なんだか自分の体に良くない食材への反応だけは鋭くなってくる。特に、最初は分からなくても、何度か口にしてみると、「これはもういいや」と首をかしげる商品も出てくる。実はそれが「研ぎ澄まされた顧客の感覚」へ繋がる刻み込まれた食材履歴なのかもしれない。最近、そんなことを、しみじみと思い知らされることがある。若いころには、決して体感できなかった事なのだが、色々食べて来たという経験や、長い間生きて来たから反応すると言うのもあるだろう。食べ物ぐらい、そういう自分を信じて、自然の反応を大切にしたいと思う。うっ、遅いか!。

 そういう感性は、自分で食事を作ったり、食材に興味を持つ、あるいは、厳選された食材を色々試すことで、磨かれていくものである。やはり対象に「探究心を持つ」必要があると思える。与えられたものを「ただ口にする、大人しく食べる」そんな役割をこなすだけでは、それは磨かれない。最初、「美味しい」と思っても、結局、次も食べたいと思うか、あるいは、もう駄目と思うか、際どい選択が待っている。特に、作る側に関与したことはないのだが、肉を使った加工品のハム、ハンバーグ、ベーコン、ソーセージ、焼き豚などは、それが顕著になりやすいと言われている。

 今日のPDF写真は、その代表ともいえる立派なソーセージである。一般的に、ソーセージと言えばドイツなのだが、これは原産国=アメリカのソーセージである。元々、米国の牛肉等は日本人の好まない強い臭いがあるという印象が強い。あの臭いが平気で食べられる食文化そのものを全く信用していないのである。このようなソーセージもきっと何かそういった原材料に癖があるに違いないと決めつけていたのだが、このソーセージには、それを感じることはなかった。米国産でも「意外に美味い」と見直したのである。そして、遥か昔の「冒頭の教訓」を思い出してしまったほどである。このような美味しいソーセージは、形こそソーセージだが、結局そのまま加熱した方が美味しいような新鮮な肉を、わざわざ使用して保存性に適応させるよう製造しているのであろう。そのような優れた背景こそが、新たな食文化に貢献できると好感を持ったのである。食べ方は様々に自由だけど、色々試してみた限りでは、この大きさだと満遍なく火を通し、脂を染み出させるため、少し切れ目をつけ、フライパンは少し弱火で時間を掛けて、じっくり焼いてから戴くのが美味しい。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211214&app=WordPdf

2014/05/20

ボルシチ

 今の日本人にとっては、そんなに美味しく感じる物じゃない。しかし、大阪の万国博覧会で食べたそれは新鮮に感じたものだった。今から43年ほど前は、世界はもっともっと広く感じたし、ソ連って遠くて、とてつもなく巨大な国という印象があった。その万博ブースで、ソ連の人はいったい何を食ってんだろか、代表的な食べ物はなんだ!なんてブースに併設されたレストランの料理見本を眺めていた。それは、どうもボルシチのようだった。では、「これ!」といった感じで指差した。ずいぶん待たされた挙句、ウエイトレスのお姉さんは超美人なのに疲れた顔をしていて、普段より不本意なドンという音を立ててボルシチが置かれた。その時のテーブルの衝撃音が今でも印象に残っている。怖い物を覗き込むように「うーむ、これか」。

 ソチオリンピックで、現地のレポータが日本の選手に「何か美味しい物はありましたか?」と尋ねると、選手は誰しも「ボルシチ」と答えていた。ええーっ「そうかなあ~」と思いながらも、それ社交辞令?いや、それしか食べなかったのではないだろうか、あるいはひょっとしたら、やっぱり、ウエイトレスのお姉さんが超美人だったのではないだろうか。そうやって、懐かしいボルシチという言葉を、聞き流してしまえばよかったのだが、少々気になる余韻が残ってしまった。それは、ソ連が10年後に崩壊して、ロシアになってから料理の品質も水準も、「グラスの縁」に例えられるほど変貌を遂げたかもしれないと思ったからである。

 そういう、頭の中に出来上がった勝手なイメージと、新たに現地から送られてきた情報によって、ひょっとしたら43年前より美味しくなっているかもしれないし、当時、万博のブースで食べたより、今の方が大衆化されるなど、何か違いがあるかも知れないと勝手に想像を膨らましたのである。人間は不思議な生き物で、そんなことを考えているうちに、またそれを食べてみたくなってしまう。そういえば、最近ハンバーグを取り寄せたときに、エムシーシー食品のレトルトにボルシチがあったことを思い出し、さっそく取り寄せてみた。エムシーシー食品は、ロシア料理専門の渋谷ロゴスキー(昭和26年創業)にボルシチを提供してきたメーカーで、それを創業当時から忠実に再現したものと考えられる。

 エムシーシー食品のボルシチは、ロシアで古くから伝わる田舎風のボルシチで、家庭の味を再現したといわれる物のようだ。レトルトパックされているため湯煎に掛けて5分程度。原材料には、ボルシチの赤い色のもとになるビーツといわれる「赤カブに似た野菜(ロシアではスビョークラ)」が使われている。ここが大切なロシア風味の肝のようだ。お皿に盛りつけた後サワークリームを載せて出来上がりとなる。ボルシチ自体は、じゃがいも、玉葱、人参、など野菜が主体で低カロリー。サワークリームは、フレッシュクリームに乳酸菌を加えて発酵させたもので、無脂乳固形分:4.5%、乳脂肪分:40%。これによってボルシチにコクと旨味が引き立てられるようだ。うーん、確か「こんな感じだった」と思うぐらいで、43年前と全く何も変わっていないようだった。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211578&app=WordPdf

2014/05/16

ガンマを画面で確認

   最近、古い友人と話す機会を持った。彼は Windows XP をアップグレードをしようとして、結局パソコン本体からリプレースせざる終えなくなったらしい。平素から「難しいことを考えている奴ほど、難しい課題の解決に燃える」ようだが、結局のところ歳には勝てなかったようだ。パソコン上で仕事と趣味を兼用すると、様々なアプリが残存し、すべて満足のいく状態で新しいOSへ引き継ぐのは難しい。アプリの中には、既にサポート終了とか、再インストールで認証できないものとか、苦しんだ挙句、結局は巨額を投じて解決したと自慢する。やはり、それが一番良いことで、それこそがマイクロソフトを筆頭に、ソフトとハードの業界が望んでいた事に他ならない。ユーザーが「お金を使ってこそ」業界は息を吹き返し再び繁栄に向かう。しかし、40年近く振り回されてきた者としては、「ミスターシービーのように、常に最後尾から、したたかについて行くのが古きパソコン・ユーザーの美学」と心得ている。去年 Windows 7 にしたばかりだ。

 そして、懸案になっている古い32bitのアプリは  Windows Virtual PC から起動して何とか延命を図っている。このようにハードに頼り切ることを「力任せ」というが、ハードには比較的過去からの互換性が保たれているので、そのような使い方の習慣が残る。つまり、海豚を鯨が飲み込む形でCPUが作られている良さといえる。しかし、「力任せ」には、早いCPUとその周辺資源を必要以上に配置することになる。その環境に最も影響され易いのが画像加工を扱うアプリになる。最新の画像加工アプリは多機能化が進み続け、さらにその機能を活用して作品を完成させるアプリとも、高度に機能的連携が必要になる。したがって、活用範囲を広げ易い反面、すべて一新する必要性に迫られる。もちろん、それら全ソフトのリプレースは、費用的な負担が大きいため、そう簡単ではない。したがって、画像アプリは少々無理しても、使えるものは使い続けたくなるのである。

  しかし、画像アプリの中には、命令開始→終了までが長くて苦痛を伴うアプリもある。たとえば、画像を修正するのに、1ピクセルあたり、その周囲の 24~48 ピクセルから計算で最適値を求めるノイズ除去や補完機能などである。そのような機能をふんだんに搭載したアプリは、アップグレードしたほうが良い場合が多い。そこで、カメラ用の現像ソフトだけ、64bitマルチスレッドで動くものにリプレースした。効果としては、今まで、画像の現像に 3~4分(1画像 2110万画素)ほどかかっていたのが、今は、ほんの20~30秒で終わるようになった。このようなケースでは、極めて爽快感に浸ることが出来て、益々やる気が起こるので、早くアップグレードした方が良い。

  さらに、彼は今だに迷っていることがあると追加する。画面のガンマ補正をどのように調整したら良いかいつも苦しむと言う。答えは簡単で 「2.2に設定すればよい」なのだが、Windows 上のコントロールパネルにある設定方法(=ディスクトップのカスタマイズ→ディスプレイ→色の調整→ガンマの調整)だと、実写した画像が判り難く、カメラの暗部再現性の限界によるものか、ディスプレイの黒詰まりによるものか迷うようだ。確かに、Windows 上の調整方法は、操作は簡単だが、状況把握に課題を残す。一方で、高級なグラフィック・カードを使っている場合は、それに付属したアプリでガンマ補正を数値で設定できる。しかし、いずれにしても、調整結果が 「それでよいかどうかの確認」のための簡単な方法が用意されていない。

  そこで、確認用の画像をPDFで彼に渡した。同じように困っている人がいたら目安に使ってほしい。このチャートは、0は黒、256を白として、0→255までの明るさを5段階づつ黒から白へ、グレーの面積を並べてグレースケールにした。このチャートを観ながら、あくまで白黒として僅かな階調(グレーの階段)がすべて区別できれば完璧な状態といえる。しかし、黒い方の 0から10程度(3ステップ)は、区別がはっきりしなこともある。これは、ディスプレイの個体差で異なることがあるからだ。しかし、明るい方の245から255(3ステップ)までは、背景より少しづつ暗く区別できるようにないと、画像が飛んだ感じになり、明るさの再現性として適正ではない。だから、まず最初に 255の明るい部分が背景と区別できるように、デイスプレイの「明るさ」を調整固定し、徐々に暗いほうへ向かってガンマ補正を進める。最終的に暗部まで区別が出来るようにする。それで、ガンマ補正は2.2、もしくは、それ以上の筈である。その状態で、実写したカメラの画像を観ると、カメラの暗部ガンマがある程度把握できて、被写体によってはブラックストレッチをONするほうが良い場合もある。
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補足:チャートのグレースケールは、画像アプリで1つ1つ数値でグレーを作り、その面積を連結したものだが、Windows 標準ディスプレイで校正されているわけではないので、正確無比とは言えない。あくまでも暗部、明部、中間調等の目安程度といえる。ただ、これでも、暗部、明部が区別付かないところがあれば、それはそれで大きな問題といえる。

2014/05/13

ダイエタリーファイバー

  かつては缶コーヒーぐらいにしか見かけることもなかった「難消化性デキストリン」が、最近はポツポツと食品や飲料の成分に含まれるようになった。特にトクホと呼ばれる飲料には、5~6g程も含まれている。この難消化性デキストリンとは「人間の消化酵素で分解できない難消化性成分の総称」とされるが、食物繊維としては、不溶性と水溶性の2種類に分けられる。不溶性の食物繊維は、野菜や芋などに多く含まれ、腸のぜんどう運動を活性化して腸内を正常に保ち、排便を促す。一方、水溶性の食物繊維は果実や海藻に多く含まれ、摂取すると体内で水分を含みゲル化する。そのため、糖分やコレステロールなどの吸収を抑える働きがあり、水分を多く含んだまま排便量を増やす傾向がある。このような効能を利用して若い女性向けのダイエット食品にも使われている。

  それら、整腸作用や血糖値の急激な上昇を抑えるなど、いくつか体に良いとされる効能があるとしても、気になるのは安全性である。ただ、難消化性デキストリンはトウモロコシやジャガイモなど野菜から作られる天然由来であることから安全性は高いとされている。ただし、食べすぎるとお腹が緩くなるとも言われている。野菜や海藻は朝、昼、夜といくら多く食べても、おなかが緩くなる事はない。したがって、難消化性デキストリンの効果が出る最適摂取量と言うのは、ある範囲で存在すると考えるのが妥当である。したがって、食物繊維を採る場合は、まず野菜や海藻などの自然食品として摂取しながら、不足分を難消化性デキストリンで補うのが、より安全だと思われる。最近は、食事の欧米化が進み野菜の摂取量が減少していることや、食習慣の変化から、食物繊維として 24g/1日以上の摂取が推奨されている。したがって、その半分12g/1日程度は、難消化性デキストリンで摂取しても良いかもしれない。

  今日は、その難消化性デキストリンの顆粒が200g入った商品を用意してみた。これは、お茶やコーヒーのみならず、料理等に溶かして体に採り込むことができる。ただ、いくら無味無臭で溶けやすい顆粒になっていると言われても、難消化性デキストリンの外見からは、食物繊維という印象は連想しにくい「粒状、色合い、食感」となっている。食物繊維という言葉はやはり顕微鏡などで観察すると「細かい繊維状の食材」を連想するところから、なんとなく食物繊維=難消化性デキストリンは結びつかない。そこは、一種独特の胡散臭さを感じる要素でもある。しかも、その目に見えない食物繊維が体内で糖やコレステロールに選択的に機能すると言われても、そうたやすく理解できるわけではない。体感的に馴染むしかない様だ。

  難消化性デキストリンは、薬のように高価な商品でもなく、その割には効果が実感できるため、健康食品のメーカーが青汁に混ぜ込んだり、食品に加えたりして、付加価値を高めた製品作りに応用している。もちろん、そのような商品を通して栄養バランスに優れた形を受け入れるのも良いが、同じものを手にするならば、自分で自由に使いこす方が良い。まずは、1日の最適摂取値を試してみる。殆どの人は、難消化性デキストリンを毎日12g程度摂取すると、1週間で排便回数の増加がみられ、20日でお腹周りが少しすっきりするかもしれない。1ヵ月後ぐらい過ぎると1日6g程度に減らして継続すると、毎日朝食後には、すっきりした状態の習慣化が実現できるはずである。そこで、食が細くなった年配の人達には、ウォーキングやその他の運動と併用して効果的な効能を発揮する食材と言える。また、ミネラルやビタミンの吸収には一切影響を与えないとされているのでお年寄りにも安心といえる。
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2014/05/09

美味しい即席とん汁とかに汁

  和食の料理人の言葉として、「新鮮で優れた素材と、いい道具を使って調理すれば、美味しい料理が出来る」と漏らすことがある。それも「和食の王道」という責任の範疇かもしれないが、口にするものは、食材を使いこなす技と最終的な評価を下す達人が、厳しい感性を振うことで、美味しさは、万人に好まれる方向に収束するという側面も忘れてはならない。そこに調理責任者の価値感が存在しているのである。いわゆる「太鼓判を押す」とか、「折り紙をつけたり」するのは、そういう「研ぎ澄まされた感性が納得する」からといえる。

  随分前に、鮨屋で提供されるような「お椀物を即席化した商品」を紹介したことがある。その商品化には、拘る監修者が介在していて、背後で自慢そうに微笑む姿が印象的であった。商品自体は、具材の微妙な食感までも再現し、味噌は真似のできない独自性が打ち出され、見事だと思った。それは、やはり簡単に太刀打ち出来ない「長期に渡る試行錯誤」を裏付ける「合わせ味噌」の成果だと推察される。私のように、全く味噌に関する認識のない者にとっては、感動以外の何物でもなかった。うーむ、旨いな!といった感じである。そういう、やや興奮気味の興味が、即席みそ汁という分野を今更に見直そうとしているのである。

  そんな感想を並べても何も創作意欲は沸かないが、最近さらに興味を持ったのは「とん汁」と「かに汁」である。とん汁の方は、上野とんかつ御三家の最古参の「本家 ぽん田」四代目の島田良彦氏の監修である。創業明治38年からの拘りが息づいた労作の即席版といえよう。他方のかに汁は、信州一味噌 創業1662年の老舗味噌メーカーの創作味噌汁である。まさに、ずわいがに「生タイプ」を使用して、蟹の旨味と磯の香りを引きたてた作品である。いずれも、開封してお湯を注ぎ、それが再現されるまでに気持ちが高ぶる逸品である。ただ、この具の多い「とん汁」と「かに汁」をどのような料理に合わせればよいのだろうか迷ってしまう。

 昔は、とんかつ屋でとん汁は、ごく普通に提供されることが多かった。しかし、今はしじみ汁であったり、その赤だしのしじみ汁であったりと、お店によって提供されるお椀物は異なる。一般的にとん汁は、豚肉、大根、人参、玉葱、蒟蒻、ごぼう、椎茸、ネギなどが入った味噌汁である。それ自体で、お腹が満足することもあり、とんかつと一緒に出されると胸がいっぱいになる。関西で育った私にとって、とん汁とかけんちん汁は比較的に馴染みが薄いので、写真撮影用として、何と合わせるか?困ったのだが、ご飯と牛肉のしぐれ煮風の肉豆腐とを作って合せてみた。
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2014/05/06

和牛ハンバーグ

  最近の定義によると、この和牛という言葉には、一応安全で美味しいという印象がある。牛肉の一般的な評価を分類すると、豪州牛肉は「少し臭うが、まあ安いので採算性を考えると食堂などのお店で出すのは自然」か?、米国牛肉は「凄く臭いのに、よくこんな物を食べるなと首をかしげる」ほどだ。一方で、黒毛和牛は「貴重で凄く美味しい」、など、漠然とした印象を誰しも抱えていると思う。どう考えても、米国牛肉は日本人には馴染めない。いくらTPPで安く米国産牛肉が入ってきても、あの臭さは許容できない。さすがに米国でも持て余す牛肉が増えたのだろう。そこで「環太平洋の廃棄物処理国」に高く押し付けようとしているのである。白人は、自分たち以外の有色人種を家畜同然と思っていた(映画「大統領の羊の涙」に描かれている)過去があり、今も、その概念は大きく変わっていない。だから、その家畜の餌としては十分だと思っているようだ。

  少々大げさな話になるが、注意喚起だと思って続けたい。問題なのは、国内で加工される関連食品である。マクドナルドのパテ(=ピンクスライム肉混入)は、明らかに異様な食感と臭いがあるのに、子供たちは喜んで食べてきたし、幼い時からそのような牛肉を食べさせれば、いずれ、それが美味しいと思うようになるのだろう。そして、その中から数パーセントはBSE(牛海綿状脳症)に侵されるかもしれない(発症しても隠蔽される)。しかし、専門筋の人たちに言わせると、BSEはまだ米国牛肉から発症するので、それが混入する加工肉は、まだまだ上等な方だという。ハンバーガやハンバーグのような商品はどのような原材料で作られているか不明なことが多く、匂いなどはいくらでも工夫することができるし、小安いハンバーグは、鶏肉、豚肉などと混合されているせいか、明らかに様々な匂いで分かりにくくなっている。

  もちろん、実際、少々変に臭うハンバーグが出回っていることも確認している。意外かもしれないが少々高級と言われた地名が入った1個400円程度のハンバーグにも使われている。以前は、あまり臭わず結構美味しいと思っていたのに、最近臭うようになったことから、値上げが出来ないので、原材料の変更に踏み切ったと考えられる。そこで、やはりそれには嫌気と不審を感じてしまった。消費者としては、怪しいと感じると別の商品を探す必要が生じるわけである。何でもそうだが疑ってみると、きりがないし、色々な考えが頭をよぎる。それに使われている牛や豚さんは、どのような品種なのか、どこで、何を食べて育ったとか、使われている玉ねぎは国産なのか、等である。「怖いのは、やはり加熱しても回避できない病を持ったたんぱく質が含まれている」ところにある。先の短い年配者がたまに食べるぐらいなら全体に対する影響も少ないが、いつでも喜んで食べる子供たちには特に注意を要す。これからは、不安なら肉類は加工品を使わず、原材料から購入して自ら手を加えることである。

  それでも、一定期間保存食としてつい買ってしまうこともある。そこで、幾つか比較検討を続けてきたが、現在着目しているのが、今日紹介する滝沢ハムの「和牛ハンバーグ」である。現時点で、デミグラソースとシャリアピンの2種類のソースが用意されていて、ハンバーグ自体は他に比べて固めだが結構美味しい。その美味しさの背景には、何があるか、納得する要素は何か調べてみると、同社のお肉は、厳しい品質管理で生産されていることが分かる。牛がどのような飼料を与えられ、どこで加工されたのか(トレーサビリティーによる)、肉を安心して口にするため、生産(BSE検査)から加工までの履歴情報を収集・管理するシステムを構築し、さらに履歴情報を開示するなど、同社の安心安全に対する取り組みは納得できた。そのような会社の商品として、目に見える安全の仕組みと、自らの口によって確認した味で、納得できる商品と言えそうだ。
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補足1:2種のハンバーグは、「和牛」と表記できる牛肉(下記補足2)を使用したハンバーグ(同社確認済み)。
補足2:「和牛」と表示できる牛肉は、次の①と②の2つの条件を満たす。
①以下の6品種のいずれかに該当すること。
a.黒毛和種 、b.褐毛和種 、c.日本短角種 、d.無角和種 、e.これらの品種間の交配による交雑種
f.上記a~eの品種間の交配による交雑種。
②.国内で出生し、国内で飼養された牛であること。
 この2つの条件を満たし、それが、家畜改良増殖法に基づく登録制度によって証明され、牛トレーサビリティ制度で確認できたもの。
参考資料=農林水産省ホームページより

2014/05/02

からだすこやか茶 W

  最近、健康に寄与するとされる清涼飲料水が次々と発売されている。このブログでも、既に幾つかの「トクホ=特定保健用食品」を紹介してきた。今日の商品は、「からだすこやか茶W」と言う名の混合茶で、①.脂肪の多い食事を摂りがち、あるいは、②.血糖値の急激な上昇を避けたい、そんな人に飲んでもらう商品に仕上げてある。原材料成分は、ほうじ茶、烏龍茶、紅茶となっており、その組み合わせで、口当たりは優しく、美味しく仕上げてある。それに、ビタミンC、更に「難消化性デキストリン(食物繊維)」を1ボトル(350ml)に対して5g入れてあり、これから夏場に向かい、①,②の不安を抱えた中高年の需要は拡大するとみられる。

  難消化性デキストリンとは、トウモロコシのでんぷんなどから作られる水溶性の食物繊維で、 5g=レタス約 400g(1.5個分)に相当する食物繊維を含むようだ。原材料が天然なので安全性の高い食品成分とされ、食事と共に摂取すると、「小腸での急激な糖の吸収を抑え、緩やかに吸収する効果」が認められるというもの。その他、「整腸作用や中性脂肪の抑制」なども認められている。この「難消化性デキストリン」は、成分として適正値でもある1日1回の目安として(4~6gが)体内に入ることで、商品に「トクホの表記」が可能になる。 この量によって効果が認められると考えられる。しかし、摂りすぎ、あるいは体質・体調との関連で、お腹がゆるくなることがあると補足されている。

  通常の350mlのお茶は、せいぜい税込113~119円である。しかし、難消化性デキストリンの入った「からだすこやか茶 W」は税込157円で販売されている。すると40円前後高く設定されている。つまり、混入されている「難消化性デキストリンは、単純計算で1gあたり8円相当」ということになる。一方、市販の難消化性デキストリン(顆粒袋詰め)単体の商品を調べてみると、何種類か販売されているが、1例として、400gで900円前後で販売されている。それは、1gあたり2.25円となり、難消化性デキストリンの入っていない350mlのお茶に、追加して難消化性デキストリン顆粒粉末を5g混入しても、+11円(税込119~130円)で同等になる。この差分には、付加価値利益と消費者庁へ「特定保健用食品」を申請する時の費用が含まれているようだ。

  全国どこにでもあるコカコーラの自販機で「からだすこやか茶W」を購入出来るならば、便利この上ないといえる。いつでも、どこでも購入できて、中高年の夏場はこれで安心のようだ。さらに、気に入ると1日3本は無理でも、1日1本は持ち歩きたいトクホといえる。咽越しにも、たいへん穏やかな美味しさがあり、ありがちな苦味などの違和感もない。そして、このお茶で、中高年が益々元気になりそうなので、家庭用の2リットル容器タイプも欲しいところだ。実際、自分でこの「からだすこやか茶 W」を1日3本(難消化性デキストリン単純計算で15g相当)を3日試してみたが、確かにお腹がゆるくなっているように感じる。少々飲み過ぎた感じは否めないが、神経質にもかかわらず、ストレスの多い仕事をする、便秘がちの人には、かなり効果的かもしれない。
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