2011/06/30

熱さま、ひんやり、ジェルマット

 周囲の非難を顧みず、自らの欲望を捨て去り、何かストイックに体を磨くことを、心地よいと言う人は多い。そういう彼らは一時的な動機付けで、短期の試練を乗り越えるのは容易なことかもしれないが、先行き不透明のまま継続するのは辛いことのように思える。私などは、自分の我慢に限度ってものがあって、その限度を超えないように継続させるには、どのようにすればよいか、軟弱になった精神構造と常に対話を繰り返しながら、この夏をどう過ごすか計画を立てなければならないのである。涼しい頃は、まだ強い意志で、この夏は「うーむ、なんとかなる」と思ってはいたが、いやいや、今週あたり予行演習といえども、いざ暑くなってみると、思いのほか厳しいようである。

 我慢の条件は、「みんなが電気を使いそうな時に使わない」ようにすることなので、競争心を煽ったりするが、技術的には、深夜から明け方までに、巨大なバッテリーに充電しておいて、それを昼間放電利用するという方法がある。とにかく電気消費量を平坦化すればよい。ただ、理屈では分かっているが、実現はそう簡単ではない。かつて、このブログで1500VAのバッテリーを紹介し、計画停電に備えたが、蛍光灯や液晶テレビ等と、冷蔵庫やエアコンとでは、消費電力が全然違う。この夏を、例年のように普通に過ごすには、少なくとも、このようなバッテリーが5個ぐらい必要になる計算だ。もっとも、そのピークの時間帯は、大型スーパーへ子供たちの汗疹対策を兼ねて避暑に行く親子も多いようで、むしろ、そうやって、少し工夫をした方が合理的かもしれない。

 さて、一番辛いのが夜の寝苦しさである。また、睡眠不足が何日も続くと精神衰弱のような状態になり、仕事の能率も低下し、注意も散漫になったり、辛いことばかりだ。昼間は、様々な工夫を凝らして我慢することが出来るのだが、寝床でしっかり熟睡したいと思っても、それを妨げられるのは、まさに拷問と言ってよい。夜の寝苦しさの主たる原因は何かを考えると、体が、敷き布団に接触している部分が自分の体温で熱をもち、つぎに、その跳ね返りを体がまともに受けてしまうところなのである。つまり、背中に接触する部分による体温上昇である。人は寝返りをうつので、ある程度は解消されるが、その寝返りをうつまでが熱いし、何度も寝返りばかりしていられない。

 そこで、それを少し和らげるというか、解消するために開発されたものがある。今日はこれを紹介する。略称「冷蔵不要のジェルマット」である。このジェルマットの技術的なポイントは、ジェルマットが室温と同じ温度に近づく特性を利用したもので、これを敷いてその上に横になると、まず、ひんやり感じる。冷蔵庫などで冷やしたわけではなく、自然の状態である。これは、マットと背中の接触している部分で、体から熱をマットが吸収している状態と考えられる。勿論、この状態で体が接触していない、マットの余白の部分から、吸収した熱を放出している。つぎに寝返りをうつと、体からマットが離れ、更に大量に熱が放出され、冷やされる。体を元に戻すとひんやり感じる。この繰り返しである。簡単に言えば、体から熱を吸って、室内空間に放出するジェルといった感じである。

 これ自体でも効果は十分感じられるが、元々体温の高い私は、いまひとつ工夫を重ねている。それは、放熱を効率良くするために、竹のチップを編んで敷物状にしたシーツの上に置いて使っているのである。予測通り、竹のチップの間から効率よく熱が逃げてくれるようで、適度にずっと涼しい状態なのである。最初の接触感覚では、竹チップだけの方が「ひんやりして」よいと思えるが、時間が経過すると、竹の方の放熱が遅いため、時間が経過するとジェルマットを併用する方がよいことが分かる。これによって昨日、一昨日など、今のところ、エアコンも扇風機も全く必要なく、窓からの風だけでたっぷりと熟睡できた。もう~最高!。ただ、夏本番での熱帯夜は、近所でガンガンエアコンを稼働させるだろうから、どうなるか分からない。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21978&app=WordPdf

補足:スーパーでも薬局でも販売されている。価格は1個3,980円程度である。

2011/06/27

プロバイオティクス「白桃ミックス」

 先日、「幸せの贅沢フルーツ」が市場から消えていると言う話をした後で、こんなことを申し上げるのはたいへん恐縮ではあるが、どうも生産は復活していたようである。なぜなら、たまたま立ち寄った、富士シティオの寒川店で、お店の在庫の最後の1個買うことが出来たからである。このような、人気の高い商品を取扱えるスーパーは、かなりマーケティング環境が整備されていると思われる。優れた商品に早くから目をつけ、売買契約を強固なものにしていると考えられるからだ。

 元々、スーパーと言うのは、人気のある商品を扱いたいわけではない。儲かる商品しか扱わないのである。商売だから当たり前だが、「仕入れが安い」のが一番なのである。「人気がある=儲かる」という理屈はエンドユーザーとメーカーの間の構図で、中間業者はそうとは限らない。中間業者のスーパーは利益幅がなければ扱いたくないのである。だから、時として、なんでこのような、1.欲しくもない商品を大量に扱っているのか、2.品切れが多いのか、3.店員が商品の事を知らないのか、と、困る事が多いのである。1.に関しては、他で売れなかったから、安くするから扱ってほしいと持ちこまれた商品。2.サプライヤーはいつも価格を叩かれるから、商品供給を後回しにする。3.現場でお客の要望を聞いても、反映できないから、それは仕事ではないと考えている。などが挙げられるのである。つまり、我が家の近所のスーパーはそういうお店ばかりなのである。

 そういう情けない生活環境の中で、少しでも気に入ったものを探し出し、それを残された人生の生きる喜びにつなげていきたいと、常々考えている訳であるが、その状況で、今日紹介したいものとしては、グリコの朝食プロバイオティクスのヨーグルトシリーズ「白桃ミックス」である。この白桃ミックスの食感が、「幸せの贅沢フルーツ」のイメージにいちばん近いと感じたからである。つまり、この「幸せの贅沢フルーツ」がどこでも手に入るようになるまで、この「白桃ミックス」で代替できる筈だと考え、一安心したのである。

  これで、楽しみが戻ってきたと気を良くしていたのだが、しかし、しばらくして、これも同じ運命なのかもしれないと感じたのである。それは、他のヨーグルトの在庫切れは1つもないのに、2日経過しても、4日経過しても、1週間経過しても「白桃ミックス」の追加在庫は入荷していないのである。無くなったらそのままなのである。これには頭にきた。1週間入荷していない事実を確認し、満を持して店員に「このタイプの白桃ミックスは、次はいつ入荷するんですか」と尋ねたら、すかさず、「白桃は無いですよ、ブルーベリーとリンゴ、ああ、最近ストロベリーが入荷してますね、ストロベリーなら来週入ります」ということであった。うーっと唸りながら、強く強調しても仕方ないので 「そうですか」 と答えるにとどまったが、腹は煮えくりかえっていた。
 ということで、とりあえず、その白桃ミックスと一緒に購入したリンゴ、ストロベリーを紹介しておきたい。ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21976&app=WordPdf

補足:みんなもっと激怒した方がよい!

2011/06/24

IBM EXP-400

 高速ディスクシステムを使いこなしたいという願望は、コンピュータを触っている人達には、強い欲求にも似た一種の憧れでもある。背景は、「処理が早いという実感」を得たいのである。何かにつけて、スピードを求める気運はあちこちに蔓延しているのである。しかし、実は異業種のプロの写真屋さんはもっと注目している。彼らには商売上切実な問題がある。毎日2110万画素でRAWファイルを山ほど撮影してしまうと、処理や保存に時間がかかって仕方ない。そこで、こういう高速ディスクシステムを使えば快適だろうと考えているらしい。ただ、単独では動かないので、利用しようとすれば、結構な出費になるが、スピードという点の快適性は群を抜くし、壊れたディスクを稼働中に交換できるという意味では信頼性も高い。一口でいえば、最近のプロのカメラマンには必須の設備と言うことにもなる。また、他にもコンピュータを使って成果を求められる職業の方は、この手は生産性向上につながるのである。

 知り合いの写真ファンがそのような話をしていたので、あー、あー、と初めて聞くような顔をしながら、それで「SUNのStarAdge D2 の紹介ページ」が3位にまで上昇したのかと密かに納得したのである。やっぱり、あんなプロ用機器でもお好きなマニアがいらっしゃるのである。そんなことなら、是非任せてよ、と言わんばかりの意気込みに変わったのである。写真ファンには、SUNよりIBMの方が使いやすいので、今日は、発掘の進んでいる古典的な機器の中からEXP-400を紹介したい。このEXPのシリーズは、100、200、300、400 と続いてきて、すでに数年前に生産中止になってしまったが、最近のものは、ディスクのインターフェイスが変わっているとか、ServeRAID Manager が少し違うぐらいで、基本的にはあまり変わっていない。ただ、流行はディスクが3.5inchから2.5inchへ小型化へ進んできて、サーバー本体内にRAIDの実装が進んでいる。

 さて、EXP-400 は、サーバー側にIBM RAID6MというRAID専用カードを経由して利用する。IBMサーバーのPCIスロットに導入し、OS上でWindows用、もしくはLINUX用のServeRAID Manager を使い、画面上をマウスを動かして簡単にRAIDを構成できる。サーバー側は、IBM以外は未確認である。本体は、後部に電源装置2個、インターフェイスも2基、前面にU320 3.5inch ディスク最大14本搭載できる。300GBのディスクを使ったとしても、RAID5EEで、おおよそ3TBの容量。容量自体に魅力は感じられないが、2本ぐらいホットスペアにしておくと、いずれのディスクが破壊されても、自動的に切替り運用を継続できる。そのうち時間のあるときに破壊されたディスクを交換し、再びホットスペアに設定しておけばよい。そうやって、楽な運用に浸れるわけである。

 1つ注意するとすれば、こんなことがあった。昔、納品したばっかりの病院のシステムで、SUNのA1000のディスク1本のランプが点いたままになっているという話を聞いて、現地の保守会社に確認を頼んだことがある。そしたら、何を勘違いしたか、ランプが点いたままのディスクをスロットから抜いてきたという。これには困った。壊れていることが分かればよいだけで、ディスクを抜いてしまうと、ディスクシステムの内部を流れる空気がそこに集中してしまい、他のディスクが冷却されない状態になる。実は、これが最も危険な状態であることを保守会社の人は知らなかったのである(専門と言いながら専門ではなかった)。つまり、このような機材を保守・点検するには、それなりの経験がないと、より危険な状態を生むと言うことである。
ということで、こちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21974&app=WordPdf

補足1:ディスク→IBMの認定ドライブが必要。ドライブに貼られたシールにeServerというマークと部品番号が明記されている。これ以外のドライブを挿入しても、ServeRAID Managerが認識しない。
補足2:注意すること→導入初期の1か月は何事も気をつけた方がよい。
 誰でも、障害など起こるはずはないと思っているから、障害のようなふるまいをすると、何かの導入ミスのように勝手に判断し、触りすぎて傷口を広げたり、勘違いで、何度も設定を繰り返して再起動をしたりすることがある。外部から電話回線などで侵入が出来るようになれば、どこからでも正確な情報を得たり、対処方法を検討できるが、それまでの短い期間は、正しい知識と手順を何度も確認するように心がけたい。

2011/06/20

謎の円盤UFO

   我々が子供の頃も、最近の子供たちも、UFOに関しては、ほぼ同じような知識を持っているに違いない。それは、古くから情報源を含めて、もっぱら特定の人で、自ら出演する奇怪な男、日本テレビの矢追純一ディレクターの話を真に受けたままだからである。様々な「実写と言われる怪しい映像」をみせられながら、うーむ、な、な、なるほどと、水曜だったか木曜だったか忘れてしまったが、スペシャル番組なんかも編成されて、自分もどっぷりと洗脳されてきたのである。なにせ、同じような映像を、何度も何度も繰り返して見せられると、まさに Seeing is Believing なのである。

 もともと、このような実体験がない視聴者にとっては、最初に見た真実性の高い映像がインパクトとして残るものである。その映像には、まさに科学的根拠が必要なわけだが、現在の科学では説明できないとする事象も多いため、丸のみをするしかないこともある。しかし、どこかで喉につっかえたり、引っ掛かってしまい、腹にまで落ちないのである。捏造かもしれない映像に、疑問を持ちながらも、幾つ歳を重ねても興味は尽きないのである。実は、ここに矢追純一ディレクターが狙った放送番組における映像作りの本質があったのである。

 現在の地球上の科学では説明がつかないとなると、疑心は尽きない。もしかして、のんきに構えていてはいけないのではないかという気持ちも高まってくるわけで、危機管理という点では対処する方法も人類の重要な課題になる筈である。そのような想定に基づいて、宇宙人もしくは宇宙怪獣と戦う映像もたくさん作られてきた。それが、日本のプロダクションの得意とする分野でもある。一方で、極度に知識や理性の発達した宇宙人との出会いを求めて旅立ち、1つの優れた宇宙船を通して、様々な空想を映像化して感銘を与えた番組もある。そこには、限られた空間における様々な人間関係や、クルー全員が一致団結して、優れたテクノロジーを持つ敵と戦い辛くも勝利する。そんな、むしろそうあってほしいと願う気持ちが、番組のあらゆるシーンで息づいているために、共感を呼ぶことも多かった。

 さて、前置きが長くなったが、・・・・もっとも話し始めると尽きないかもしれないが、今日の話題は、私がまだ若かった頃に放送されていたという(記憶がはっきりしない)TV番組の一部が、1冊の本を通して公開されたので紹介したい。そのTV番組こそ「今日のタイトル」なのだが、放送は、1969年頃だと言われており、ならば42年前で、私は当時16歳であるが、そうすると、現在すでに45歳以上の人でないと記憶に存在しないかもしれない。ただ、自分では、もっと昔に思えて仕方ない。当時は、放送が始まる数分前から、胸をときめかせてTVの前に座り、チャネルを回した記憶がある。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21972&app=WordPdf

補足:今回の創刊は、一緒に THUNDERBIRD のメイキングも載っていて、DVD VIDEO 「第一話 SOS 原子旅客機」 も付いてくる。

2011/06/17

ミニストップかKEY COFFEEか

   最近は、購入に手間がかかったり、面倒な商品を用意するコンビニが増えている。私も、近所にあるミニストップで、毎日のようにアイスコーヒーを買うのだが、意外なほどお安くて美味しいので虜になっている。標準価格は150円で、これ自体はまあ普通かもしれない。カップに大きめの氷が3個は入った容器を渡され、自分で好きなだけコーヒーを注ぐのである。この様な、お客に節度を求める精神は気持ちがよい。時折、こぼれるくらい注ぐ若者を見かけるが、そうそう!若いうちは、周囲の体裁なんぞ気にせず、思いっきり注げばよい。ミニストップとしては、それももちろん織り込み済みである。

 さて、本題はここからである。このアイスコーヒーの蓋にはシールが添付されていて、それを専用の台紙に4枚貼って持ってゆくと、1杯無料というサービスが期間限定で実施されている。つまり5杯で600円=1杯120円ということになる。そして、さらにこのアイスコーヒーが気に入れば、ミニストップのモバイル会員になって、モバイルクーポンを提示すると、さらにその場で1杯当たり20円値引きしてもらえる。つまり、5杯で520円=1杯105円ということになる。勿論、周囲を気にせず大盛りでも構わない。しかし、果たして、これで儲かる商売かどうかは分からないが、お得感を求めて毎日のように通っているのである。

 このミニストップの戦略価格を把握したついでに、もう1つアイスコーヒーの話題を続ける。既に08/06/06に紹介したKEY COFFEE の水出し珈琲パックが今頃になって、ひそかなブームとして広がりをみせているらしい。このたび、携帯用マイボトル向け(少量パック)も発売になっているので、再び紹介したい。水出し珈琲とは、水でゆっくり時間を掛けて珈琲のエキスを抽出するもので、通常のお湯を使ったドリップほどコーヒーエキスが早く抽出されない。したがって、それに伴うえぐみや雑みが少なく、飲みやすく美味しい。ただ、コーヒーを長時間水に浸けておくと、同様にえぐみや雑味も出やすくなるので、水温や抽出時間も適切な対処が必要になる。一般的には、長い経路に置かれた珈琲豆の中を水滴が落ちて、数時間後に容器の下部に貯まるような、専用の抽出容器を必要とするが、この水出し珈琲では、珈琲パックを指定時間だけ水に漬けておけばよい。

 既に、紹介済みの「香味まろやか水出し珈琲」は、毎年1袋増量サービスになる期間がある。それを除いて計算すると、1パック(35gx4袋)360円相当になり、1袋3杯分計12杯程度(=一杯30円)。一方のマイボトルで作る方は、1パック(20gx4袋) 240円相当になる。こちらは、1袋1.5杯分計6杯程度(40円)になる。これだけだとお安いのだが、製造には美味しいお水も必要だし、時間もかかるので面倒な印象がある。しかし、一方で、時間のある人たちには、水源にこだわればこだわるほど、マニアックになれるし、薫り抽出にうるさい人には楽しい逸品となる。意外に思われるかもしれないが、この商品は夏場だけではなく、冬場でも美味しく楽しめる。抽出後にホットにするとこれがまた美味しい。まあ、何のかんのと、こだわっても、水を使うには、放射能の含まない清いお水を使いたいものだ。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21964&app=WordPdf

補足:今、まさにシールを4枚貼って持ってゆくと、1杯サービスである。このサービスの1杯にもシールが付いてくる。つまり、次回からは、360円で4杯(=1杯90円)ということになる。どうよ。
水出し→パックの珈琲は、珈琲粉末の中に浸透した水の力でエキスを抽出する。最後に珈琲粉末はたっぷりと水を吸収して膨らむ。つまり、400mlの水に漬けておいても、400mlの水出し珈琲が出来上がるわけではない。水15~20%程度は、珈琲粉末と一緒に捨てると思った方がよい。

2011/06/13

IBM Xeon2CPU Server 345

 サーバーを放置した部屋の片づけは続いている。今日発掘したのは、リモートアシスタントカード2枚とIBM サーバー345である。時間が経過し、既にその価値が無くなったものが発見されるとき、私はそれを発掘と呼んでいる。このリモートアシスタントカードは、サーバーのハードウエアの状況を、ADSLや電話回線などによって、遠くからでも監視できるように考えた一種のコネクタに例えられる。サーバーと言えば、一般的にチカチカ光るHAL9000のような大型のコンピュータを連想するケースもあるが、一方でサービスを提供する実体を総称してサーバーと呼ぶこともある。たとえば、身近な物で言えばコーヒーサーバー等もそうである。そういう意味で、このリモート・アシスタント・カードは中味は一種のサーバーで、コンピュータ管理の裏方さん達が利用する重要なキーデバイスなのである。

 さて、このリモート・アシスタント・カードは、Power PCを使用してコンパクトに仕上げられたボード・コンピュータである。これを、IBMサーバー345の指定されたスロットに挿入して機能させる。もともと、IBMサーバーには、古くからシステムの管理プロセッサが搭載されており、ハードウエアの稼働状況を監視している。したがって、障害発生時には、サーバー前面のインジケータ部にアラートを表示する。しかし、コンピュータ管理の裏方さんにとってみると、そんな大きな障害が発生する事前に、何らかの対処をしておきたいと考えているので、そのシステム管理プロセッサへ、リモート・アシスタント・カードから主要なファンクションを使用して、定期的にメンテナンス用のサービス・ルーチンを実行させている。

 ミッションクリティカルな作業を繰返すネットワーク上のサーバー群は、あくまで5~6年は、シャットダウンなしで継続稼働を目指すことが普通である。そのために、それらのサーバーの稼働状況を1つの管理サーバーに、時刻と変化する検査結果をデーターベース化して統合しておく仕組みが採られる。そうやって、システム全体の監視を容易にしながら、サーバーの障害の原因とも言える細部まで掘り下げ、詳細を把握するという柔軟なシステム管理が行われるのである。今日発掘された、このカードは1枚10万円程度だが、管理するサーバー台数分必要ということになる。また、それらの情報をデーターベース化して管理するためのサーバーも用意する。さらに、それらを監視する人たちの費用など、意外に表に出ないコストがシステムの重しになる仕組みであった。

 大概の場合は、そういうシステム管理を外部の「専門の管理会社」が行うが、システムが存在する限り継続して管理会社に費用を吸いとられる。そこで、最近は、ハードウエアの故障率の低下と、自動メールによるアラート発信(障害予測による部品倉庫への自動メール送信)などの組合せによって、ハードウエアの障害によるトラブルは激減してきたが、これは、メーカー自体が保守契約を受託するようになって、さらに加速した。つまり、かつては、障害発生箇所の特定と、その部品の調達に時間がかかるとか、詳しいチェンジニアが不足していた事が、その主たる原因であったが、メーカーが社内の仕組みを変えることで、保守契約環境が大きく改善したのである。コンピュータ・メーカーはリストラをしても、行先あるといわれる由縁がそこにもある。しかし、その変化に追従出来なかった専門の管理会社は大幅に減っている。

 さて、今日のPDFの写真は、IBM サーバー345の背面で、リモート・アシスタント・カードがそのスロット5に装着された状態。その手前に、同じカードを上向きに寝かせて撮影している。当時からとんと影が薄くなっていた Power PC CPU が見えるが、こうやって様々な分野に用途を広げていたようだ。写真のカードは、今でも全く問題なく使用できるが、残念なことに古典的すぎて他との整合性が薄い。そうやって、最近は時代の変化の速さを肌で感じる事が多いのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21962&app=WordPdf

補足:HAL9000→「2001年宇宙の旅」に登場する人工知能型コンピュータ。HALとはIBMのひとつ前のアルファベットを組合せて、IBMより1つ進んでいるという意図があるらしい。
チェンジニア→交換する人のことを言う。かつては、最先端のエンジニアであった人たちで、昔だと半田コテやアナライザをもって現場へ急行したが、今は口先と交換部品のみの持参で済ませる人たちのこと。さらに最近は、宅配便のドライバにその職を奪われつつある。

2011/06/09

植物性乳酸菌

 このブログでは、血液型B型の嗜好でもある乳製品を扱うことが多い。みんな、どんなヨーグルトに興味を持っているのか、あるいは、どのヨーグルトの情報を探っているのか、興味を持って調べてみた。定期的に覗いている方については分類できないが、検索から入ってきた一元さんのアクセスでは、何と、2010年7月リリースの「グリコの贅沢ヨーグルト」が食品関係で1位なのである。しかも、昨年からの累計ではない。1か月前までの全体ランキングで8位に入っているのである。さらに期間で調べてみると、4月から情報を求めている件数が徐々に増えているのだ。ちなみに、全体で次は、いつもの「腰痛治療」(08/05/15)である。

 この背景にあるものは何か?あくまで推定だが、東北の震災の後、市場から一挙に乳製品がなくなった時期があった。しかし、時間の経過とともに、徐々に牛乳やヨーグルトの一部の商品が戻ってきたわけだが、それに対して、この「グリコの贅沢ヨーグルト」は、市場から忽然と消えたままなのである。ひょっとしたら、このまま市場から姿を消すのではないかと心配になるのである。そこで、グリコのホームページを覗くと、震災前と同じページが出る。まったくもって無神経な感じは拭えず、不安から苛立ちに変わる。もちろん、近所にあるいくつかのスーパーを探し歩いても実物はない、「どうなっているんだ!」とファンの苛立ちは最高潮に達するのである。ま、そんなこともあってインターネットで情報を探しているのだろう。数は少ないけれど贅沢ヨーグルトのアロエの方は戻っている。

 そこで、フルーツミックスの贅沢ヨーグルトが戻ってくるしばらくの間、この製品を代替えにしてはどうだろうか。少し甘さを抑え、ビタミンCとEを加え、ダイエットにもなるし、商品がなくなることもない。それは、「スゴイダイズのヨーグルトタイプのクランベリー味」である。この商品企画は、なかなかいいと評価しているのである。まず、第一にクランベリー味にしたことで、ダイズ固有の味から距離を置いていること、ただ、喉を通過する頃、やっぱり大豆だなと思わせるところはあるが、食感は、ババロア風になっており、酸味が効いて、甘くない生菓子と思える程である。まあ、なかなかいい感じではあるが、成分表を覗くと、これまたスゴイダイズを凌駕する食品に進化していることが分かる。つまり、成分的には、ニーズをすべて盛り込んでいるようだ。

 ・・・が、である。このような、インターネットで徹底したアンケート調査をして商品を作る。そこまでは評価できるが、それをよりによって、3パック100円のヨーグルトを並べているイトーヨーカ堂のようなスーパーなんかに置いても、売れる筈がない。3パック100円の引き立て役でしかないのだ。まさに、商品はいいが、売れない結果になる。このことは、贅酪ヨーグルトの時にも同様な趣旨の事を書いたと思うが、インターネットでアンケートに答えてくれた人種は、まず、インターネットを使い慣れた、働く若い女性である。それは、美とお肌の健康に気を配る人たちで、でも、忙しい、つまり、気が向けば、すぐに手に入る商品でなければならない。ということで、24時間営業のコンビニに置いてある必要がある。でも、少し高くてもよい。という若者購入の構図であることを認識すべきである。そうやって、若い女性向けの告知行為と置き場を厳選することで、健康食品の地位確立を早く目指した方がよい。

 それにしても、国内のどこで大豆が大量に採れているのかは知らないが、大塚食品は、大豆を使った商品を次から次へと展開し、隠れている様々な大豆ファンを掘り起こして、新たな大豆のマーケットを形成しようとしている。商品の形態とともに、「スゴイダイズ」の名前が一人歩きして、イメージが出来上がりつつあるのは間違いなく、今日の商品も、その布石の1つである。植物性乳酸菌、イソフラボン、食物繊維(大豆丸ごと使用)、ビタミンC,Eなど、必要とされる成分を幅広く採りいれ、若い女性の気持ちを鷲掴みにできる商品のようだ。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21959&app=WordPdf

2011/06/06

国領駅工事見学コース

 国領駅と言えば、「豆熊」というラーメン店がある。私が調布市に住むようになって、もう40年ぐらいになるけれど、このお店もそれに負けないくらい、長く親しまれたお店といえよう。おおよそ、お昼どきや夕方は、店の前に行列が出来ているのが特徴である。100年に1度と言われたリーマンショックや東北の震災による節約ムードにも客数は減らず、むしろ増えている。実は、殆ど知られていないが、この店の人気を支えるパラメーターがもう1つある。

 国領駅の北口と南口には、それぞれパチンコ店があり、その出玉の量によって、客は「食事中の告知板」を掲げ、この「豆熊」へ走るのである。もちろん、ここには先に来ているお仲間がいて、情報交換の場にもなっている。当然ながら、お仲間が台の確保や監視も兼ねてゲームの継続をスムーズにしている。だから、豆熊は、両者のパチンコ店の出玉の量によって忙しくなるのである。これは、蟹やホタテを使った海鮮ラーメンとか、X豚を使った豚骨ラーメンとか、そんな特別な工夫をしなくても、店が続けられる背景と考えられるのである。そして、パチンコ店は互いに出玉の競争をする。だから、パチンコ店の客の増える不景気ほど、豆熊は繁盛することになる。

 などと、つまらないことを考え、店を出てチッチ、チッチと楊枝をかみ砕きながら、駅に向かって歩いていると、国領駅の工事中の建屋のカバーが取り除かれて、地下が覗けるようになっていた。そこで、思わず驚き、手持ちのカメラのシャッターを切った。うーむ、こんな大きな穴があいているのか。と、時間もあるので、つい覗きこむのであった。「うーむ、凄い」。ついでに、この駅の周囲を散策しながら、報告をしておきたい。京王線の地下工事状況は、一体どのくらい進んでいるのであろうか、PDFの写真を見ていただく通りで、結論から申し上げると、トンネル工事はほとんど終了していて、もっぱら地下駅建屋の工事を進めているといったところのようだ。

 工事中の看板を見ながら、実は、個人的に心配なことが2つ出てきた。1つは、京王線が野川を越えて国領駅の手前で地下に入るが、その横手から幅20m程度の車道が交差しようとしている。こちらは、すでに地下15mまで掘り進めてあり、この道路の先は、旧甲州街道と品川道を連結するらしいが、線路とどのように交差するのか説明されていないのである。そして、もう1つは、国領駅から調布に向かって駅を出たところの、例の右回りのカーブである。ここは、特急、急行、快速など国領に停車しない車両にとって難度の高いカーブで、古い昔からスピードを落とさざるお負えないポイントになっている。このあたりの処理をどのようにしているのかよくわからない。ま、いずれにしても、私の余計なお世話なのかもしれない。そういう、どうでもよいことを真剣に悩むから「おっさんは嫌われる」のかもしれない。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21957&app=WordPdf 

2011/06/02

まだある、ミルクのようにやさしいダイズ

 台風が去って、天気が回復したところで、空を見上げて雲を眺めていると、つい猛暑の頃を思い出してイメージしてしまった。やはり今から気分的に、憂鬱な印象を隠せない。我が家は、もう数年前から体調管理の為、クーラーを使わず夏を過ごすことにしていて、それ自体に問題は無いと考えているが、どちらかといえば、片道2時間の通勤電車の中が辛いのではないかと心配している。若い頃なら水分補給をこまめにして発汗を促すのだが、それが、最近なかなか機能しなくなってきた。代謝機能が上手く働かず、水分量が適切でも食欲を失うし、僅かでも多すぎると胃腸の調子を狂わせる。胃腸の調子が悪いとしばらく水分を補給できない。まさに、不調が不調を産む不調地獄とでも言うのであろうか、何とも辛い状況になるのである。結局、猛暑のイメージはそれを心配させてくれる。

 ま、「そんな事は、知ったこっちゃない」と、お叱りを受けそうだが、同じ様な胃腸の弱い人には、やはり、やや固形分を残したダイズ飲料をお勧めしたい。それがあの、「ミルクのようなやさしいダイズ」なのだが、大塚チルドも手を変え、品を変えて、「ああでもない、こうでもないと、言い訳ばかり」して、好き嫌いを言う強情な我々に、何とかダイズを飲ませようとしてくれているのである。それが今日紹介する「いちご味」と、「バナナ味」の新製品である。色々と考えたあげくの果ての商品化ということはわかっているのだが、両者とも「リンゴ濃縮果汁」が入り、その上で、バナナ味には「バナナ濃縮果汁」を加え、いちご味には「いちご濃縮果汁」を加えて、ごくごく普通に口当たりの良い大豆飲料に仕上げてある。しかし、両者とも果汁10%未満である。

 一口で申し上げると、甘くて随分飲みやすくなっている。ただ、いちご味は、どこのいちご採取したか判らないが、甘さの後にいちごジャムを溶かしたような少し強めの薫りが口に残り、「うーむ、なるほど」と、他のいちご関連商品に共通な味に仕上っている。古い世代の人には、何処となく懐かしさを伴う口当りともいえる。また一方の、バナナ味も先に甘さを感じ、甘さの奥にバナナ味が漂うという印象で、両者とも誰にでも馴染み易い風味だといえる。だが、我々の世代の人たちには、特にイソフラボンが重要な働きをすることが分かっていて、少なからず摂取して、毎日を有意義に過ごしたいと思うのである。実は、大塚チルドはこのあたりの説明が、やや欠落していると思える。もちろん、医薬品ではないので、効能など難しい側面をもっているにしても、少なからず成分意図をもっと強調してもよいと思われる。そんな背景もあって、本質的には大豆飲料が口に合いさえすれば、飲みたいと思ってきた。

 先日紹介した、「SOYSH」は、すこぶる気に入って時々飲んでいる。宇宙人的デザインで、超刺激的な口当りが、新たなダイズ飲料を創造していると思えたからである。そんな印象なのに対し、「ミルクのようにやさしいダイズ」の方は、馴染み易い口あたりで、幅広い層を狙って商品化された経緯を感じる。カリウムとカルシウムがそれぞれ強化され、たんぱく質、イソフラボン、カルシウムがバランスよく含まれているので、絶対的に健康重視派をターゲットにした商品に間違いはない。が、しかし、甘さを加えることによって、やや軽さの伴う飲みやすさにつながり、どちらかと言えば、もう少し、口当たりに珍しい風味を加えてほしかったのである。今からでも遅くない、日常的でない果物の風味を加えてほしいのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21583&app=WordPdf

補足1:「ミルクのようにやさしいダイズ」の販売は、大塚チルド食品㈱。「SOYSH」の販売者は、大塚製薬㈱である。
補足2:ついでに「SOYJOY]の新製品フルーティートマトの製造者は大塚製薬㈱である。こちらの写真は無い。