暑さが続く折には、無意識に冷蔵庫を覗き、清涼飲料水へ手が伸びる.。それでも、昔はラムネのような炭酸の入った飲料水が体に染み渡って気持ちいいと感じたものだが、今ではめっきり体に優しい自然に近い物を選びたいと思うようになった。しかも、体内に取り込める水分摂取の限界量も減ってきたように思う。つまり、若い頃は体から発散した分以上に摂取しても、違和感は感じなかったが、最近は、発散した水分を補う程度に抑えなければ、その後は胃腸の調子を崩してしまい、しばらく空腹感までも失ってしまうことがある。
体に優しい自然に近い物となると、トマトジュースとか野菜ジュース、あるいはスムージーとか、どちらかといえば健康志向が強まり、重要な要素ともいえる清涼感から遠ざかってしまう。喉越しからも選びずらく(少々重たく)感じるが、色々目新しい製品も増えているので、ついつい試してみたいと思い手にとってしまう。ただ、成分表を覗いてみると多種多様な野菜や果物が含まれており、味の方向性を見失い、首を傾げてしまうこともある。
長年の経験から推し図るとやはり、愛媛のポンジュースか、青森のりんごジュースが美味しいと思いだすことがある。自然な口当たりや喉越しが、採れる地域を連想させるほどの透明感を感じ、冬場は温めても、夏場は冷やしても、それなりに口当たりも良い。さらに、他の香料つき清涼飲料水を陳腐に感じる程の自然な風味が魅力といえる。
先日、高級食材を取り扱うスーパーで、数段積んである「青研の葉とらず りんご100」というのを見付けた時に、そんなイメージが蘇ってきた。なにその「葉とらず」とは?(俺しらねぇ)と思ったが、迷いもせず過去の経験から数本購入してみた。それは、かつての「青森 りんごジュース100」より、味が爽やかだった。その特徴として、新たに青りんご(緑色のりんご)を直接かじった時のような風味が加わった新鮮で瑞々しい味わいが伝わってきた(あくまで個人の感想)。その風味から、改めてパッケージを眺め直してしまったほどで、さらに、在庫を用意したいと思い、再びスーパーに買いに戻ってしまった。
では、その違いとも言える、「葉とらず」とは、いったい何を意味するのか、実は、りんごを収穫するまで、果実の周囲に存在する葉を「取り除かない」らしい。それによって、収穫する果実は、周囲の葉から光合成によって得られた栄養分(ソルビトール)を取り込む。それが酵素の働きによって、果実をより美味しくするというもの。そのかわり、収穫するまで葉を取らないので、果実の表面はすべて真っ赤にならず、葉が覆っていた部分は、まだらに黄色くなるようだ。
このような手法で作られた「りんごジュース」は、インターネットを通じて情報が広がり、大変な評判を呼んでいるという。
㈱青研のホームページはこちら www.ringo-seiken.co.jp