改めて調べても、青汁を販売しているメーカーは増えている。サントリー、大正製薬、ヤクルト、ファンケル、世田谷自然食品、アサヒ緑健、ダイレクトテレショッピング等馴染みの他にも、4~5社ピックアップできるのに、それぞれの会社で数種類の派生商品までも用意している。先日来、ヤクルトの「まろやかケール」をヤクルト(乳酸菌飲料)に溶かして試してきた。毎日1~2回ほど飲み続けると、気のせいかにわかに胃の調子が良くなり、お通じもよく、なかなか快調と言える(個人の感想)。しかし、果たして、継続するのに、これをこのまま飲み続けるのが良いのか、あるいは、もっと何か自分に適した商品があるのか検討してみたいと考えるようになった。
青汁の商品企画には、少なからずその会社の特徴を生かし、健康への思想や市場性が反映している。元々の青汁の理想を考えると、大麦若葉を「生のジュースの形」で摂取するのが良い。つまり、「加熱処理をすれば酵素の大半が無くなってしまう」からだ。昔からあった青汁スタンドは、ここを重視したもので、ブームの発端となった経緯がある。それには、目を見張る効果があったようだ(あくまで体験者の感想)。その次が、大麦若葉、ケール、明日葉の乾燥粉末に他の「幾つかの栄養素を加え」たものになる。混ぜ物が多くなると、何がどのように効いているのかわかりにくくなるし、曖昧な商品になる。逆に、青汁をより生かすための工夫をしたものは別だ、消化吸収を改善する目的で乳酸菌やオリゴ糖を加えたものは効果的とも思える。ただ、「飲みやすく」するために何か添加して青臭さを紛らわす目的のものは、(自分としては)論外と言える。
最初のうちは、飲みにくいこともあって、食物繊維の代表である「抹茶」を加えたものを選ぶ人も少なくないようだが、その効果を実感しはじめると徐々に要求が専門的になって、やはり加熱処理の少ない商品を探すようになる。勿論、その効果が顕著な「生の青汁」を扱う会社もいくつかあり、ファンケルでも、冷凍の商品(プレミアム冷凍)を販売している。逆に、大正製薬はさすがに製薬会社だけのことはあって、コレステロールを低下させるキトサンを配合して別の市場を開拓しようとしている。また、武田薬品工業でも「緑の習慣」というミドリムシの入った製品(59種類の栄養素)を用意している。
それでも結局、たとえ粉末でも製造工程で出来る限り加熱処理が少ないものから選びたい。そうなるとやはり、工場公開のヤクルトが候補にあがってしまう。やはり、そこには豊富に採れる原材料を如何に上手に工夫して、人の体に効果的に働かせるかを考えているように思えるし、またそれが、生産者を支えることでもあるという、そういった、地域と一体化した生産システムを構築している背景がより優れた商品への挑戦を促すと思われる。
そのヤクルトから可能性を見出せる製品が、上の写真の「青汁のめぐり」で、めぐりとは、「大地から得られた緑の栄養素を体に巡らせるため、栄養素自体と吸収力に着眼し、青汁が腸の中でどのように働き、どのように機能しているかを研究した結果、腸内細菌の活性化のために、生きたまま腸まで届くガラクトオリゴ糖(自社のオリゴ糖)を加えたというもの。何故か先述の(=ヤクルトの「まろやかケール」をヤクルト(乳酸菌飲料)に溶かして)と似ているようだ。
なるほど、食物繊維が腸内で活躍するための土壌を整備したともいえる。青汁の原材料としては、ケールと大麦若葉両方で商品化されており、基本的な考え方として食物繊維3g、ヤクルトのガラクトオリゴ糖2.5gが1日2袋で摂取するようになっている。原材料の違いを大まかに比べると、ケールは、βカロチンに加えてカルシウムが多く含まれ、一方の大麦若葉はβカロチンに加えてカリウム、鉄が多く含まれていると記載されている。結局、ヤクルトの「まろやかケール」と「青汁もめぐりケール」に落ち着いた。
同社の青汁商品ページ
https://www.yakult-hf.co.jp/products/aojiru/index.html