今日は、京王線多摩川駅に隣接した「京王フローラルガーデン アンジェ」という庭園へ来ている。街中にあって、規模はさほど大きくないが細部にまで手が加えられ、綺麗にデザインされた庭園になっている。入場料も大人500円なので手軽に入れる。今日は、少々肌寒くなって人影も少ないかと思いきや、近所の人達なのだろうか、親子ずれで賑わっている。時たま雲の間からさす日差しが、ひとときの暖を送ってくる。パンフレットによると、園内は15のテーマガーデンに区切られていて、季節ごと見事な花を咲かせるという。年間パスポートも2,000円でお安い。そして、この庭園の近所にお住まいの方は、1年間、月曜~金曜の5日毎日通えば、おおよそ1回10円以下になり、もはや自宅の庭といった使い方になりそうだ。
この京王フローラルガーデンは、ウォーキングコースの途中にあり、いつも寄ってみたいと思っていた場所である。 おまけに、隣にはレストラン「馬車道」があり、その建物は洋館スタイルで何となく雰囲気もよい。どこか、人が行動を起こす衝動の中には、いや、もっとも俺だけの性質かもしれないが、ウォーキングの目的地にはモスバーガーがあったり、写真撮影の後には蕎麦屋があったり、お祭りでは屋台しか興味が無かったり、旅行も観光より宿の食事であったり、国会議事堂へ行ってみたいと思うのは、実はその中の食堂に興味があったりと、必ず「食」の一文字が付きまとうのである。まさに、それが、行動の引き金にもなっているようだ。この馬車道はフローラルガーデンの平行して隣接しており、庭園を散策した後、ゆっくりとした時間を過ごしたい向きには丁度良い。小腹が空いていれば、軽食やパスタもあるようだ。「従業員の衣装も矢羽根姿で文明開化時代を演出し、茹で上げスパゲッティや、こだわりのドリンクバーをお楽しみ下さい」とある。少々、誰でも興味が沸くと思う。勿論、フローラルガーデンを遠方から訪れる人にとって、この京王多摩川駅近くには、1度に大人数を収容できる食事どころはここしかない。
さて、庭園の詳細はHPをご覧戴きたいが、15のテーマガーデンの中から、今回は興味を惹いたウォール・ガーデンを紹介したい。ここを選んだ理由は、かなり個人的な理由になるが、実家がレンガの塀で囲まれていることもあって、何処となく子供の頃を思い出して懐かしさを覚えたからだ。祖父が英国へ洋行した後に建てた家だったこともあって、幼い頃から英国風というのが象徴的でもあった。当時は祖父の勤務先でもあった海軍工廠もレンガの建物が多かったと父から聞いたことがある。現在でも海上自衛隊にいくつかレンガの建物をそのまま使用している。そうか、明治時代=レンガ=英国風か、「それにしても、最近は田舎に帰っていない」と思いながら、恐る恐る庭に足を踏み入れ中央に佇むと、何処からともなく Let me take you down 'cause I'm going to strawberry fields と歌う、ビートルズの曲が聴こえてきそうだ。ジョンが子供時代によく遊んだリバプールの孤児院の庭先がこのような感じだったのだろうか。こんなところで、自分の世界をつくり一人で遊ぶ子供の姿が目に浮かぶようだ。・・・・・と勝手に想像しながら、白いガーデンチェアに腰掛ける。しばらく、次から次へとジョンの曲が頭の中に溢れ出し、僅かな時間だが長く感じ日常の喧騒を忘れかけたが、一寸寒いので立ち上がった。
そうだ、今日のテーマは「俺のストロベリーフィールズ」にしよう。と周囲を見回し、今座ってボーッと眺めていた方向に向かって歩き、振り返ってシャッターを切った。 レンガに囲まれた庭が少し広めに見えるかもしれないが、使用レンズは水平包括角度で90度程度である。
ではこちら
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