決して美味しいものばかり食べているわけでもないのに、かつて、知り合いのお医者さんから「美食はいけませんよ!」と言われた言葉が妙に心に残っていて、何故そういう事を言われたのか不思議であった。ならば「美食でないものとは何だろう」と考えていくうちに、知らず知らずのうちに蒟蒻(こんにゃく)と言う食材にたどりついたのである。それは、まるで数学で言うところの 0 の存在のような難解な価値を備え、昔から言い伝えられてきた整腸作用、便秘解消のみならず、最近は、現代人の抱える肥満や生活習慣病の予防・改善に大いに役立つことが分かってきた。
蒟蒻を作っているメーカーは、あまりこのような屁理屈をこねまわすこともないようだが、幾つか蒟蒻の持つ性質を探ってみると、まず、ブドウ糖に蒟蒻マンナンを加えた場合、小腸上部でブドウ糖の急激な吸収を抑えることができる。これは、糖尿病の悪化を抑制する効果がある筈だ。おまけに、低カロリーで食べ応えがあることから、糖尿病のリスク要因である「食べ過ぎ」を防ぐ事が出来る。次に、肝臓から排せつされる胆汁酸が小腸から再吸収されるのも防ぐ効果があるため、血中コレステロール値の異常な上昇を抑えることができる。これらの血糖値やコレステロールは、健康診断でも上位に属する健康バロメータなので、毎日と言わないまでも少量を継続するとよいかもしれない。
歴史的に見ても、日常的に役に立つ効能としては、便秘解消が広く知られているが、これには、特に不溶性食物繊維の多い食事が効くことから、蒟蒻のような生理効果をもつ食品が適しているとされている。また、蒟蒻は、じわっと大腸を刺激して、排便の反射を高めたり、おなかを整腸するのに効果がある。さらに、カルシウムを含むため、高齢の女性に多い骨粗しょう症の予防にもよい。どちらかと言えば、濃い目の蒟蒻液を使用する「しらたき」が特によいらしい。それは、板蒟蒻の2倍ものカルシウムを備えているからだ。
最近分かってきた特殊な効能についての研究も見逃せない。蒟蒻には、ピロリ菌に対する抗菌作用があり、研究によって蒟蒻は胃上皮へのピロリ菌の付着阻害および定着阻害作用があることも分かってきたらしい。蒟蒻を毎日食べていると、胃の中のピロリ菌が減っていくとも言われている。 それならLG21のヨーグルトよりローコストである。さらに画期的な効能として、蒟蒻に多く含まれるセラミドを摂取することで、表皮のセラミドが強化され、アレルゲンの体への侵入が減り、花粉症などに対するアレルギー反応が少なくなる、ということが報告されている。今年は、花粉にセシウムなどの放射性物質が大量に付着しているため、アレルギー反応が無くなってもマスクは必須になる。
これらの新旧の効能を把握することによって、濃度がうすく食べやすいした蒟蒻のダイエット食品よりも、できるだけ蒟蒻粉をたくさん使った昔ながらの蒟蒻を食べる必要がありそうだ。今日は、それらに適した本物の国産蒟蒻商品を並べてみた。これらは体にも優しいが、財布にはめっぽう優しい「秩父の蒟蒻としらたき」である。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211088&app=WordPdf
補足:おっと、写真の蒟蒻、しらたきは1袋100円である。笊にあるのは、それぞれその袋の中味の60~70%程度である。