2012/02/10

しばさき内科CL


 先生どうすか?という問いに、検査値を覘きながらしばらく沈黙の後、先生は・・・・「もう少し体重を落としましょう」という言葉が返ってきた。もうかれこれ10年以上私を診てくれている王金城先生(以下、王先生と略す)は、私の体重と検査数値との相関をよく理解している。主な指導項目は、血中脂質と血糖値の2つなのだが、これがまさに体重との関わりが顕著なのである。この体重を管理するには、食べることを減らすか、毎日運動を欠かさないようにするしかない。かつて、毎日歩いていた時の体重は66kg程度で、検査値に全く不安は無かった。それがここ数年、歩きも減って1日おきになったり、3日おきになったりと不規則になってしまい、体重70kgあたりを前後している。一方、身長の方は、若い頃は173cm だったにもかかわらず、徐々に短縮して今は171cmになってしまい、結局それがBMI値までも押し上げているのである。

 おっとそんな、深刻な話をする筈ではなかったが、つい先日、誕生日検診で先生の前に座り、珍しく緊張をしたからだろう。そういう呼び込み文になってしまった。ところで、昔、私は家電メーカーで医療用に使える映像機器を扱っていた。当然、全国の大学病院や国立病院などの先生方を回ってマーケティング等も行ってきた。そういう現場を20年も踏んでくると、やはり先生方を見る目も肥えて厳しくなり、本物と嘘物とでも言うのか、「あ~こういう先生には世話になりたくないとか、逆に長いお付き合いをしたい」とか、ま、様々ではあるが、長い月日の中で取捨選択し、不治の病とか最後にお世話になるなら、こんな先生がいいと思ったりもして、今でもお付き合いを続けている。頭部だったらあの先生、悪性腫瘍だったらこの先生、と担当別にランキングされたイメージと言うものが出来上がってくるのである。ただ、1つだけ心配な事がある。それは、先生方はみなさん私より年上なのである。
 
 話を戻すと、「しばさき内科CL」は、王先生の病院である。一番御世話になったのは10年ぐらい前の腹膜炎で瀕死状態だった時である。その王先生には、その土地に根付いた街医者の様な雰囲気は全くなく、慣れ親しんだ大学病院の「いつも疲れ気味の先生」と言った感じだったのである。それでも、私の腫れあがった腹部を見ながら、すぐ目の前で出身の大学病院へ電話して、かつての同僚に緊急手術を依頼したのである。以前に紹介した「銀座梅林」09/08/07のところで登場する「かつ丼、それは無理でしょ」と言った先生は、王先生のかつての同僚の先生である。

  今日は、我が家の御近所さんにしか関係のない(遠くから来られても価値あり)極めてローカルな話ではあるが、その「しばさき内科CLの王先生」をぜひ紹介しておきたい。ただ、王先生は、JIN(仁)に登場する南方先生のように、特別に面倒見がよいわけではないし(いや、歳を重ねた「大沢たかお」に少し似ている)、必要以上に優しいわけでもない。もちろん、すぐに効く薬を開発するわけでもなく、最先端の医療機器があるわけでもない。しかも、美人の看護師さんを雇っているわけでもない。ただ、先生の診断は「早くて的確」なのである。それは、普通の街医者とは一線を画し、レベルの高さを感じさせるものである。そして、取り巻く看護師さんも慈恵医大から派遣されている冷酷な人ばかりである。そういう先生の優れた診断力を肌で感じてか、最近は開院の1時間前から、夜遅くまでいつも混み合っている。調布近辺の人にはお勧めで、困った時には、率直に相談してみるとよい。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211092&app=WordPdf

補足:「銀座梅林」09/08/07には続きがあって、「ウォーキング3」09/10/16に続く。そこで、歩くことの重要性を同大学病院の教授から教わったのである。その理屈は、はっきり書いていないので難解かもしれないが、読み取れれば、あなたも今日からじっとしていられない筈だ。