2008/09/14

オーディオマニア3

 夏の疲れがそろそろ出はじめる頃になった。なんとなく底力も湧いてこないし、これといって食べたいものもない。そんな時は、お昼寝に限る。それも、朝食が終わってからの、2度寝。これが優雅である。外からは気持ちのよい涼しい風が流れ込んでくるし、テレビからはかすかにニュースが流れて、隣の家の布団をたたく音も聞こえ、外では子供達がなにやら騒がしく走り回っている。「さっき起きたばかりなのに、何でこんなに眠たいのか分からない」 かといって、今日の午前中は特別することもない。でも、せっかく起きれたのに、時間がもったいないなあーと不安にならないわけでもない。

 ところで、睡眠学習法というのが流行した時代がある。人は眠っていても、大脳はしばらくは起きていて、耳からの情報を処理しているというのである。そこで、暗記しなければならない内容を、睡眠中に聞くと勝手に覚えるので、凄く便利とされたが、実際やってみた人の話だと、返って眠れなかったとか、疲れが取れなかったとか、にもかかわらず、一切覚えていないという人も少なくなかったようだ。一方、最近の研究では、睡眠中でも大脳は確かにわずかに起きているが、それは、「記憶を整理するために使われる」という説もある。とすると、例の「責任転嫁攻撃」は、寝ている間に左脳が分析し、要素分類して永久保存領域へ格納されていく。時々、はみ出して収容しきれなかったダメージの大きなものは、夢となって現れることさえあるそうだ。

 少し余談になるが、家にかつて猫がいて、「ライオン丸」と呼んでいた。彼は、喧嘩っ早く自分の縄張りを死守し、しかも、その縄張りを拡大することに夜中専念する攻撃性の強い猫だった。喧嘩で怪我をし2度も大手術をして生死をさ迷ったつわもので、私を困らせたが、その彼は、昼間は、自分の座布団の上で眠っている。しかし、時折、わけも分からずピクピク痙攣を起こして動いたり、耳をアンテナのように動かしたり、「うー」と唸ったりしているのだ。そんな状態が起こると、それなりに心配になるものだ。勿論、触っても起きようとはしない、夜中の喧嘩のストレスが睡眠中も彼を怒らせていたのだ。そこで、撫でたり、側で名前を呼んで話しかけてやると、少し落ち着きを取り戻す。さらに、小音量で音楽をかけてやると、不思議と無防備な姿になり、4つの足を広げたり伸びをしたりして、再び熟睡していくようであった。そして、夕方になると、むむっと起き上がり、そそくさと飯を平らげて、再び勇敢に出かけていくのである。

 そんな状況を鑑みると、我々人間も2度寝するときには右脳をあえて使い、「社内誹謗中傷防衛システム」の強化に取り組んだ方がよいのではないだろうか。いえ、寝ながら喧嘩をしようというのではない。目を閉じているわけだから、画像や絵画は観れない。つまり、お昼寝しながら小音量で音楽を聴き流すのだ。いつの間にか曲が終わり、静かになったところで目を覚ます。きっと元気を取り戻すに違いない。忘れていた食欲も湧くだろう。そして夜には、めかしこんで出かけるかもしれない。今日は、そんな「ライオン丸熟睡実験」で高い成果を収めてきた代表的な曲を幾つか挙げてみた。
それが、こちら
http://www.nextftp.com/suyama/2%E5%BA%A6%E5%AF%9DCD/%E7%9D%A1%E7%9C%A0%E7%94%A8cd.pdf