2009/11/06

自律神経失調症

 季節の変わり目には、何かと体調を崩す人も多い。年配の人たちはお亡くなりなることもあるくらいだ。しかし、今、中年層に心を病む人が増えていると言う。今年も年末には二番底がくるとか、更なる失業者の増加予想とか、自殺者3万人を越えたとか、会社の将来不安など、様々な社会からの脅しともいえる境遇に、不安がつのる。さらに個人的な事情も加わって自律神経失調症になる人も増えている。これは、自分もその様な不運な道をたどるのではないかと思う心配や将来不安から来るようだ。会社でもいじめられているので精神状態は疲弊して、何をするにも脅えるようになっている。

 症状は、人それぞれだが、胃腸の調子が悪い、頭痛が続く、微熱が続く、耳鳴り、動悸、息切れ、不眠症、体の一部がほてる、息苦しさ、寝汗が続くなど。いつでも起こりそうな症状ばかりだが、テレビ等では、通常ありそうも無い病気を早期に発見できなかった不運を紹介したりするし、初期症状も似ているために、益々不安がつのり、夜もろくに寝られなくなったりする。そして、ついに意を決して病院の門をくぐることになるわけだが、血液検査では、いとも簡単に健康である事が証明される。「これ以上の健康はありませんよ」と言われる筈である。それでも、本人は、この医者は大した検査もせず、そんな血液検査1つで何が分かるのかと疑っている。それも当然である、症状との相関が無いからで、そのくらい症状は重い。勿論、通常の内科では、これ以上相手にしてもらえない。心療内科を勧められる。それでも本人は、真剣に何とかして不調の原因を突き止めなくなるわけで、内視鏡検査、CT、MRなど様々な最先端医療機器の検査を要求する。もちろんそれらを駆使しても、原因が見つけられるわけは無い。検査数値に出ないものが、例え1mmスライスだと言われても、そんな大雑把な画像装置で分かる筈は無いのである。もしその症状が本物で、何か画像で確認できたとしたら既に手遅れである。

 周囲からみても、やや弱気になった発言が目立つ程度で、何処も体が悪そうな兆候は無いので無視されがちだが、本人は、「自分は悪い病気」に決まっていると思い込んでいて、益々辛い毎日を過ごすことになる。朝起きても疲れは取れず、昼間はすーっと眠くなる。上司から無理難題な事を言われても手に汗握るだけである。そういう職場はさっさと辞めるのがよいが、それも自殺行為で、そう簡単ではないのが今の社会情勢といえる。そこで、仕方なく心療内科の予約をとり、相談に行くことになる。先生は、「そうですか、そうですよね、はい、はい、そうなんですよ、そうでしょ」と、とにかくよく話を聞いてくれる。既に治療は始まっているのである。そこで、「いい先生に出会った」と思い、勧められる高価な漢方薬を飲む事になる。

 自慢するつもりは無いが、私は慢性の自律神経失調症候群である。35年前から、いつでもすぐに調子が悪くなる。若いときは苦しかった。いや、最近も苦しいときがあった。そんな時は、さっさと1番大きな課題を忘れるように努力している。なるようにしかならないからで、そうなると諦めも早い。いつ死んでもいいように、好きな事を率先してやるようになった。しかし、たとえ好きな事でも、何日も昼夜逆転したり寝ないでやったりすると再び症状が出る事がある。あっ、調子悪るといった感じである。そんな時、一番最初にやることは、まず、カルシウム、ミネラルの大量投与である。特にこれらが不足すると症状として出やすい事が経験的に分かってきたからだ。かなり無理したなと思うと、しじみ、アサリ、牡蠣など、貝類をたくさん食べることにしている。季節の野菜や果物もビタミン補給に欠かせない。そしてウォーキングに出るのである。これらによって、1ヶ月くらいで治りそうな気分になってくる。少しづつだが、心臓のバクバク感もなくなり、体のほてりも治り、不眠や微熱もなくなる。また、胃腸の調子が悪いときは、本格的なカレーを食べることにしている。これらの自己診断と食物補給によって、自律神経はある程度正常に戻り、症状は軽減される。 思い当たる人は、軽いうちに試して欲しい。重症の人は、筋肉の緊張をほぐすことから始めるのがよいと思う。

 人は誰でも弱点を持っている。この心と体の分離状態とも言うべき自律神経失調症は、一生付きまとう。完全に治ることは無い。先生方に言わせると、あんまり物事にこだわらない方よいとか言われるが、これは、性格が体に関与する率が高いからだと考えられる。したがって、一般的には神経質な人がかかりやすいといえる。ただし、神経質な性格は決して悪いことではない。無神経な人より多くの点で優れている。それは、周囲を見渡せばすぐに分かることだ。だから、自分の神経質な性格と上手く付き合う方法を考え、そういう苦悩を抱えながら生きることに価値を見出すべきである。とかく、1度この病気にかかると、その怖さから、その後は絶対に無理しないとか、そのような状況を極力避ける人がいる。気持ちは分かるが、それは大脳が発達した人間のすることではない。

 ということで、今日は貝類でも並べてリアルな写真を撮ろうかと思ったが、それだと何の情報にもならないので、食べた後、「みるみる胃腸の調子の良くなる」カレー屋さんを紹介しておこう。ベンガル、アジャンタに続き、二子多摩川にあるカレー屋さんだ。お勧めは、たっぷりビーフの入ったランチメニューのビーフカレーで、満足感も高い。珈琲もいまどき珍しい濃さに特徴があり格別に美味しい。カレーは一種の漢方薬に近く、相性がよければ体調も大きく改善される。
ではこちら
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