鰻、寿司、カレー、ハンバーグ、ラーメンは国民食だと思っている人は多い。中でも、家庭でよく作られるのは、やはりカレーのようだ。それは、お父さんでも作れる手軽さにあって、おまけに御飯さえあれば、好きなだけ、お腹いっぱい食べられ、御代りも出来るからだ。うーむ、この「お腹いっぱい食べられる」・・・という言葉の響きは懐かしい。私にも腹が割れるほど食べても、平気だった時代がある。そんな慢性空腹症は一生治らないと思っていたが、年齢とともに案外簡単に治ってしまった。今は、情けないが一寸食べるだけで、すぐにお腹いっぱいになる。だから、何でも、少しでいいから、美味しいものを選びたいと考えるようになった。しかも、懐かしく馴染み深い味に執着する傾向もある。
去年は、カレー丼などと称して、幾つか自作カレーを紹介したが、いくらターメリックが頭や体に良いと言われても、最近は何故かバタバタ忙しくて、なかなか自作に手が出せないでいる。もっとも、去年よりは今年の方が上級になっていなければならないと思う反面、カレーに上級も中級も無い筈だと自問自答するわけである。ただ最近は、豆乳、青汁、コラーゲンなど、飲むものも多くて、じっくり自作に取組む前に、お腹がいっぱいになっていて、カレーへの気力が沸かないのかもしれない。それでも、いつか、浅草今半の牛肉をふんだんに使って、飛び切り美味しいビーフカレーを紹介してみたいが、まあ、確かに美味しいには違いないけれど、ここのお肉の「脂肪分と価格にやや時流から外れた抵抗感」が無い訳ではない。
そこで、今日は、三田屋総本家の販売している本格的なレトルトの黒毛和牛のビーフカレーを紹介したい。同社のレトルト・シリーズ 1.黒毛和牛のビーフカレー、2.黒豚のポークカレー、3.黒鶏のチキンカレー、4.黒毛和牛のハヤシ、5.国産牛のすき焼丼、5種の中から1つ取り上げてみた。このビーフカレーには、勿論国産の黒毛和牛肉を使い、少々値段はお高いが、肉の旨味がカレー全体に溶け込んでいるように味わえる。ただ、パッケージの記述には、三田牛とは記述がないので、素牛は不明であるが、このあたりは全て丹波牛ではないだろうか。また、特別に三田屋総本家を詳しく知っているわけではないが、歴史は古くデパートなどでは、贈答品などのコーナーで良く見かけるブランドである。
私としては、スーパーのサミットで販売しているレトルトカレーとして親しんでいる商品だが、たっぷり楽しみたい時には、黒毛和牛の薄切りを軽く炒めて上に乗せるなどするとよい。あと、商品の箱には、このような記述があるので紹介しておきたい。「全国的に有名な肉の産地 兵庫県三田で、はざま湖畔を発祥の地とする三田屋総本家は、肉の畜産から加工販売までを行う職人集団」とある。 さて、三田屋総本家はあくまでお肉の生産者で、そのお肉を使ったカレーの製造販売は、アイキューファームズ㈱で行っているようだ。この会社は、カレー・メニューのバリエーションを充実させた店舗をフランチャイズで増やしている。主に大阪近郊に限られていて、メニューは、お肉を重点素材にした少し食べ応えのあるカレー屋さんのようだ。
ではこちら
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補足 懐かしく馴染み深い味 古くから自宅で作るカレーには、スパイス、野菜、お肉など、そのお宅ごとに投入されるべき重点素材が存在し、家族の内の「大切にされた子供の好み」が大きく反映している。しかし、それなりに社会性も加味されて進化し、その家族の歴史とか食文化、あるいはエンゲル係数的価値観等も反映していて、懐かしいものになっている。つまり、その様な家庭ごと独自に「全ての要素が組み合わさって生まれた味」を「懐かしくなじみ深い味」と定義したい。