2011/03/11

米沢の牛べこ弁当

  こんなに大きな箱に入っていて、米沢の牛肉弁当は、きっと美味しいんだろうなと思いながら買ってきた。が、である。よくよく箱を眺めると紐がついていて、加熱式容器使用と書いてある。そうか、ならば半分だなと、かなり正確に予想したら、まったくもってその通り当たってしまったのである。だいたいブログで紹介する商品は、写真を撮影することから、いつも1個だけというわけにはいかない。牛べこも当然、何が起こるか分からないのでいつものように2個買ってきてある。美味しくて、足りなければ2個とも全部食べようと思っていた。

  まず、紐がついていたりすること、加熱するので危険と考えて、1つの方は箱を壊して中身を取り出して、並べてみる。これで写真としてのバランスは完ぺきである。写真を撮り終えた後、上にご飯の器を載せて紐を引っ張って温かくした。上記のような煙のようなものが出て、ご飯を温めてくれる。この臭いがたまらない。昔ながらの牛鍋風の臭いである。7~8分待つように書かれていたが、美味しそうな臭いも出て、待ちきれなくて3分ほどで食べ始めてしまった。ところどころ冷たい部分が残ってはいるものの、確かに懐かしい牛肉の味で美味しい。浅草今半の牛肉弁当と比べてもまったくもってそん色はないが、何せ内容量が圧倒的に少ない。

 あっという間に食べ終わってしまい、美味しければ美味しいほど、どことなく物足りなさが漂う中で、1時間後再び紐を引っ張ってしまったのである。今度は、箱の中で蒸気で蒸らされているようである。焦る必要もないので、10分後おもむろに開けて食べたわけだが、今度は温度のムラはなかった。やはり、箱の中という限られた空間の中で加熱するのがよいようだ。この縦続けに2個食べてしまう「おっさんの胃袋」にも感心するが、それでも、やっぱり美味いと絶賛するおっさんにも賛同するわけである。ま、美味しいものを食べて満足するというのは、心にも良いし、体にも良いのでお勧めしたいが、今回のように同じものではなく、異なる美味しさを楽しむのがよい筈である。

 そういえば、このような加熱式は、扱う場所を考慮しないと、ちょっと恥ずかしい思いをすることがある。そこで思い出すのが、東京駅から高速バスで京都へ向かった時の事である。いつもの大丸のお気に入りの鰻弁当が売り切れで、さらに新幹線乗り場前の弁当コーナーでも鰻弁当がなくて、仕方なく中央通路で加熱式の鰻弁当を見つけて、これにしようかなと思って指差したのだけれど、一瞬、美味くないと悔しいので迷った。「信頼できない弁当は避けよというのが58歳にして得られた、唯一の教訓である」。それを承知で、指差しついでに「お姉さんこれ美味しいの?」「はい、紐を引っ張ってもらうと温かくなって、凄く美味しいですよ」と言われた、これを真に受けて、買い求め、バスの中で加熱して食べたのだが、臭いは周囲に迷惑をかけてしまったし、まったくもって美味しく感じなく、大失敗であったことを思い出す。つまり、値段が高い理由がどこにあるのかを買う前に分析しないといけなかったのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21903&app=WordPdf

補足:加熱式の容器は、「航空機の中では、お召し上がりにならないで下さい」と箱の横に説明書きがあるので、購入時は注意されたい。