2011/03/17

無停電電源(UPS)を使う

 東日本大震災に遭われた方々の状況をテレビで見ると、何か自分にもできることはないのか苛立たしい思いをすることがある。また、それに比べ今の自分の環境なら、どんな苦痛でも我慢できると考えるわけである。・・がである。いざ日常と異なる境遇に遭遇すると、情けないが愕然とメゲテしまう。交通機関の混み具合には閉口したし、追い打ちを掛けるように、計画停電予報は生活に大きな憂鬱を落としてきた。もっとも、交通機関も計画停電も、地域や時間も詳細な情報が不明で、中途半端な実行をされたことにより、それに振り回されてしまった。まったく、お役所の様な電力会社の態度に呆れたが、徐々に整備されてきたようだ。

 当初、計画停電では、懐中電池程度のものがあれば、「横になって寝ててもよい」ぐらいに考えていたが、3時間の停電は時間帯によっては、予想以上に苦痛が想定される。平常時とは異なり、周囲すべての電気を消してみると、ここまで真っ暗で見えなくなるとは思わなかった。マンションの階段を下りるのにも一苦労だし、とてもとても懐中電灯程度ではストレスがたまりそうである。部屋の中では、仮にも大きめの蝋燭を用意したとしても、煤が出るし、地震による揺れが来たら危険である。そこで、生簀の周囲に置いて使う灯りを思いだし、ヨドバシカメラや近所の工具店を覗いたが、関連するものは既にことごとく売り切れていた。

 そんな状況で、贅沢を言わないにしても、結局電池式照明に関する機器は一切購入することができなかった。世の中の人はみんな敏感で動きが早いと感心した。電池1本まで売り切れている。スーパーなどでも食料品が激減しているし、まるでオイルショックの再来である。それら周囲の状況には、東日本大震災の余波がじわりじわりと波動が襲ってくるような怖さがある。何か根本的な防衛に軸足を移さないといけないような恐怖心すら感じるのである。もちろん、既にここにはない生活必需品は、被災された方々の手に渡っているのなら納得できるのだが、きっと、どさくさにまぎれて近所のおばちゃんが買い占めているのかもしれない。うーむ、許さんぞ。

 ・・・・と、色々つまらないことを考えてきたわけだが、なんとか自宅も照明ぐらい整備しないといけないという使命感に駆られていたのだが、そこでふとサーバーを置いてある部屋の片隅に1500VAのUPSがあることを思い出した。これだ!これを使って計画停電時に灯りをつけようと思ったのである。これなら50Wで5時間程度、100Wで3時間程度使える。PDFの写真がそれで、これ自体はサーバー用の多機能タイプだが、同じ容量で据え置き型は半額以下の5~6万円程度で購入できる。それなら絶対お勧めだと思ったのである。小型の液晶テレビと蛍光灯1つぐらいを3時間程度駆動出来る。そんな話を友人にしたら、もう2か所で灯しているという。やっぱり、みんな対応が早いな。
ではこちら、あくまで参考程度。 
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21916&app=WordPdf

補足:UPS とは Uninterruptible Power Supply の頭文字をとったもの。サーバー等で使用される非常用電源のこと。機能は、商用電源(国内100V)から電気を直流に変えてバッテリーに蓄積しながら、一方でバッテリーから商用電源と同じ電流波形を常時生成出力している。そして停電などで電源が途切れた瞬間に、バッテリーからの生成電源へ切替えて、あたかも停電がなかったかのようにサーバーに電源を供給する装置。長時間駆動するためには大容量でなければならないが、サーバーがサービスを安全に停止しシャットダウンする時間(15~20分)程度でもよいため、UPS側からサーバーを停止させるように働きかける機能を搭載している。今回PDFで紹介しているタイプは、ラックマウントケースの中身に相当するものでミドルクラスのサーバー向け。