2012/11/30

築地寿司店が監修した味噌汁

 平素から朝食は漠然と「コーヒーとパン」があればいいと思っているのだが、肌寒くなってくると、時たま・・・和風総本家のように「炊きたての御飯と美味しいみそ汁」っていいなあ~と思う時がある。そういう時は、何かしら思い出しているような、記憶を辿っている時なのかもしれない。何を隠そう、そのイメージは鮨屋の椀物にあった。お酒が呑める人は、もっぱらそれにマッチした刺身等をのせてもらいながら、徐々に悦に入ることが出来るのだが、呑めない人は「いささか珍しい椀物」を用意してもらうに限るのである。

  早くから目覚めた朝には、そういう特別に「美味しい椀物」を思い出すことがあるというわけである。だからと言って、珍しい椀物を思いついて、すぐに材料が用意できるわけではないので、即席があれば便利に違いないと思ったのだろう、マルコメがそんなニーズを先取りして用意してくれたのである。この「築地魚がし横町のお味噌汁」と言うフレーズが、仲買のプロを相手にした特別な美しさを暗示し、その「お店の監修」という表記が何処となく品質の高さを物語っているのである。


    たまにしか味噌汁を口にしない人には、これは便利で「とても美味しい商品」 と思うに違いない。また、自分で食材に拘って味噌汁を作る人にとっては、どってことない商品に見えるかもしれないが、口にしてみると分かるが、同じものをこの価格で作るのは無理である。そこが、鮨屋の名店の監修で、老舗の味噌メーカーであるマルコメが、合わせ味噌で提供しているという根拠なのである。そこにこそ職人の裏技が隠されていると思ってよい。上にある写真がその監修者である。なぜか自信に満ち溢れて「旨いぞ!」って感じである。

  やはり味噌汁は、ご飯の従属的なものとして、味噌汁の置き位置は決まっている。しかし、老舗味噌メーカーとしては、どうしても味噌汁を主役にしたかったのである。美味しい味噌汁なら、それだけで満足し、おまけにご飯が添え物のようにあればいい、そんな「飛び抜けた存在の味噌汁」に仕上げたいという気持ちが伝わってくる。鯛や蟹は、身がしっかりと再現され、まるでそこから溶け出した出汁のように、大脳がその旨味につい反応してしまう。しじみ汁は、今までの既成概念を超える出汁に濃厚な旨味を感じ、その味わいは驚くほど新鮮である。

  今日は、その老舗マルコメが満を持して発売した即席「かに汁、鯛汁、しじみ汁」の3種を紹介したい。ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211220&app=WordPdf

注意) Archivetec Report では、exploreでPDFがキザキザに再生される場合には、 Google Chrome ブラウザをお薦めします。表示までのスピードも改善されます。

2012/11/27

アーモンドと小魚

  食品売り場に、山のように積んであるこの商品を見つけた時には、何か体に不足しているものが置いてあると直感した。「小魚だけでは一寸つまらないし、アーモンドだけでは体に強すぎる」 などと考えながら手にとって、198円? ならあのプレミアム・ヨーグルト1個分だから迷わず買いだ!という流れになったのである。原材料には、アーモンド、片口いわし、砂糖、醤油、ごま、トレハロース。商品は透明の容器に詰められ、中味が全て見える。蓋には商品名とイラストが描かれ、成分表が掲載されている。

  こういう商品を企画して世に問うという、正面から勝負する会社の姿勢は好感が持てる。まるで、「どっからでもかかってこい、中味は見ての通り自然の恵みを組合せただけ、これほどシンプルで子供のおやつから、酒の肴にぴったりで、体に良いものが他にあるか!」と訴えているようだ。口にすると予想通りの香ばしさが広がった。片口いわしは良く乾燥させ、醤油と砂糖で甘味が付けられている。このあたりは、好き嫌いが分かれるかもしれないが、そこに、裁断されたアーモンドが入ることで、片口いわし特有の魚臭さがなくなる。いくらでも食べられる感じで、「なかなか止まらない」気分が続くが、アーモンドが多く入っているので、食べ過ぎは禁物である。

  つい、ぼりぼり食べ続け、どこで作っているのかと容器の裏を覘く。株式会社 オカベ、愛媛県伊予市市場150番地とある。おー、瀬戸内海だと安心な気分にひたる。大地と海の恵みが仲良くパッケージの中に収まっていて、中高年の健康にもありがたく、魅力ある商品である。もちろん、ダイエットにも効果的である。同社では、同じコンセプトの自然の恵みを組み合わせた商品を幾つも用意していて、インターネットで注文も受けているようだ。透明な容器なので中味が全て見えて、それがまた素朴で好感のもてる商品ラインナップである。

  見た目は、それほど美味しそうに見えないかもしれないが、とにかく口の中で微妙な噛み心地と香ばしさで、美味しい。栄養成分は、PDFの方を参照されたい。飽きるまでしばらく続けて食べることになるかもしれないが、人の体は良くできていて、身体に不足している時はとても美味しく感じるし、十分足りていると逆に手が伸びなくなる。たくさん欲しいなと思ったとすれば、いくつか買っておくとよい。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211153&app=WordPdf

注意) Archivetec Report では、exploreでPDFがキザキザに再生される場合には、 Google Chrome ブラウザをお薦めします。表示までのスピードも改善されます。

2012/11/23

ディスカバリー7

   人の記憶は、新たな記憶を追加してしまうと、古い記憶と新たな記憶を分離して管理することが難しい。簡単な例を挙げると、たとえば、今、作文を書いているとする。書きたいことから始める人もいれば、起承転結を考えて書く人、あるいは、構成を階層化して文章を設計して書く人など、様々だけれど、途中で「表現方法や言い回しを変更したい」と思って書きな直すこともある。この書き直した後に、いや、待てよ、よく読むと論理矛盾が発生してしまったとか、音の流れが前の方がスムーズだった、等の理由で、元へ戻そうとしても、まったく同じに元の状態へ戻せないことが多い。・・・・・そんなことは、海馬が破壊されつつある私だけの症状なのだろうか。

 もっと、切実な事もあった。たとえば古い記憶の中に、母方の田舎の「美しい風景の故郷」があった。おばあちゃんと一緒に西瓜を収穫したとか、桃の木の下のクワガタを採ったとか、鶏が放し飼いになっていたとか、様々に楽しい記憶と一緒になっていたが、30年後にそこへ寄ってみると、そこには、もう祖母もいないし、赤ん坊だった娘がおばはんの様になっていたりして、にわかに自分の古い記憶が遠ざかっていることに気づく。昔の何でも良い!面影が幾つか残っているのではないかと、様々に探すのだが、ほんのわずかしかそれを見出すことが出来ず、記憶が途切れ途切れになってしまいそうだった。そこで残念な面持ちで誰かに尋ねてみたくなる。ここには、「鯉のぎょうさんおった池がなかったかいね」・・・なんて。首をかしげながら「ふーん、そうかいね」と言う返事で終わってしまう。

 そして、東京へ戻ってきてから思い返すと、その「新たな風景」が古い楽しかった記憶に追加してしまい、つい最近まで「美しい風景の故郷」と思っていた風景そのものを、呼び出せなくなっていることに気付くのである。それらの記憶は、古い風景と新たな風景が交錯して、はっきり時代考証できなくなることもある。だから、懐かしいからといって「むやみに昔のその場に訪れてはならない」。できれば、1度も「美しい風景の故郷」へ訪れたりせず、その「記憶を大切」に思い出して哀愁に浸った方がよい。このように、記憶と言うのは、繰り返し思い出すことで鮮明に記憶に焼きつけることが出来るが、いとも簡単に破壊することも出来るのである。大切な思い出は、「想像力をたくましくして、今を直視しない方がよい」のである。

  文章を書くという論理的な思考でも、風景と言う画像認識でさえも、大脳は、どこか同じような振る舞いをしてしまう怖さを実感しているのである。


 幼いころから父の仕事の関係で、中国四国を転々としているので、時折、昔懐かしい場所に行ってみたくなることがある。実は、かつて何度かそんな場所を訪れてみたのだが、案の定、後々記憶の順序が新旧入り乱れて目茶苦茶になってしまったのである。そもそも、こんな話になったのも、先週、弟から、懐かしい写真が載っている本を見付けたといって、上の写真の本が送られてきた。琴平電鉄の車両がたくさん掲載されていて、そこに映しだされた背景や電車の姿を見て、色々昔を思い出したのだろう、私に、一緒に四国高松まで行かないかとの誘いであった。でも、経験上「行かないほうがよい」と説得しようと思っている。こればかりは、経験をしてみないと分からないのかもしれない。

  という事で、本の中に掲載されている「懐かしい写真」は残念ながら紹介できないので、私がかつて訪れた時に撮影した「高松築港と琴平電鉄の車両」の写真で、その代わりの記憶として保管しておきたい。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211205&app=WordPdf

補足1:琴電は今でも撮影できるが、連絡船は、瀬戸大橋が出来て以降、その使命を終えている。
このブログでも、よく昔の話を紹介するのに宇高連絡船と書いているのは、この船の事。甲板には、美味しい「うどん屋」があって楽しかった。

注意) Archivetec Report では、exploreでPDFがキザキザに再生される場合には、 Google Chrome ブラウザをお薦めします。表示までのスピードも改善されます。


2012/11/20

ダニサ・バタークッキー2

   今時の若者からすると、そんな話題はどうでもよいと思うが 「ダニサのバタークッキーを知っている?」と問いかけたり 逆に「それは美味しいよ」とこたえる年配の人は多い。そんな定説は中高年が独自に広げた口コミで、お安く売っていれば買い求め、半ば強制的に、「どうよ!美味しいでしょう」などと、甘いものにはとんと興味のない周囲の若者にまで押しつけて、美味しいクッキーという印象を、ほしいままに広げて来たのである。事実、昔はバタークッキーの種類は多かったし、ポピュラーなお菓子であった。それにしても 「その美味しいという感覚」は、世代の差を露骨に感じさせる。

 それは、一体どういう事なのだろうか。今から30~40年前は、街には演歌や歌謡曲が溢れ、喫茶店に入れば、ジャズが流れ、濃い珈琲と共に「だらだらと長い会話」を楽しみ、そして蒸気と混然一体になった煙草の煙の中で、奥の席まで霧がかかったような空気感を楽しむ人も多かった。そんな琥珀色の濃い珈琲には、ナッツなどの添え物が付くお店もあった。珈琲、周囲の時間、蒸気やナッツの油分まで、濃いのが好まれた時代である。そんな時代には、当然のごとくクッキーもバターやマーガリンを使うと、粉っぽさがなくなって、少々作りが粗っぽくても、滑らかな食感が魅力的に感じられたのである。

 今は何処へ行ってもアメリカンな珈琲ばかりになってしまった。珈琲は競争価格で小安くなっているにもかかわらず、ケーキやクッキーは、その2~3倍ものお値段がする。それが嫌なら、もう自宅で濃い珈琲を楽しむしかない。その、ちょっと口寂しい時に、このダニサのバタークッキーがあれば、かつてのあの時代を思い出しながら、心行くまで当時の演歌や歌謡曲を聴き、哀愁に浸って過ごすことが出来るというわけである。ほ、ほんまか?

 どのような時間の過ごし方であっても、年配の人々は、このダニサのバタークッキーを口にすることで、ある程度は気持ちが和む筈である。昔の仲間を呼び寄せ、腹が割れるほど好きなだけ食べて、「懐かしいね」と話しながら、楽しい時間を過ごすことが出来るからである。10箱購入しても1000円でお釣りがくると言う、もはや信じられない価格のクッキーである。今日も前回紹介した安い方のお店で、チョコカシューのバタークッキーをたくさん購入してきた。こちらの中身は、1種類のクッキーのみだけど、なかなか美味しくて食べごたえもある。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211207&app=WordPdf

注意) Archivetec Report では、exploreでPDFがキザキザに再生される場合には、 Google Chrome ブラウザをお薦めします。表示までのスピードも改善されます。

2012/11/16

白クマ塩ラーメン

 いくら毎日美味しいパンを食べていても、時にはごはんも食べたくなる。同じように、麺が革命的に進化した最近のラーメンも、確かに美味しいには違いないが、やはり同じ味では「飽き」がくる筈だ。人は、飽きると別の選択肢を求めて次々と目線を広げていく。眼を皿のようにして新たな刺激を求めるが、特に、口コミ等で人気になった商品にも特別興味をそそり、試してみないと気が済まなくなる。今日紹介するこの「白くま塩ラーメン」は、札幌で製造されて、北海道の物産展などでは必ず売り切れてしまう商品である。パッケージは「白くまの顔」に似せてあり、そのデザインが北方感を漂わせ、おまけに可愛いく見えることもあって人気が出た。

  それでは、なぜ「白クマ塩ラーメン」なのだろうか、それには理由があった。白クマとは、絶滅危惧種に指定された「ホッキョクグマ」を指している。その絶滅危惧種の飼育と繁殖に1963年から努めている札幌市丸山動物園へ、このラーメンの売上金の一部が援助されているということのようだ。確かに、お値段(1袋148円)を聞いて、少々驚きを隠せないが、マツコデラックスさんが深夜のテレビ番組で大変美味しいと絶賛したこともあって、益々人気が高まったということのようだ。


   上の図は、パッケージの裏に記載されている調理方法だが、この作り方をそのまま実践したのでは、正しい評価に繋がらない可能性がある。そこで、初めて口にする人に、お薦めの調理方法を補足しておきたい。まず、スープ用と麺茹用に2つの鍋を用意する。次に、「麺がゆったり回転するような大きめの鍋」にたっぷりのお湯を満たし、麺を入れて茹でる。スープ用のお湯は200~220cc程度用意する。スープの素を袋ごと麺と一緒に、麺を茹でる鍋の中で温める。スープの素は1分ぐらいで取出して丼に移し、スープ用のお湯を使い丼にスープを単独に作っておく。麺は3分ぐらい経過すると自然にほぐれ始めるので、箸で軽くほぐし、4分程で笊にあげてよくお湯を切り、スープの入った丼へ移す。最後に、焼豚、かいわれ、薬味等をのせて完成となる。

  この作り方のポイントは、「たっぷりのお湯」を使って麺を茹でることにある。良くできたスープの味を際立たせるためにも、「麺をゆでたお湯」でスープを作ってはいけない。たっぷりのお湯を使って麺を茹でると、麺の表皮がつるつるになりラーメンというより、ヌードルに近い食感に到達する。スープは、ほのかに上品でまろやかな塩気に満ちて、洋風な雰囲気が漂っている。できれば、丼と言うより、洋風な真っ白な器に盛って戴きたい。スープは少し茶色い。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211217&app=WordPdf

2012/11/13

紅葉の深大寺

  先月、蕎麦の取材に来た時よりも秋も深まり、空気も冷えてきた。紅葉の境界線がいよいよ深大寺にまで広がってきた様である。深大寺は、たくさん写真を撮って来たので、自分では少々飽き気味ではあるが、この紅葉の深大寺を撮影した記憶は1回しかない。この時期は訪れる人が多いので、「おちおち撮影なんかしていられない」と懲りたのだろう。そんな経験から、今回は比較的混まない時期に、しかも空気が冷え込んだ夕方を狙って、さらに人の気配が少なくなるギリギリの時間帯にやってきた。それでも本堂あたりは、まだポツポツ立話をする年配の奥様方、犬の散歩をする方、若い二人連れなどが消えることはない。

 写真好きの方々は、この時期は、雄大な紅葉を目指して、遠い山岳地帯までお出かけになるのではないかと思うが、デジカメやスマホカメラの撮影練習は近くが良い。そんな撮影スポットとして、深大寺の「こじんまりとした庭園」はお手軽でお薦めである。見本として、この下の3枚の写真を撮ってみた。門前から右側へ道を「雀のお宿」方面へ向かって移動しながら撮影したもの。


 撮影してみた感じではまだ早く、2~3週間ぐらい後の方が紅葉が進んで、撮影に向いた色彩になると思う。写真を撮りに来たついでと、時間つぶしに十割蕎麦でも召し上がってほしいが、まず本堂では、手を合わせて「撮影にトラブルや事故がないこと」をお願いしておきたい。ついでに、帰り際の楽しみに「おみくじ」もひいておこう。平素から信心を怠らないので、おみくじは、今回も「金銭其他万事心任の大吉」であった。しかし、「うーむ!ちょっと複雑」である。ひょっとしたら、末吉、中吉、大吉の3種類しか用意されてないかもしれない。そんな筈はないが、たとえそうでも、それなりに気分は良好だ。


 深大寺境内を回り、元三大師堂から左の坂道を開山堂へ上がり、下りは延命地蔵を通って深沙大王堂へ抜けてみる。境内の木々よりも、周囲を囲む木々は早く色づいている。主な撮影スポットを挙げてみると、山門の周囲から、本堂と元三大師堂の間にある「五大尊池」あたり、「釈迦堂の隣にある池」の周囲、「開山堂」の周辺、「深沙大王堂」周囲、「亀島弁財天池」周囲など、水周りと組み合わせると深大寺を象徴した写真になると思う。


  今日のPDFには、「釈迦堂の隣にある池の周囲」を元三大師堂へ上がったところから撮影した写真。背景には木々の色彩が絡み合い、手前は水面が写る場所を選んでみた。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211219&app=WordPdf

2012/11/09

冷凍食材・食品1

 少々本物と違っているとか、何か食った気がしないとか、満足感に欠けるとか、そんな贅沢をいったのは昔の話で、現在は大変上質の食品が提供されている。しかし、誰が何と言おうと、冷凍食品・食材の強みは、防腐剤を使う必要がないという点に尽きる。また、-18度保存という状態は、生では危険な寄生虫なども死滅する。おまけに、新鮮な状態で冷凍されたものは、栄養素もそのまま閉じ込める。これらは、まさに革命的なことである。理屈からいって、こんなに優れた仕組みは少ない。正しく解凍される前提では、子供たちに向けた食品としても優れている。

  冷凍食品を多用することは、家庭の食事に何処となく、創作者の愛情を感じられないのではないかと心配する向きもある。確かに忙しい現代人にとって「早くて便利」という点は優位性の1つであることは間違いない。しかし、冷凍食品メーカーとしては、大量仕入による材料原価の低減、技術革新による美味しさへの追求、大量生産による生産効率の向上等によるトータルコストパフォーマンスを追求するように努めてきた。だから、明らかに家計への貢献度も高くなっている。しかも賞味期間は、「正しく保存した場合」に約1年である。その長い賞味期限を上手く活用して、冷凍と生食材を適宜、組合せて「自慢の手作り料理への応用」を図るべきだろう。

  冷凍食品・食材が広く馴染める製品になれば、全国的に生産されている野菜、肉、魚などの原材料の無駄をさらに抑えることが出来るようになる可能性が高い。新鮮さに拘り、優れた素材を厳選して使用する日本料理などは、料理文化として大切にしたいが、一方で、徐々に生産者が減る分野では、冷凍する力を借りて原材料を少しでも大切に使う必要がある。外食産業を始め、料理に拘る人達も、既に無視できない領域に入ってきた筈である。しかし、昔の冷凍食品のイメージを払しょくできない古い人達も多い筈で、昔十分懲りてきたという人も少なくない。そこで、現在はどのような状況なのか、自分なりに調べてみることにした。その中から、確認できた美味しい冷凍食品を抽出して紹介してみたい。

  ただし、いくら美味しい冷凍食品と感じても、1つ気を付けるべきことがある。それは、水が凍るときに、体積は9%程度増えて細胞を破壊してしまうことにあり、先行きも避けることは出来ない。それを減らすため、水分の多い具材は細かく裁断したり、濃い味つけへの調味になっていることである。そのことが必然的に全体を高カロリーに仕上げてしまうのである。特に、濃い味は食べやすいので、味覚が鈍感になってきた人達は気をつけなければならない。

 今日は、味の素の「油・水なしでパリッと焼けるギョーザ(自社工場製)」を筆頭に紹介したい。これは、フライパンに冷凍餃子を入れて5~6分焼くだけ、特別何も気を使わ無くて良い。油を使う必要もなく完全に男の調理向けといえる。恐らく10人中8人までの方が、「価格、調理時間、仕上がりの美味しさ」を評価する筈である。もう1つは、マルハニチロ(あけぼの)「焼豚炒飯(材料全て国産)」で、電子レンジ4分で復元する。ギョーザ、炒飯の同時進行だと最大6分で調理が終了である。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211215&app=WordPdf

補足:PDF写真にある中華スープは、中華店などでも多用されている「ウェイ パァー」と呼ばれている中華だしの素を少量お湯で溶いたもの。ネギと醤油を少々加えている。これで本格的な中華定食になる。

2012/11/06

ウォーキング4

 最初からちゃんとアドバイスを受けたり、それなりの研究をしておけば、すぐに思い出せたかもしれない。身につけている靴や小物が揃って、それらが機能していれば、何も不満は無いし戸惑う事もなかった。さらに一歩踏み込んで、いつしか使えなくなる時が来るという「先を見通す気持ち」があったとしたら、その商品の「ラベルや説明書」を採り置くとか、こうやって、ブログに残しておけば後悔もなかったのである。必要な物が、都内の何処で売っているのか分からなくなるのは、残念としか言いようがない。

  ウォーキングに使うソックスがいくつか痛みかけてきた。少々厚手なら何でもいいと思っていたのは昔の話で、使ってきた経過と共に最低これでないと駄目だと思うものが残ってくる。シューズとソックスは、切っても切れない深い関係にあって、それは、履き潰してみると良くわかる。普通の健全な骨格に比べて、足の向きや重心位置が幾分ずれている私にとって、シューズの両外側の後ろ部分の摩耗が早い。また、それをそのまま履き続けると、腰の痛みとなって現れることがある。そんな時に、やっぱり長時間楽に歩け、さらにクッション性の良いソックスが必要になる。勿論、摩耗し始めたシューズは、早め早めに交換したいが、新しいのに慣れるまで時間がかかるし、摩耗し始めると早いし、意外に使える期間が短いのである。

  秋の薫が色濃く漂う今頃になると、ウォーキングをする人も増える。みなさん歩くコースもだいたい決まっていて、休憩する場所も同じである。休息には、シューズやソックスを脱いだりして足を顕わにするが、くたびれた足を投げ出すのは、みっともない光景である。そういう人たちに限って、シューズやソックスに自分の考えの無いのがよくわかる。特別マニアックな拘りは必要ないが、当日歩く距離や、今の疲れ具合、その後の足の負担などを自分で把握できるようにしておきたい。少しでもウォーキングに競争意欲や目標数値を持てば、そんな意識も変わるし、人前で足を投げ出したりすることもなくなる筈である。やはり、人生は綺麗に歩きたいと思う。

  最近、その穴のあきそうになったソックスの製造元・販売元を、やっと見つけることが出来た。このソックスのクッション性や汗を吸いとる能力の優秀性について、説明を受けて納得することもできた。ここまで苦労すると忘れることもないとは思うが、ブログに追加しておくと後々有効かもしれないと思って載せた。それは、Mont-bell という会社の商品だった。登山やアウトドア専門のメーカーらしい。これは、その会社の商品の中でも、最もポピュラーで素人用の商品になるという。でも、価格の安い割には商品が優れていて、好感が持てる。いつまでも使いたいソックスである。
それはこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211195&app=WordPdf

注意) Archivetec Report では、exploreでPDFがキザキザに再生される場合には、 Google Chrome ブラウザをお薦めします。表示までのスピードも改善されます。

2012/11/02

そよかぜ

 東京では、あまりメニューにないのが「ビーフカツレツ」である。関西では「とんかつ」よりもポピュラーで、ちょっとした「老舗の洋食屋」では、ごくごく普通に用意されている。しかも、家庭料理としても古くから高い地位を誇ってきた。かつて神田小川町で仕事をしていたころ、昼食には神保町あたりまでの広範囲をテリトリーとし、洋食などは片っぱしから食べ尽くしてきたわけだが、ビーフカツレツだけはなかなか遭遇しなかった。ただ、1軒だけ、三省堂の地下レストランに用意されていた。それからは、メニューから消されないように夕食にもよく食べに行った。

 そんなもの、「何が美味しいのか、ステーキの方が美味しいのでは?」と改めて聞かれても、「うーむ、難しい質問だ」と思う事がある。今だに、そういう習慣的好みは、母の料理に強い影響を受けていて、好みにも幼いころの育ちが出るのだろうか、その味については、なかなか忘れられないでいる。だから、あまり大した理屈もなく、ただ、ふと昔を思い出したように食べたくなる、というだけのことである。結局食べ物は、同じ食材でも色々加工を工夫することで、また違った趣が出ることがあり、ステーキと比較されても、聞かれる方には申し訳ないが、そこに理屈はないと思う。

 作り方は、とんかつとかなり共通し、豚肉が牛肉に代わっただけという印象が強いが、実際は少し違う。手順を紹介すると、薄切りの牛肉を3~4枚用意する。なければ3~4切れのお肉を叩きながら伸ばして薄くする。両面に塩、胡椒を少々、さらに、それぞれに小麦粉をふり、それを重ねて再び上下に小麦粉をふって、押さえながら薄く伸ばして形を整える。次に、揚げるための衣をつける。小麦粉、溶き卵、生パン粉をまぶして衣をつけ、180℃の油に入れて2~3分で揚げる。とんかつとの違いを挙げると、お肉の薄切りを重ねる前加工の仕方である。

 余熱でもお肉に火が通るので、あまり時間をかけないのが良いらしい。揚げる油としては、バターとサラダ油を適切な比率で作る。バターの占める割合は100%、75%、50%と調理する人の好みだが、一般的な作り方としては、バター100%と言われている。そうなると、揚げるというより、たっぷりのバターで両面を焼きあげると言うのに近い。三省堂の地下のレストランで作り方を聞いてみたが、やはりバター100%で作っていると説明してくれた。その揚げ方は、やはり、とんかつとは随分違う。しかし、関西での作り方は、必ずしもバター100%ではないようだ。

 こうやって、取材した作り方を思い出して文章にしていても、食意地が張っていて「ビーフカツレツ=とにかく食べたい」という短絡的な構図が出来るわけだが、日頃、嬉しそうに、「秋はビーフカツレツだ」と話をしていたら、「そんなにビーフカツレツ食べたければ、西新宿にあるよ!」という話を耳にした。ええ、新宿にあったの?と半信半疑になりながら、即、食べに出かけてきた。最近は、バター100%だとカロリーが高すぎるのか、バターの風味は少ない。興味があればぜひに確認されたい。もちろん、専門のステーキハウスで、他にも色々牛肉系のメニューは揃っている。
それはこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211199&app=WordPdf

補足:西新宿 明宝ビルB1 にある「そよかぜ」と言うお店(下図参照)。ビーフカツレツは数に限りがあるので、早めに出掛けてほしい。