2014/02/25

シャンパンを使ったサブレ

  お酒は体に合わないし、まして発泡ワインなんて、お付き合い程度で、乾杯など少々なら戴くことはあるにしても、自ら楽しみとして嗜むはずはないのだが、周囲からは、「ラム酒に漬かったレーズン、洋酒付けのチェリー、あるいはブランデーなど酒類が入ったチョコレートなんかわざわざ専門店まで買いに行ったりして、結構、酒類のお菓子が好きだね」と言われる。一滴も呑まないのに、それを「美味しいと思っている変な奴」と思われているかもしれない。しかし、少しだから楽しめるということもあるし、時々は体に「毒を盛って」でも刺激を受け入れて、免疫力を高めるのである。体が受付けないものを、あえて投入し、それをどうやって楽しむか、自分にとっては、「魚船の上で獲りたてのふぐ料理を戴く」ような、一種勇気のいる行為なのである。

  以前に、ここで「タカナシ3.5サブレ」を紹介したことがある。最近は、そのバリエーションも豊富に揃っているようだ。バリエーションとは、フルーツ牛乳やコーヒー牛乳と練り合わせるような明確な風味の違いではない。地域ごとに採れる濃厚な牛乳と練り合わせ、それぞれの特徴を活かした商品に仕上げているのである。そのサブレを口にすると微妙に牛乳の違いがよく出ているのに驚く。そんな、サブレの味の違いに刺激を受けて、他には、どんなものと練り合わせれば美味しいんだろうと、焼き上げた菓子類全般を興味を持って探してきたが、生地にシャンパンを練りこんだ商品を見つけた。どんな味がするのか、やっぱり興味が沸いてしまったのである。

  その商品を手に取ってみると、そこには、発泡ワインをふんだんに使っているようで、そこそこ価格もお高いし、当然ながら原産がフランスで、輸入品である。お酒を呑める人にとっては、わざわざサブレに加工したものより、元のシャンパンの方が良いに決まっていそうなものだが、そういう人にとっても、意外に「美味しい」と言う言葉が素直に返ってくるのには驚く。誰が口にしても、自然の程よいシャンパンの薫りが顔の周囲に漂い、ちょっと欧州の著名なお菓子を思わせる豊かさが心地よい。サブレにこのようなシャンパンの薫りが秘められる由縁は、いったい何処にあるのか、そこに歴然とした文化の違いを感じさせられる。

  このサブレには、非常に贅沢な雰囲気が漂っている。薫り高いからといって、練りこまれた濃いシャンパンの風味で酔いしれるわけではないが、幾度と無くその薫りを楽しめる。どのサブレも同じだが、やはり何枚か平らげるとお茶がほしくなる。そこで、どのような紅茶とマッチするのだろうと考えたが、サブレを口にするたびに、シャンパンの薫りで「程よい恍惚感に浸りたい」と思うことから、それには、お茶の香りのリセット感も欲しいので、PDF写真のような「ローズヒップ&ハイビスカスフラワーのハーブティー」を組み合わせた。酸味が強すぎる場合は、蜂蜜などを加えることにしたい。これによって、ローズヒップの酸味がシャンパンの薫りをリフレッシュしてくれ、爽やかさがなかなか良好であった。
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