2015/06/21

桑名カレー

  独創的なパッケージデザインが目を引いた。一皿の上に白いベルト状のご飯と、その左右にビーフカレーとポークカレーが盛り付けられた写真である。パッケージをひっくり返すと、盛り付け例としての説明が、「お皿の真ん中にご飯を細長く盛り、ご飯の左右にビーフカレーとポークカレーを盛り付けてください。それぞれの味を楽しんだり、両方を混ぜてお召し上がりください」と書いてあった。面白い企画だが、実物は美味しいのかな?と誰でも興味が沸くはずだ。

 その前に、何故そんな商品を?と疑問に思ってしまうが、どうも、桑名と言う地域は、木曽三川の河口に位置し、古くから交通の要衝として栄え、西のビーフカレー文化と東のポークカレー文化の中間地として知られているという。ほんまかなぁ~と思いながら、「上手いこと」こじつけたとも思える。それにしても、商品の企画をそこまで掘り下げるとは、なかなか出来る奴に違いない。結果として、貪欲なカレーファンを引き付け、おまけに地域必然性の理屈を付け加え、さらに桑名市長もお勧めと明記しており、先々名物にまで発展させようとする腰をすえた姿勢が見え隠れする。

 この商品を販売しているのは、あの地元老舗醸造会社のヤマモリ㈱(2014/08/12:タイ焼きそばで紹介の会社)である。それが分かったところで、納得感も出るし、お味にも期待できそうだ。

 黄色い包装の中には、2つ100gのレトルトパックが入っている。ビーフの方は、玉葱がよくローストされた本格派仕様で納得できるもの。しかし、最近食べなれた味とは違い、どこか懐かしく、昭和の香りが漂う。口にすると昔を思い出すような懐かしい風味に一寸胸が詰まってしまった。他方、ポークの方も、口当たりの良い懐かしいおいしさが特徴で、優しい香りが和ませる。ビーフだけ、ポークだけ、そしてビーフとポークを合わせてと書いてあるが、ビーフだけ、ポークだけ、で十分楽しめる。2倍ほど楽しめる商品だが、やや塩分が多い感じで好き嫌いが分かれるかもしれない(個人の感想)。食べ終わると、何処と無くノスタルジーに浸るような満足感が得られて、ヤマモリの巧妙な仕掛けにどっぷりとはまってしまった。
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