今、デジタル一眼カメラが流行しています。若い人から年配の方まで、様々なカメラを首からぶら下げて歩き回る光景を目にします。観光地ならともかく、ウォーキング中であったり、川べりで鳥を撮影したり、富士見台では富士山を、などなど余った時間をシャッターとともに過ごす日々のようです。 もともとカメラの趣味は、写真を撮る目的だけに発達してきたものとは言い切れません。精巧なメカニズムを操作する楽しさから、またレンズの撮像効果であったり、最先端精密テクノロジーへの関与する楽しみであったりと、様々な形でユーザーを刺激します。
映像撮影は総合的な力量を表す「感性」という、やや知的なベースの上に成立し、経験のなかで「こだわり」を形成し独自性を育んでいきます。この趣味の守備範囲は、我々傍観者から覗くと、とてつもなく幅広くみえます。あるときは撮影技術であったり、またあるときはハードウエアであったりと、なかなか話題の中にも入っていけません。といいながら、所詮基本は簡単で、シャッターを切れば、それなりの結果が得られます。あえて補足すれば、その結果は全て自分の能力を映し出しているということで、責任は全て自分にあるのです。
一方、コンパクト型のデジタルカメラは、光学レンズから半導体技術まで幅広い技術を統括し、ある種の技術的な夢を身近に所有できる製品であるため、体の運動能力が低下してからも参加でき、一生を通じて楽しめるツールであるともいえます。まさに「口で撮る」とでも言うのでしょうか、要求レベルの高い能書きが先という人も少なくありません。そんな、老いも若きも一緒になって、わいわいがやがや出来る面白さは、使い方さえ間違えなければ、まさに健全そのものです。
一時期不調であった業界も、携帯カメラに端を発し、マーケット底辺の拡大も著しいものがあります。また、デジタル化のみが実現できた「高感度」は比較にならないほど撮影領域を拡大し、忘れかけていたマニアまでも奮い立たせています。もちろん様々な新しいテクノロジーを投入してあるために、撮影者の必要としていた基本的な撮影知識さえも「全く無用」のものにしてしまいました。 それでも、わずかな画質の不満がハードウエアの進化を推進し、次から次へと新たな機能を開発して、再びユーザーを刺激する製品が生まれるのです。このような基礎代謝の高いマーケットは成長します。さらに、1度このルーチンに巻き込まれるとなかなか抜け出せない人も増えて、業界も活性化しているのです。
そこで、「自分では余り興味はないけれど、この世界をどうしても知識ベースで理解しておきたい」そんなあなたのために、撮影の基本を私なりに考察してみました。数回に分けて紹介します。
PDFに紹介をまとめてありますので、ご覧ください。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=0FF68288DD53524E&resid=FF68288DD53524E%21620&app=WordPdf