この惑星には、コーヒー好きが多い。はるか、「昔アラブの偉いお坊さんが教えた」とも、聞いたことがある。そのお坊さんは、きっと「違いの分かる男」だったのだろう。ならば、京都には、たくさんのお寺があり、ここには、「違いの分かる住職」が多いのではないかと推察できる。また、屁理屈を!と思われるかもしれないが、実はそうらしい。ほとんどの住職の朝食は、な、な、なんとコーヒーとパンだと言う。住職とは、あらゆる面で最高のサービス業でなければならない。本職だけではなく、幅広い知識と教養を備え、法要の後の講和や、相談事などにも生かされる。人としての生き方や道徳感を、巧みな論理で説得する技術は比類がない。そのために、経文や古書を紐とき、毎日の修行で感性を極限まで高め、生と死の狭間を極めるのである。経験のないことを、あたかも見てきたかのように説明できるのは、その成果といえる。庶民は歳を重ねると、殺伐とした世間に落胆し、霊験新たかな世界を渇望する。その期待に応えていくのも住職の仕事なのだ。そのような、「苦しみ、悩み、迷い」の多い仕事には、考える時間はとても重要だ。そして、コーヒーはそれに必要不可欠な大脳刺激剤だったのである。右隣も寺、左隣も寺、と寺が密集した町では、このマーケットは大きい。京都にコーヒー店の老舗が多い理由も納得できよう。
ということで、今日はこちら。濃くて美味しいコーヒーを楽しみながら、ゆったりとした時間と空間の中で、仕事をよく整理してみるのも良いのではないだろうか。
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