秋の夜長を、音楽に浸るオーディオマニアも相変わらず少なくないという。1度ハマるとこれも写真と同様、なかなか抜け出せない世界である。とはいっても、今なおHi-Fiを追求しているわけでもなく、時たま火を入れる程度に、相変わらず古いCDをかけて満足するのが現状かもしれない。便利なことに、音楽は溜め聴きが成り立つので、1度聞いたらしばらくは聞かなくても頭に残っている。牛の胃のように、時たま大脳から呼び出し、メロディーを口ずさんで満足することもある。 先日も、電車を待っているとホームの上で 「ホルストの惑星(木星)」 を口ずさんでいる若者がいた。鼻歌というより、壮大な感じを自らが力を込めて唸っているようにも聴こえてきた。無理もない、それは、テレビで4社CMに使われているからだ。しかし、残念ながらその4社の名前をあげることは出来ないだろうが、頭にはメロディーが残っていて、いつでも呼び出せるのだ。
一方、テレビの番組では、昭和の歌謡曲を扱うケースが多い。これは、昔の流行歌を聴いて、楽しかったことや、苦しかったことを一緒に連れて呼び出すのに効果がある。司会者の導入ナレーションなどによって、それに関連する連鎖記憶を一挙に呼び出し、懐かしい想いに浸るのだ。時折、涙腺が緩んだままの人は、涙を伴う、でも涙を流した後にすっきり爽快感を味わうことも出来ると言われている。
また、古い馴染みのあるヒット曲を、別の人が独自のアレンジでカバーし、再びヒットするというケースもある。歌唱力の差、声質、アレンジの妙味など、それらを駆使して大脳を刺激し、既に存在しているマーケットを喚起する。その手口によって既に累計300万枚売れたCDがあるという。そこで、今回そのCDを紹介しようと思う。ちょっと、オーディオマニアから離れた話題になってしまったが、BGMや気分転換、オーディオ装置のチェックにどうだろう。このCDの場合、人の声がウーファーにかぶらないか、パルシブな重低音は再現できているか、中音と高音のユニットのクロスオーバーがずれていないか等、チェックしてほしい。もちろん、趣味に合わない人は、レコード屋さんへ行って別のジャンルから選んでほしい。あくまでも、これはオーディオマニアへの刺激剤として受け取ってほしいのだ。
では、こちら
http://www.nextftp.com/suyama/VOCALIST/%E5%BE%B3%E6%B0%B8%E8%8B%B1%E6%98%8E.pdf