深大寺の門前で「粗引き蕎麦」を食べると、以前に書いたブログを思い出す。美味しい蕎麦を戴くには、ここまで来るしかないが、カロリーを控えたい向きには、ここに来て、天ぷらを一緒に戴くのもいかがなものかと考える訳である。しかし、たまに暖簾をくぐって、蕎麦だけにするには、今ひとつ寂しい感じがするし、お店にも申し訳がないし、満腹感も得られない。そこで、自分にあった蕎麦の楽しみ方とそれに合わせる物を、時たま模索する事がある。蕎麦に合うもの求め、漂う香の薫りと蕎麦守観音のある境内を散策しながら、どんな物ならこの場の雰囲気に合うか考える。仮に、今、自分がもし住職だったら、小腹の空いた門徒が現れたら、お手製の蕎麦と、何をもって持成すのであろうか、とありもしないことを考えるのであった。そんな心境にさせてくれる雰囲気がここにはある。
お寺といえば精進料理である。精進料理を食べて、心身ともに健全に修行に励むわけである。その中に良く出てくる、胡麻とか豆腐系はどうだろうか。胡麻豆腐という手もあるが、ちょいとジジイすぎるし、揚げ豆腐にすることにした。それにしても、揚げ豆腐を使って調理方法を写真で追いかけても、「それがどうした」と思われるだけである。うだうだと能書きの文字を並べないで、胃袋のモチベーションともいえる食欲を、どうやって奮い立たせるか、あるいは、「作ってみたい、食べてみたい」と興味を持ってもらえるようなページ立てが出来るか、別のアプローチを考えてみることにする。
食事には、何かにつけて、ふさわしい雰囲気というか、整然と置かれた情景も大切な要素である。それには、よくイメージ画像が使われる。製品のパッケージにある調理例もその1つだ。それは、分かりやすいがちょっと直接的過ぎるし、一筋縄ではもう満足しない読者には、一味違う工夫が必要だ。おっと、その前に、材料をリストアップすることにする。材料は、揚げ豆腐、しょうが、醤油、わさび、日本酒、味醂、だし汁の素、といったところ。それに、深大寺の境内風景写真、蕎麦にまつわる物や、深大寺の豊富な水の写真、・・・・このあたりを用意して深大寺の蕎麦と関連付けるイメージ画像にしよう。
早速、まずその材料集めのため、西友、イトーヨーカ堂、マルエツを巡回し、いくつかの生蕎麦と揚げ豆腐を買ってきたが、やはり深大寺というキャッチフレーズの入った蕎麦がよい。ここは1つ「深大寺茶蕎麦」と書かれた商品に決めた。揚げ豆腐は、豆腐の周囲の衣が十分あり、香ばしさが際立つ物が食感的に良いと思う。揚げ豆腐の扱いは、周囲の油を全て落とし、香ばしさを残したまま食べやすいお味をつけるところにある。まず、この蕎麦と揚げ豆腐を調理して並べて写真を撮った。次は、この蕎麦の写真と深大寺を強引に重ねる為の写真撮影だ。
小雨が上がるのを待って、ぴちゃぴちゃと深大寺まで出かけた。それにしても、茶蕎麦かあ・・とちょっと首をかしげながら考える。悩んでも答えは無い、境内で湧き上がるインスピレーションで、こんな感じかなって写真を数枚撮ってみた。こういう時、いつも思う事がある。もっと早くから計画的に行動しておけば、以前から参考画像を色々撮っておいたのにという事である。こんな足元が悪い日に何もこんな企画を実行せずとも、もっと他にあっただろうにと、反省しながら足早に帰る。時間が無いので、夕飯もそこそこに、早速レイアウト作業に入る。コンセプトが明快で、素材が揃っていれば、この作業は割と簡単に終わる。コンセプトは、「さわやかに、初夏を感じて、低GI修行中」でいくことにした。
ではこちら
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