2010/05/28

青汁の最新作3種

  最近は競争が激化しているようで、昔から青汁を専門に扱っている 「お1人様 3箱まで」と言うメーカーは、さらに奮発して 「3箱購入された方には、プレミアムな低反発枕もお付けします」と宣伝している。 青汁と低反発枕がどのような関連性があるか分かりにくいが、恐らく、青汁を飲む世代の人達は、すごく健康に気をつけていて、食事、運動、入浴、睡眠時間等は徹底管理しているはずである。ならば、睡眠中にお世話になる枕が良いと言う判断になったに違いない。

 そこで、考えるに、今仮に自分の名前で3箱購入して低反発枕を入手したとする。確かに、何をするにも首が凝る世代なので、使ってみると案外具合もよく、そうだ、「母さんにも貰ってやろう、喜ぶに違いない」そうやって、次々と息子や娘、はたまた孫達の名前で購入し、それぞれに低反発枕を用意したとしよう。それでも、せいぜい5~6個、青汁にして18箱ぐらいである。その18箱までの商売は、それなりに上手くいったとしても、その後の商売はどうするのだろうか。もうそれでよいのであろうか。いいえ、そうは問屋が卸さないわけで、そこには、何か戦略があるに違いない。うーむ、そうだ、実は、この低反発枕には、隠された仕掛けがあるに違いない。それは、睡眠中深夜2時過ぎになると、自動的に音声合成モジュールが起動し枕の中に忍ばせてある小型のスピーカから、「今、飲んでいる銘柄の青汁を、これからも飲み続けると、将来天国へ行けます」というアナウンスが入ることになっているのである。これを名付けて、トロイの低反発枕作戦というらしい。

 青汁とは、大麦若葉、ケールなどを原材料にして、それを乾燥粉末に仕上げた品物で、飲用する時は、水に溶かすが、溶けにくいのでシェイカーなどを使用することもある。使用量は、1日1袋ないし2袋を飲用することで、食物繊維、βーカロチン、ミネラル、ビタミン等をそこから摂取する事が出来るというもの。テレビでは、しきりに「美味しい」と説明しているが、それ自体は、たいして美味しい物ではない。そこで、商品ごと何らかの「美味しそうな工夫」が施されているが、それらは本来の自然な清涼感を壊す可能性がある。まあ、よく冷やした物を一気に飲み干すのが良い。  

  青汁を一定期間継続して飲むことによって、「血圧が下がった、血糖値が下がった、コレステロールや中性脂肪も下がった」など「具体的な数値による症例」があれば、小うるさいお年寄りにも説得力はあるのだが、残念ながら含まれる一部の成分の効能を提示するだけに終っている。もっとも、露骨に医学的な数値を下げたりするより、気分次第で飲んだり飲まなかったり、自由で、しかし、信じて飲めば、なかなか体にも良い気分になって、しかもある程度継続すると習慣性によって、青汁自体を美味しく感じたりすれば、良いのである。

 中身は、決して体に悪い成分は無く、野菜不足を補ってくれるならば、それはそれで存在価値はあるし、メーカー側としても、その様な、「いい加減な飲用の方がクレームや訴訟等のリスクも少なく安心」なわけである。だからこそ、1.利益率が良い、2.高齢化社会、3.健康ブームときたら、「今、会社を救える」のは、この青汁しかないと思えるのであろうか、様々な会社が目を付けて参入してくるわけである。後から参入するメーカーは大変楽である。市場の認知度は高まっているし、宣伝も十分浸透しているし、お年寄りはこれから増える一方だし、参入時期としては申し分はない。ただ1つ困るとすれば、低反発枕の希望者が増えることだ。

 今日紹介するのは、以前「私の青汁」で紹介した、ヤクルトの新しい青汁商品群である。これらは、3種類用意されていて、1.純粋な青汁を好む、2.口当たりよく、飲みやすくしたフルーツの薫り入りが良い、3.豆乳ファンで青汁にも興味がある、この3種を用意して「消費者の心の迷い」を無くする狙いがある。そして、これらによって青汁シェアを自社で囲い込めれば良いと考えているようだ。 実際は、2のフルーツフレーバー入りなら継続できそうだ。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21641&app=WordPdf

補足:低反発枕の一般的な商品は、9,800円程度で販売されている。効能 青汁自体に何らかの健康的な効能があるのなら、メーカーは「一定期間、同じ量だけ同じ人が、1.日本茶を飲んだ時と、2.青汁を飲んだ時の血中脂質(LDL,HDLコレステロール、中性脂肪)、血糖(ヘモグロビンA1c)等の比較」を提示して、各社共その様なスペック競争をしてもらいたいものだ。