一雨ごとに涼しくなって、秋の夜長を満喫しながら、やっと読書に浸れるという人も少なくないと思う。それにしても、今年は暑すぎた。しかし、本物の読書好きの人達は、時間さえあれば、暑さや、寒さはあまり関係が無いようだ。人の興味というものは、いつもより数段に集中力を向上させ、周囲の環境などを排除して没頭してしまうのかもしれない。そんなに、面白い書物があれば教えてもらいたいが、その様な人々は、古くから書物を読みなれていて、その経験によって、幅広い知識と奥深い教養を重ねているため、読解力に優れ、何かにつけて素早くピンときたり、たっぷりと面白さを実感することが出来るのである。しかし、何を読んでも、あまり面白いと感じられない、私のようなイマジネーション不足の人は、読書並みの集中を得るには、かなり落ち着きを取り戻し、それなりの条件が揃わないと始められない時がある。
そこで、何事にもすぐに集中できない人の為に、ゆるい読書をしながらバックグラウンドで流すのに最適な、JAZZアレンジで聴けるCDの紹介をしたい。これで徐々に、イマジネーションを高めてもらえばよい。少々余談になるが、以前に、このブログでも紹介した事があるけれど、近所に、「咲蘭房」というお店があって、土曜日はライブハウスで、平日は喫茶店、そうそう、しょうが焼きの美味しいお店として紹介した。そこのマスターがもう10年位前に、お店で鳴らしていたのを聴いた事があった。こんな田舎の喫茶店なのに、高級ホテルのラウンジへ来たみたいに、結構な音を出していて、妙に落ち着くではないか!と思ったのである。こういう音が豊かに周囲で鳴っていると、何処からとも無く気持ちに余裕が生まれ、平素より数段集中力が増したり、緊張がほぐれて疲れが取れたりと、自然体に戻ろうと力が働くことがある。今年のような暑い日が続いた後は、なおさら、体が思うようにならないこともある。そこで、このCDを聴き流しながら少しづつ集中力を高めてみたいと思ったのである。
今回紹介する、この「JAZZアレンジ」で聴かせてくれる対象には、クラシックの名曲とJ-POPの名曲が豊富に取り揃えられていて、レコード屋さんでも「JAZZで聴く」というコーナーも用意されている。何故クラシックをJAZZで聴かなきゃいけないのかと、首をかしげる風潮もあるが、J-POPはJAZZで聴くのはなかなかご機嫌である。そこはそれ、30年位前の歌謡曲をそのまま鳴らすのは、かなり抵抗もあるし勇気がいる。やはり、俗っぽくてリアリティーがありすぎると思うのである。いや、たまには良いかもしれないけれど、そう度々できることでも無い。その点、アレンジされていると、ちょっとお洒落でネイティブな感じになってくるのである。ま、近所の迷惑も十分考慮しなければいけないということなのだ。
そんなチョイスとして、今日は井上陽水の作品集「JAZZで聴く 少年時代」と松任谷由美の作品集「JAZZで聴く あの日にかえりたい」の2枚を選んで購入してきた。J-POPといえども、私に言わせれば歌謡曲そのものだが、JAZZ風にアレンジされると凄く聞き流しやすい感じになる。もっとも、いくらJAZZ風だからといって、パラゴンやランサー101などのJBLで聴くような音作りではない。どちらかといえば、モジュラーステレオでさりげなくバックグラウンドで鳴らし、読書するとか、会社から持ち帰った仕事を処理するとか、朝食のあと2度寝をするとか、そんな、気持ちよい時間を過ごすのに最適なのである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21787&app=WordPdf
補足 「幅広い知識と奥深い教養を重ね、読解力に優れている」からといって、社会生活でもその能力を生かせるかといえば、そうでもないらしい。案外「筋書き通り」に行かない事が多いようだ。