周囲の非難を顧みず、自らの欲望を捨て去り、何かストイックに体を磨くことを、心地よいと言う人は多い。そういう彼らは一時的な動機付けで、短期の試練を乗り越えるのは容易なことかもしれないが、先行き不透明のまま継続するのは辛いことのように思える。私などは、自分の我慢に限度ってものがあって、その限度を超えないように継続させるには、どのようにすればよいか、軟弱になった精神構造と常に対話を繰り返しながら、この夏をどう過ごすか計画を立てなければならないのである。涼しい頃は、まだ強い意志で、この夏は「うーむ、なんとかなる」と思ってはいたが、いやいや、今週あたり予行演習といえども、いざ暑くなってみると、思いのほか厳しいようである。
我慢の条件は、「みんなが電気を使いそうな時に使わない」ようにすることなので、競争心を煽ったりするが、技術的には、深夜から明け方までに、巨大なバッテリーに充電しておいて、それを昼間放電利用するという方法がある。とにかく電気消費量を平坦化すればよい。ただ、理屈では分かっているが、実現はそう簡単ではない。かつて、このブログで1500VAのバッテリーを紹介し、計画停電に備えたが、蛍光灯や液晶テレビ等と、冷蔵庫やエアコンとでは、消費電力が全然違う。この夏を、例年のように普通に過ごすには、少なくとも、このようなバッテリーが5個ぐらい必要になる計算だ。もっとも、そのピークの時間帯は、大型スーパーへ子供たちの汗疹対策を兼ねて避暑に行く親子も多いようで、むしろ、そうやって、少し工夫をした方が合理的かもしれない。
さて、一番辛いのが夜の寝苦しさである。また、睡眠不足が何日も続くと精神衰弱のような状態になり、仕事の能率も低下し、注意も散漫になったり、辛いことばかりだ。昼間は、様々な工夫を凝らして我慢することが出来るのだが、寝床でしっかり熟睡したいと思っても、それを妨げられるのは、まさに拷問と言ってよい。夜の寝苦しさの主たる原因は何かを考えると、体が、敷き布団に接触している部分が自分の体温で熱をもち、つぎに、その跳ね返りを体がまともに受けてしまうところなのである。つまり、背中に接触する部分による体温上昇である。人は寝返りをうつので、ある程度は解消されるが、その寝返りをうつまでが熱いし、何度も寝返りばかりしていられない。
そこで、それを少し和らげるというか、解消するために開発されたものがある。今日はこれを紹介する。略称「冷蔵不要のジェルマット」である。このジェルマットの技術的なポイントは、ジェルマットが室温と同じ温度に近づく特性を利用したもので、これを敷いてその上に横になると、まず、ひんやり感じる。冷蔵庫などで冷やしたわけではなく、自然の状態である。これは、マットと背中の接触している部分で、体から熱をマットが吸収している状態と考えられる。勿論、この状態で体が接触していない、マットの余白の部分から、吸収した熱を放出している。つぎに寝返りをうつと、体からマットが離れ、更に大量に熱が放出され、冷やされる。体を元に戻すとひんやり感じる。この繰り返しである。簡単に言えば、体から熱を吸って、室内空間に放出するジェルといった感じである。
これ自体でも効果は十分感じられるが、元々体温の高い私は、いまひとつ工夫を重ねている。それは、放熱を効率良くするために、竹のチップを編んで敷物状にしたシーツの上に置いて使っているのである。予測通り、竹のチップの間から効率よく熱が逃げてくれるようで、適度にずっと涼しい状態なのである。最初の接触感覚では、竹チップだけの方が「ひんやりして」よいと思えるが、時間が経過すると、竹の方の放熱が遅いため、時間が経過するとジェルマットを併用する方がよいことが分かる。これによって昨日、一昨日など、今のところ、エアコンも扇風機も全く必要なく、窓からの風だけでたっぷりと熟睡できた。もう~最高!。ただ、夏本番での熱帯夜は、近所でガンガンエアコンを稼働させるだろうから、どうなるか分からない。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21978&app=WordPdf
補足:スーパーでも薬局でも販売されている。価格は1個3,980円程度である。