ちょうど1年前になるが、友人から故郷長崎のお土産に、幾つかのカステラをもらった。そのきっかけで、ブログで紹介したことがある。そんなことも、すっかり忘れていた矢先、今年も長崎のお土産が届けられた。意表を突かれて、こんなに嬉しかったことは無い。しかも、このお菓子の入手話を聞くと=すでに、彼が帰省した頃には、「お店はもう正月休みに入っとって、店の入口が閉まっとったばってん、声ば張り上げてみたら、奥から、おいが思うには、お菓子ば作っとる方のおばちゃんが出て来てくれて、親切に応対してもろうたとばい」と話してくれた。そんな話を耳にすると、そのお店の商品に対する興味も深まるし、見方も変わる。そして、その前に、カステラだけではない、もっとある「地元の美味しい菓子」を紹介したいという、彼の心意気が伝わってくるのである。今日は、その熱意を読者の皆さんにもお伝えしたいと思う。
今度は、私の地元の方の言葉で=わっしもそうじゃったけんど、都会へ出た若いころは、盆や正月は故郷の町並みを眺めながら、都会に比べて発展がとろくしゃーの、としみじみ感じることが多かったんよね。特に近頃は、地元産業も衰退化しちょるけえ、商店街でも、年末の「威勢のええ声が響き渡る」ような活気はのうなったし、買い物をしょうる人等もまばらじゃけんのう。ほいで、「地元の美味しいもの」は、昔はそれが当たり前じゃったけえ、値打ちがよくわからんかったんよのう、今なら、その大切さが身に沁みてわかっちょるけえ、ほいじゃけえ田舎へ帰ることで、それが1つの刺激になって、チョッとしたことじゃけど、何かの熱意の行動に繋がっていくと思うんじゃ。そういう感じじゃと思うで。
・・・と勝手な背景を解説しながら、そのお土産の中味を拝見していこう。箱の中は、「長崎ノスドール」の商品と共に、他のお菓子も所狭しと寄り合っていた。どれから摘み出してよいかわからないが、開けてみると長旅をしてきた形跡が「オランダせんべい」のひびや割れとなって現れていた。それがまた、入手の難儀さを説明する実況中継のように心に響くのである。長崎ノスドールは、ホームページがあるので詳細はそちらを参照されたいが、「含蓄のある言葉で美味しさの旅へいざなうTOPページ」と、主力商品を並べて、割合さっぱりとしたお菓子紹介やら、店舗案内の地図のページで構成されている。何ともシンプルで、写真や能書きの構成よりも「たべればわかるばい」と言った感じなのである。
そして、今日のPDF写真だが、写真の上部に配置されている「2つの正方形の缶に入ったお菓子」は、紅茶ケーキとマロンケーキである。缶は、あくまでも焼き型を兼ねている。したがって、缶の中にある以上、いつまでも清潔で安全・安心が保たれている。「紅茶ケーキ」は、紅茶のリキュールのシロップをしみ込ませてあり、缶を開けた瞬間、えも言われぬ薫に包まれる。また、「マロンケーキ」も仕上げにブランデーがしみ込ませてあり、その薫に酔いしれそうである。少々大袈裟だが、こんなの初めて拝見したし、口にしてみると、美味しくて嬉しくなり、笑いがこみ上げてくる。そして楽しい気分が満ち溢れ、送り主の心意気が伝わってくる。これがまさしくお菓子の美味しさの使命と言えよう。
手前にあるオランダ風の独特のデザインのパッケージは、バターとアーモンドで作られている先ほどの「オランダせんべい」である。アーモンドを焼いた香ばしさが際立ち、美味しさに磨きを掛けている。そして一番右にあるのは、全粒粉にチーズを加えた甘さ控えめの焼き菓子で、「ステッキ」と言うらしい。確かに甘さ控えめである。うーむ。
ではこちら
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