未紹介、 紹介済、を問わず冷蔵庫の中はいくつもの種類のチーズがひしめき合っている。B型の乳製品好きは、つい次から次へと手が伸びて終わりがない。そして再び、新たな商品が入荷してきてしまう。なのに、ここのところ、最新のブルサンにはまり続けているのである。といっても、トーストやクラッカーにぬって食べているだけなのだが、しばらく続けても飽きが来ない。ガーリックとハーブのフレーバーが香り高く、文句なく美味しい。その独特でさわやかな味わいは、そのままでも、ぬりやすく、なめらか。また、フタ付きの容器は小型で手になじみ、冷蔵庫の出し入れも軽快で、忙しい朝食などは、ついこのブルサンを手にしてしまうのである。他にも紹介待ちの板状のチェダー等があるのに、それらを追い越して今日は、やっぱりブルサンを紹介したい。
このブルサンは、以前は保存料を使用してなかったが、今回の入荷から保存料(ソルビン酸K)が加わった。かつては、開封後はせわしなかったが、これによって当面腐ることは無い筈である。というのも、余談になるが、私は若いころ食品会社で防腐剤を担当していたことがあって、様々な食品にこのソルビン酸Kを投入していた。その量は、保健所でチェックされていたが、少しでも、その含有量が多いと、工場は出荷停止はもとより、3日の製造停止が命じられる。もっとも食材との撹拌度合いやサンプリングによっても結果は大きく異なる。自慢するつもりはないが、私の責任で2回(3日)も製造停止にしてしまい、会社に損害を与えたことがある。
一方で、そのソルビン酸Kの怖さも知っている。会社の芝生に生息していたカマキリをかごに入れて飼ったことがあるのだが、そのカマキリが飲んだ水の中に、僅かにソルビン酸Kが混入していたようで、数ヵ月後、気がつくと動かなくなっていたが、あたかも生きているかのように見間違えるほどであった。それだけではないが、そのような数多くの実験から、その防腐剤の効果を再認識し、責任の重さを実感したのである。いつしか、計測用の天秤を度々磨きあげるようにして使っていたことを思いだす。ブルサン側面のラベル表示を見ながら、そんなことを思い出してしまうのだが、それでも美味しい「ブルサンにはまっている」のである。
そして、もう1つは、イタリアが原産だが、タカナシの北海道「マスカルポーネ」も一緒にフレームに写し込んである。こちらは、滑らかで豊かなコクが際立つクリームチーズで、ブルサンとは違いフレーバー等の香りは一切なく、様々な料理に合わせながら使用することで、味に深みや濃密な食感を演出する事が出来る。本場のマスカルポーネは、以前にテラミスに使われて話題を誘ったが、同梱のレシピには、オムレツやグラタン、あるいはホイル焼きなどにもお勧めと書いてある。勿論、それも悪くは無いが、ストレートに好きなジャムやマーマレードを加えてコクを出し、クラッカーやトーストにぬって食べるのもストレートでよい。また、パスタなどに使えばソースの風味が豊かになり、より一層上品に仕上がり美味しく感じる。
ではこちら
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