2012/01/01
謹賀新年
もちろん、京王線の高尾山口行きもそうだが、 高尾山薬王院へ向かう人たちの為に、昼夜を問わずケーブルカーは動いている。初詣客の数としては、1日の朝7時前頃が1つの山場といえよう。それは、薬王院への参拝と同時に富士山からの温かい御来光を浴びることができるからである。そして、一際厳粛な気分に浸れることになる。つまり、これが、最も高尾山薬王院の「霊験あらたか」さを感じるひと時なのである。高尾山には、古くから富士山信仰もあったとされ、この薬王院の建てられている方角にも納得できる。
その厳粛で心地よい希望に満ちた気分は、日々の忙しさの中で徐々に消耗してしまう。その後、時折、みんなその「厳粛で、希望に満ちた」気分の心地よさを思い出し、再び高尾山を訪れたいと思うようだ。そこが、深大寺にはない特徴といえる。1月4日からは、京王線は平常ダイヤに戻り、高尾山口直通の準特急が用意されているとか、「高尾山きっぷ」=電車往復乗車券 + ケーブルカーまたはリフト往復乗車券の2割引きなど、お得な切符もある。できれば、混雑を避ける意味も含めて4日以降の初詣がよい。
ケーブルカーを降りると、薬王院仁王門までは、30分ほど歩く。途中に百八段の階段もあり、修験者の様な体型で臨むのが望ましいし、それでも慌てると息が上がる。テレビのコマーシャルではないが、仁王門の手前にも急な階段があるし、コンドロイチンやカルシウム等の栄養素もあらかじめ体に補給しておきたい。また、下山するまでに足を痛めてしまうと、後々炎症を拡大することになるので、年配の人はくれぐれも注意されたい。
本堂までくると、やや疲れを感じるが、さらに左手に本社への階段も用意されている。階段は途中右に折返すが、正面の奥に見えるのが上の写真になる。さらにそこを右に、急な階段を見上げ覚悟を決める。急峻でちょっと怖い階段をやっと上がりきると、本社の前に出る。途中、足を滑らせて、ひっくり返ったりしないように注意したい。後ろの人が全員転げ落ちることになる。今日のPDFの写真は、そこで振り返った瞬間のショットになる。
このPDF写真に写っている左下の赤い門が仁王門で、その手前にある屋根が本堂になる。さて、最近の読者の統計を拝見するとレンズに興味のある人が増えたようなので、補足を付け加えておきたい。写真がやや誇張されているように見えるのは、EF14mm F2.8 スーパーワイドレンズを使用しているからで、階段の急峻な感じを忠実に再現する角度であると同時に、階段から本堂までの全体をおさめたいという理由によるものである。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211067&app=WordPdf
補足1:「霊験あらたか」とは、信心する気持ちの純粋さと、御賽銭の大小による期待値によって、御利益がすぐに現れる状態のことである。したがって、あちこちの社寺仏閣で小銭を使うのは良くないとされ、1か所で「どーん」といきたい。
補足2:高尾山薬王院は、奈良時代の天平16年(744年)行基( ぎょうき)によって開かれた。深大寺は天平5年(733年)満功上人が開山したといわれている。ちなみに、浅草寺は、推古36年(628年)と100年以上古いお寺である。
補足3:3日までは、上下線とも北野→高尾山口駅は各停に乗り換える。1月4日以降「高尾山きっぷ」は各駅にて発売。