2012/07/31

旨辛担々麺


  「胡麻と山椒の組み合わせ」は、体に絶対良いはずだと考えていた時期がある。相当昔になるが、それを信じて「美味しい担々麺」を探して様々な中華店を訪れていたことがある。それは、確かに消化器系の調子改善に効果があるような気がしていたのである。そんなことも、最近はすっかり忘れて、近所の上品で薄味の「もやしそば」なんぞをすすっていたのだが、先週再び、担々麺の美味しいお店の噂を耳にしたので、思い出したように出掛けて来たのである。それも、帰りの道順から少し外れただけで、いつでも気楽に訪れることのできる便利な場所にあった。
 
 人の噂は、なかなかのものといえる。コシのある麺、胡麻のスープ、そぼろ状の肉味噌等、それらが、混然一体になった美味しさが、口にするたびに幸福感となり、徐々に食べる勢いが増していき、最後は、大いなる満足感に浸ったのである。メニューから選んだのが、下の写真の陳麻飯(左)と担々麺(右)、杏仁豆腐のハーフのセット(半分づつの量)と焼き餃子(写真はないがこれもいける)である。この陳麻飯と担々麺の組み合わせによる辛味の共演は、徐々に発汗を促し。食べ終わる頃には、汗が滝となってあふれ、それも、あくまで自然にさらっと流れてしまったのである。そうやって、くたびれていた体が、徐々にエネルギーに満ちて、迎撃戦闘モードというか、暑さと戦える体に戻って来たのを実感したのである。


  最近、そんなに体が反応する食事に遭遇することは無かったので、半ば驚きなのだが、これがまさに「胡麻と山椒の組み合わせによる」ものなのではないかと、帰りの電車で、遠い記憶を呼び戻そうとしていたのである。しかし、テーブルの上に妙に敷き詰められた能書きというか、その中のサンショオールとカプサイシンの効能に関する講義と書かれた、文言を思い出していた。そこには、山椒に含まれるサンショオールは、脳下垂体を刺激し、全身のホルモン分泌を促し、心臓にも作用しアドレナリンを分泌する、と書かれていた。そ、そ、そうか、まさに今、自分の体がその反応をしていると思えて来たのである。

 最近の極端な暑さと戦うために、担々麺のお好きな方は、温かい方を是非にでも一度口にしてもらいたい。今時、熱いのは苦手と言う人には、上の写真のような、冷やし担々麺もある。冷やしに使われている麺は、温かい担々麺に使われている物とは全く別物だが、これがまたいける。ま、好みによって分かれるにしても、どちらかと言えば、個人的なお薦めは温かい方になる。焼き餃子も美味しいので一緒に頼むべし。お店には他にもたくさん珍しいメニューが並んでいるので、この強烈に暑い夏場の間は通い詰めても大丈夫なようだ。もちろん、全てのメニューでリーズナブルな価格設定になっている。
 お店の夜の外観はこちら
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