2012/12/07

野川を散策する

   調布を横断するように流れる野川の護岸工事が始まった。この川の周囲がにわかに脚光を浴びているからだ。野鳥や鯉、鮒などを川岸まじかで見れる様に、河川敷そのものの整備とそこへ降りるような階段をいくつか用意しようとしている。しかし、それだけに留まらない。犬の散歩のような、い出立ちでワンちゃんを抱いた奥様方が立ち話をしていたり、何処からともなく集まって、川沿いの公園のテーブルを囲み、夕方まで井戸端会議を楽しむお婆ちゃん集団。何かしら、みんな怪しい面持ちで、はっきり言葉にしていないが色々御不満を抱えているようだ。ワンちゃんからも、もっと気楽に河川敷を走り回りたいと言う希望があったようだ。


  あと2ヶ月で60歳だと言うのに、いまだに突如襲う五十肩の傷みで苦しんでいる。一体どうなってるんだと、右肩を回しながら野川沿いを歩き始める。川の両脇は遊歩道兼サイクリングロードになっていて、様々な世代の人たちがウォーキングやスロージョギングで行きかう。近くに小学校もあるので、子供たちの通学路になっているし、電動椅子に乗った人達も見えるのに、自転車がスピードを出すので危険を感じることが多い。一方、長時間ウォーキングで困るのが休憩場所やトイレだが、川沿いに設けられた小公園にいくつか設置されているので心配は無い。これは、多摩川の土手の遊歩道より安心である。だから、ここはウォーキングにかなりお薦めできる。


     野川に生息する野鳥は、カワセミ、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、ダイサギ、マガモ、ハクセキレイ、コサギ、スズメ、メジロ、ユリカモメ、コガモ、カルガモなど種類も多い。群れになって集まる場所が決まっていて、集まれば、くちばしを向い合せにして仲良くするし、飛び立つときは一斉にと、秩序が保たれているように思える。人が集まるより、マナーの良さを感じるのは、どういう訳だろうか。そんな不思議発見に魅かれ、シャッターを切る人も少なくない。何か動くものを見かけるとカメラを向け、タイミングを見てシャッターを切る、それとなくわかるような気がする。


   大きなレンズを川面に向けている人と遭遇する。「428ですか?」と声にしてみると、「54だよ」とすぐに返事が返ってきた。500mm F4 という意味らしい。ボディーの左側にある、これは何ですか?「ああ、これねサイドファインダー、本体のファインダーだと、鳥が飛び立つと視界から消えちゃうんだよ、これで追っかける。このあたりでは、みんなつけてるよ」。全く素人は困るな、と言いいたい口調だった。話しかけるのは、撮影の邪魔なので早々に離散したが、再び遭遇したら、もっと色々尋ねてみたい。


    喜多見にある小田急線の車両基地まで行こうと張り切って歩いていると、途中で再び大きな白いレンズ振り回す集団を見つけてしまった。やはり、なにやら専門的に野鳥を追いかけているようだ。川沿いで大きな声で話し合っている。撮影日和でもないのにどうしたことだろう、色々話を聞いてみたい。こんな重たいものを縦横無尽に振り回せる腕力は凄いと思うが、五十肩をどうやって乗り越えたのか。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211227&app=WordPdf

補足:五十肩とは、傷みで肩が上がらない状態。肩内部の炎症で、肩甲骨の筋肉と骨が擦れて筋肉が傷つく状態のこと。最初は結構な痛みがらあるらしい。しばらく放置すると傷みはなくなるが、肩が上がらないなど徐々に動きが硬くなってしまう。専門家によると、おしぎ体操でほぼ解消出来るという。これで改善されないのは五十肩ではないという。予防にはラジオ体操が良いらしい。

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