2013/03/08

魔法のお皿


 我々は、大昔から魚を戴くために火や熱を加える調理方法を継承してきた。基本的には、焼く、煮付ける、蒸す等しかないが、現在では、狭い住宅環境の中で人との係わり合いを重視した調理方法に集約されている。ガスのレンジやオーブンを使って魚を焼く場合は、多少なりとも匂いや煙が部屋に充満する。これが評判が悪い原因である。勿論、片付けにも大変手間がかかる。だから、魚は煮付けが良いという人も多い。しかし、特に冬場の魚には、七輪で焼くことで脂を落せて、ふっくら仕上がるのが良いと、懐かしがる人もいる。

 道具としては、様々な利用方法がある方が価値が高いとされるが、七輪で焼きあげた美味しさは、他の追従を許さない価値がある。七輪の特徴は、肉や魚を焼くのに適した遠赤外線を炭から発生していることだが、遠赤外線を発生させるものは、他の方法でも可能であり、数多く商品化されてきた。しかし、それらは、どうしても、煙と匂いを十分に抑え、おまけに後片付けを簡単にするように考えられていなかった。

 今日紹介する「魔法のお皿」は、電子レンジが発生するマイクロ波を受けてお皿自体が「熱と遠赤外線」を発生する機能を持たせてある。そのことによって、原理的には、お皿の上に乗った食材は、裏面から遠赤外線で加熱されながら、内部がふっくらと焼き上げられるということになる。しかし、同じ時間マイクロ波が直接照射されているために、内部の水分加熱も進む。これら3つの作用で加熱を促すため、食材の量によっては、電子レンジの出力とか、加熱時間などの微妙な調整が必要になる。また、加熱中は内部から「ポッ、ポッ、ポッ、ポッ」と鈍い音を発する。

 同種の商品は、かつては高額商品ではあったが、最近は低価格化が進んだ。それによって、電子レンジの活用範囲を大きく広げたのも事実だが、電磁波を使用する時間が長いことから嫌気する人も少なくない。この「魔法のお皿」は、皿は耐熱陶器、蓋は耐熱ガラスなので、電子レンジのみならず、オーブンに入れての調理にも応用できるので、用途や時間に合わせて使い分けられるのが良い。実際に使ってみると、最初は何度か時間を再調整するが、おおむね上手く行く。しかし、これからコツをつかんで、表面パリパリ、内部がジューシーに焼けるようになれば、もっと面白いと思う。ポイントは、食材の表面に水滴などがない方が上手くいくことだ。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211226&app=WordPdf

補足:携帯電話や電子レンジの電磁波は、体に良くないと言われ続けている。近くで使用しなければ、影響は少ないとされるが、電子レンジで加工した食材も体に良くないことが分かり、使用を禁止したケースもあることを念頭に置いておきたい。