2013/05/10

スカッとした喉越し

    サイダーとは、てっきり「三ツ矢の商標」だと思っていたら、炭酸水に香味と甘みをつけた一般的な飲み物を指すようだ。そうすると、炭酸水に好きなアレンジをして商品化してもサイダーと呼ぶことは可能になる。三ツ矢サイダーは、心地よい思い出がある。いまではとてもできないけど、学生時代は夏場の汗をかいた後に、炭酸水を一気に飲み干し、腹パンパンでゲップする快感は格別であった。うーむ、懐かしい。そう言う事を思い出すと、さっぱりしたラムネとかサイダーはやはり上品で美味しかった。その後に、コーラやファンタが登場し、はっきりした甘さと強い炭酸によってアメリカンな気分を味わうのが若者の間でも流行になった。その頃から、清涼飲料水の自動販売機をあちこちで見かけるようになった。

  時代が変わると嗜好も大きく変わる。一時期、強烈な刺激を備えたドクターペッパーと、あたかも「ドクターが薦める奇妙な健康飲料?」と言うイメージの、清涼飲料水もあったが、その後は、生活習慣の多様化の中から清涼飲料水としては幅広く市場を拡大し、様々な効能を持つ機能別の商品が市場に登場することになる。折りしも健康ブームの到来で、体をいたわる健康志向の優しい若者が増えて、どうせ呑むならそれなりの効果が確認できそうな「ビタミンC入り」という、単なる着色だけの清涼飲料水時代から脱皮し、中身を比較検討して選択をする時代になった。そうやって徐々に、それだけにとどまらず、カロリーを極端に抑える工夫とか、ビタミンB群を加えるなど、メーカーの試行錯誤と言えるほど種類を増やしてきたのである。一方で、健康に係わり合いの無いただ甘いだけの清涼飲料水は時代から忘れ去られることになる。

  さて、今日はビタミンC入りのサントリー「C.C.サイダー」を買ってきた。ビタミンCは、体に免疫力を向上させる効果が広く知られているが、そのビタミンCがC.C.と重ねることで、たくさん入っていると言う印象を持たせた清涼飲料水である。そろそろ、季節柄このような清涼飲料水を飲みたくなる時期でもある。平素からビタミンCを補給して健康体を維持したい向きには、常備しておきたいものである。ビタミンCの吸収には、大量の水が必要なので、ビタミンCを錠剤で採るより、水溶性になっているほうが吸収が早いと言うメリットも考えられる。一方の炭酸水には、乳酸を取り除き、筋肉等の疲労を回復させる効能や、抗菌効果などもあると言われており、運動後の血行の良いタイミングで飲むことで、体が軽くなったり、汗ばむ皮膚を細菌から守ることも出来そうだ。

  そんな、ビタミンCと炭酸の影響が、目に見えるような効果があるかどうかは、個人差にもよるかもしれないが、C.C.を販売するサントリー側としても、ユーザーの趣向に合わせて、他にも2種類のC.C.を用意している。炭酸の少ない微炭酸のVitamin C.C.Lemon、カロリーゼロにしたVitamin C.C.Lemon Refresh(地中海レモン)になる。今日のは、ビタミンCの含有量としては、一番少ないVitamin C.C.Ciderになるが、これは、あくまでもサイダーとして、さっぱりとした喉越しに特徴がある。これは、運動派の若者向けで大量に消費する商品としての位置づけと考えられる。かつて、学生時代に、サイダーをよく飲んだという年配の方にも、懐かしさが漂うお味に仕上げられていて、ちょっと嬉しいかもしれない。
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