2013/11/12

ウォーキング7

    炎天下の日差しや、熱中症の危険と背中合わせだった夏場が嘘の様に思えて、噴出す汗が既に懐かしい。日差しに暖かさを感じながらも、外気温が低いと、これなら早足で歩いたって「いくらでも歩けるわい!」と思う今日この頃である。体調が良くなり、ついつい歩き過ぎたり、走りすぎてしまうと言う人も少なくないだろう。追い越して行くジョギング・クルーも増えた。先日は、野川の遊歩道で100m程度の距離を何度も繰り返して全力疾走する人を見かけた。私より年上にお見受けしたが、さすがに心の中で「そんな走り方は無理」と思いながら、つい、「凄いすね、足下に気をつけてください」と声をかけたら、息を切らしながら「短距離走大会」に出るとのことだった。どうも「若いものに負けたくない」様子が見てとれる。その彼が走る遊歩道には、たくさんのどんぐりが転がっている場所がある。そこで足をとられなければ良いがと思いながら先を急いだ。

  無理な運動をしても平気なくらい「気分の良い季節だ」と言ってしまえばそれまでだが、調子に乗ってしまうと、そのときは楽しいが、後で酷く疲れが出てしまうこともある。おまけに、翌日になって、足を痛めていることに気付くこともある。体のリアクションは年齢と共に先で発症するようになってしまった。そういう経験を幾度となく繰り返すと、案外無理な冒険はしなくなる。いつも「時間を決めて活動したり、同じコースを歩く」という消極策に留まってしまう。しかし、何か心の拠り所があると、調子に乗ってついついオーバーロードする傾向が目を覚ますことがある。それもこれも、無意識のうちに、自分の体力のマージンが増えているのではないかと、その余力を把握したい気持ちが沸くからだろう。つまり、ある程度無理をしても、疲れ具合が変わらないとすれば、それはそれで気分もよく、次の励みになるからだ。

  実は、最近アミノバイタルを補給してからウォーキングに出るようにした。4~5日目ぐらいから少しづつ効果が出ていて、歩いた後の疲れが意外に少ないことを実感し、自信に繋がっている。数年前、夏場にアミノバリューを飲んでいた時期があったが、その時もよく効いた記憶があった。あの頃は、いくつかの酸素水も比較のために飲んでいて、即効性には酸素水が有効だった。ただ、いずれにしても、取り扱い店が少なく入手が困難、おまけに500mlボトルなので、纏め買いは荷物になるなど何かと面倒で、いつしか入手しやすい飲料に変わってしまった。ところが最近、薬局で「必須アミノ酸BCAA」の広告を見かけて、つい思い出し、あたかも、ドーピング剤を購入する時のような興奮でアミノバイタルに手を出してしまったのである。顆粒で小さなスティックに入っているので、飲み方も自由で意外に重宝する。これを飲んでいるだけで、妙な自信が沸き上がってくるが、ただ、やる気のある時とか、調子が良いとかに限って故障することがあるので、そういう時こそ慎重に行動しなければならない。

 このアミノバイタルが、精神的な余裕となって活力の素というか、一種の精神的爆発力が生まれ、軽く走り出しながらコースを回っている。いつもの所でUターンして、さっきのおじさんのいた手前まで90分程度で戻ってきた。さすがに、もう居る筈も無いとあたりを見ながら進むと、ベンチに座って何か炭酸飲料を飲みながら、くつろいでいる様子であった。手招きされたので、声をかけないのも無礼かと思い、「何回ぐらい走りました?と尋ねながら近づくと、「14回」だという、何かしらないが硬いものを踏みつけたらしく、それ以降ここに座っている」とのことだった。彼が飲んでいたのは、酸素水であった。「それ効きますよね、疲れ知らずでしょう」というと、途中で話を遮る様に「いや、そこの階段のクランクした所で痛めたらしい」と彼は漏らしながら、悔しさをにじませながら足首を摩っていた。うーん、やっぱり。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211444&app=WordPdf

補足:アミノバイタルは味の素の商品。アミノバリューは大塚製薬の商品。いずれも必須アミノ酸BCAAを主体としたアミノ酸含有食品。