2013/11/15

冬季限定チョコレート

   チョコレートの美味しい季節がやってきた。チョコレートは高い外気温を嫌う。ひと夏過ごしたチョコレートには、必ずと言ってよいほど脂肪分が解け出して、表面が白くなる「ファットブルーム」という現象が現れて、風味が損なわれている。それだけではない、時間が経過すればするほど中に封じ込められているイチゴ、レーズン、オレンジ、あるいは洋酒などの成分もその品質を失う。それを嫌って、チョコレート好きは冬でも「購入したらすぐに口にする癖」がついている。もちろん、それが一番美味しいからだ。メーカーは、古くから徹底してそれを顧客に吹聴し、習慣化するよう植え付けてきた。それが功を奏して、今や冬季限定して、普段よりさらに食感に磨きをかけ、美味しい生チョコに近づけた商品を提供できるようになった。

  冬季限定と言えば、古くから人気の高い商品として、ロッテのバッカスとラムレーズン・チョコレートがある。この商品は、発売以来40数年になる筈で、中高年の方々から愛されている。だから、店頭に並ぶや否や、すぐに手に入れるという人も少なくない。そのパッケージは懐かしいままだが、チョコレートの風味は少しづつ改良されており、より美味しさを極めてきた。今日は、そんな色々取り揃えてある冬季限定商品のバスケットの中から、一口商品として人気の高い「明治のMeltyKissとロッテのGhanaCube」合計7種を集めてみた。紫パッケージのMeltyKissの「口どけラム&レーズン」を除き、6種は、全て同じ形の15~17mm程度キュービックスタイルで仕上げられている。この大きさが、子供達から御婦人方まで、口の中で暖めながら、上品にチョコレートが溶け出す食感を楽しむには丁度良い大きさのようだ。

  ロッテのGhanaのパッケージには、「ホットチョコレート」と書かれてある商品が2品種あり、これは、口解けを楽しむ意外に、外出から戻った寒さを癒すため、ホットチョコレートとして温まることが出来る。それにはまず、カップにミルク120ccを用意し、電子レンジで1分ほど暖め、その中ににチョコレート7粒を投入し、1~2分してからスプーンでゆっくりかき混ぜる。それで「ホットチョコレートが出来上がる」というものである。赤いパッケージが「ミルク&キャラメル」風味で、黒いパッケージが「ブラック&ラム」風味となっている。GhanaCubeは、生クリームを使ったミルクチョコレートで、かつてのGhanaの懐かしい美味しさの中にも、新しく洗練された独自の食感と風味を加えている。

  明治のMiltyKissは、4種とも「口どけの美味しさと香り、豊かなカカオの気品ある味わい」に美味しさの重点が置かれ、パッケージ別にクリーミーショコラ、濃抹茶、濃いちごを閉じ込めてある。「MeltyKiss 口どけラム&レーズン」は、ラム酒漬けのレーズンが洋酒(アルコール分3.7%)入りの生クリーム入りガナッシュの中に封じ込め、それをチョコレートで包んであり、程よく口どけも楽しめて、おまけに芳醇なラム酒とラムレーズンの味わいが口から鼻に抜けるように広がって、素晴らしい。いずれの商品にしても、販売実績の高い商品を横目に見ながら、生風のチョコレートの口どけを加え、少量でも質の高い美味しさを楽しみながら、より低価格で提供出来るとする方向性は、時代のニーズを取り込む姿と言えよう。
ではこちら
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