2014/05/06

和牛ハンバーグ

  最近の定義によると、この和牛という言葉には、一応安全で美味しいという印象がある。牛肉の一般的な評価を分類すると、豪州牛肉は「少し臭うが、まあ安いので採算性を考えると食堂などのお店で出すのは自然」か?、米国牛肉は「凄く臭いのに、よくこんな物を食べるなと首をかしげる」ほどだ。一方で、黒毛和牛は「貴重で凄く美味しい」、など、漠然とした印象を誰しも抱えていると思う。どう考えても、米国牛肉は日本人には馴染めない。いくらTPPで安く米国産牛肉が入ってきても、あの臭さは許容できない。さすがに米国でも持て余す牛肉が増えたのだろう。そこで「環太平洋の廃棄物処理国」に高く押し付けようとしているのである。白人は、自分たち以外の有色人種を家畜同然と思っていた(映画「大統領の羊の涙」に描かれている)過去があり、今も、その概念は大きく変わっていない。だから、その家畜の餌としては十分だと思っているようだ。

  少々大げさな話になるが、注意喚起だと思って続けたい。問題なのは、国内で加工される関連食品である。マクドナルドのパテ(=ピンクスライム肉混入)は、明らかに異様な食感と臭いがあるのに、子供たちは喜んで食べてきたし、幼い時からそのような牛肉を食べさせれば、いずれ、それが美味しいと思うようになるのだろう。そして、その中から数パーセントはBSE(牛海綿状脳症)に侵されるかもしれない(発症しても隠蔽される)。しかし、専門筋の人たちに言わせると、BSEはまだ米国牛肉から発症するので、それが混入する加工肉は、まだまだ上等な方だという。ハンバーガやハンバーグのような商品はどのような原材料で作られているか不明なことが多く、匂いなどはいくらでも工夫することができるし、小安いハンバーグは、鶏肉、豚肉などと混合されているせいか、明らかに様々な匂いで分かりにくくなっている。

  もちろん、実際、少々変に臭うハンバーグが出回っていることも確認している。意外かもしれないが少々高級と言われた地名が入った1個400円程度のハンバーグにも使われている。以前は、あまり臭わず結構美味しいと思っていたのに、最近臭うようになったことから、値上げが出来ないので、原材料の変更に踏み切ったと考えられる。そこで、やはりそれには嫌気と不審を感じてしまった。消費者としては、怪しいと感じると別の商品を探す必要が生じるわけである。何でもそうだが疑ってみると、きりがないし、色々な考えが頭をよぎる。それに使われている牛や豚さんは、どのような品種なのか、どこで、何を食べて育ったとか、使われている玉ねぎは国産なのか、等である。「怖いのは、やはり加熱しても回避できない病を持ったたんぱく質が含まれている」ところにある。先の短い年配者がたまに食べるぐらいなら全体に対する影響も少ないが、いつでも喜んで食べる子供たちには特に注意を要す。これからは、不安なら肉類は加工品を使わず、原材料から購入して自ら手を加えることである。

  それでも、一定期間保存食としてつい買ってしまうこともある。そこで、幾つか比較検討を続けてきたが、現在着目しているのが、今日紹介する滝沢ハムの「和牛ハンバーグ」である。現時点で、デミグラソースとシャリアピンの2種類のソースが用意されていて、ハンバーグ自体は他に比べて固めだが結構美味しい。その美味しさの背景には、何があるか、納得する要素は何か調べてみると、同社のお肉は、厳しい品質管理で生産されていることが分かる。牛がどのような飼料を与えられ、どこで加工されたのか(トレーサビリティーによる)、肉を安心して口にするため、生産(BSE検査)から加工までの履歴情報を収集・管理するシステムを構築し、さらに履歴情報を開示するなど、同社の安心安全に対する取り組みは納得できた。そのような会社の商品として、目に見える安全の仕組みと、自らの口によって確認した味で、納得できる商品と言えそうだ。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211593&app=WordPdf

補足1:2種のハンバーグは、「和牛」と表記できる牛肉(下記補足2)を使用したハンバーグ(同社確認済み)。
補足2:「和牛」と表示できる牛肉は、次の①と②の2つの条件を満たす。
①以下の6品種のいずれかに該当すること。
a.黒毛和種 、b.褐毛和種 、c.日本短角種 、d.無角和種 、e.これらの品種間の交配による交雑種
f.上記a~eの品種間の交配による交雑種。
②.国内で出生し、国内で飼養された牛であること。
 この2つの条件を満たし、それが、家畜改良増殖法に基づく登録制度によって証明され、牛トレーサビリティ制度で確認できたもの。
参考資料=農林水産省ホームページより