コーヒーのような趣向品は、顧客の志向する範囲は限りなく広い。しかも、年齢や経験、性別による好き嫌いは様々で、収穫される場所とか熟練ロースターによる焙煎など、製品として完成するために幾つかの要素を積み重ね、時間を掛けて研究されてきた。我々は、その研究成果そのものを口にしていると言っても過言ではない。そこには、輸入業者、製造メーカー、販売者、それぞれに美味しさを引き出す、あるいは品質保つノウハウが存在している筈である。それらは、表立って宣伝されることもなく、ブランドの独自性となっていた。まして、それを堂々と「美味しさの背景」として説明に加えるには「かなりの自信」が必要となる。それでも、そこには、試行錯誤と長い時間を経てきた蓄積が存在し、そう単純な話ではないはずだ。
今日、見付けてきたのが,、そんな商品を提供するコクテール堂の Aging Coffee(エイジング コーヒー) になる。目を引いた内容として、パンフレットからの引用になるが、「創業者は、その若いころロシア人よりコーヒーの焙煎方法を伝授されたのをきっかけに、半世紀以上コーヒーの味を追求し続け、コーヒー豆を数十ヶ月もの間寝かせる(エイジング)という独自の製法を生みだした」と書かれていることだ。ほー、という感じである。この会社の創業は1949年であり、65年もの長い間全国の専門家から高く評価されて、市場を拡大してきたようだ。その優れた品質は、今、デパートのお中元にも採用され、注目されている。
メキシコ、ハワイ、ブラジル、ジャマイカ等の生産地から厳選したコーヒー生豆を輸入し、山梨県韮崎市の工場で数十ヶ月もの長い間寝かされる。それによって、コーヒーに含まれる渋みをなくし、旨みやコク、甘味を引き出し、その後、丁寧に焙煎が行われ、まろやかさの中にコクと透明感のある甘くて芳醇な味わいを生むという。厳密にかつ純粋に、その味わいを体験するには、「MARK IS みなとみらい3F、二子玉川ライズS.C. タウンフロント6F、セレオ国分寺8F、立川の若葉ケヤキモール2F、相模原市のイオン橋本2F」などのコクテール堂のカフェ 5店舗へ出かけるしかないが、少しだけ、そのきっかけを掴みたいとも思う。
同社のコーヒー商品は、多品種で構成され、缶入り、コーヒーバッグ、ドリップバッグ、アイスコーヒーなどが用意されているが、本来、同社のカフェに出かけるのが一番良いと心得てはいるが、それにも増して、今回は箱に描かれた絵が素晴らしく美しいこともあって、「東武デパートの売り場にあったドリップバッグコーヒー6種詰め合わせ」を買ってきた。これは、お中元用に企画された詰め合わせ。そして、このドリップバッグを口にした第一印象として「飽きの来ない優しい美味しさのコーヒー」という感想を持った。6種類の違いは良くわかるが、渋みや嫌みなところが抑えられているためか、全般的に特徴もやはり控え目になっているのではないかと推察される。ただ、普通は1杯分づつ飲むたびに徐々に嫌みな部分が印象として残ることもあるが、このドリップバッグは全くそれを感じさせなかった。6種類のコーヒーを別々のタイミングで楽しめるし、後味が良いためコーヒーをドリップする楽しみは大きい。やはり、その中でもブルーマウンテンは格別だ。
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