人は血液型によって大きく異なる体質を持ち、同じ食材を口にしても「体にとって毒になったり、薬になったり、太ったり、痩せたり」と異なる振る舞いをするという。その中で、血液型B型の人は、しっかり乳製品を採れば、体の調子が改善するらしい。そんな事が書いてある本があった。そこには、印象とは異なるがB型の「蕎麦は太る」ことについても触れてあった。確かに昔から、ヨーグルトやチーズがとても「身につく感じ」がしていたので、やっぱりそうだったか、などと思い返すことも少なくないが、蕎麦に関しては、かなりショックだった。それから、以前のようにむやみに蕎麦を食べることはなくなったが、やはり今でもその機会は多いかもしれない。確かに、神田で仕事をするようになるまでは、蕎麦を口にすることは殆どなかった。
血液型B型の祖先を遡ると、その多くは大陸で馬に乗って駆け巡り、牛乳からできる保存食を食べて生きてきたとされる遊牧民にたどりつき、その影響が今なお強く残っているそうだ。そのような理屈を関連付けられると、影響も無視できなくなり、いつも口にする食材に関して、度々その本を参照するようになってしまった。それにもまして、広々とした緑草のコースと「競走馬を見るとわくわく」してしまったり、若いころは、四季にあわせて「引越しをしたくなった」のは、そのためかと妙に納得してしまうのである。「うーむ、な、な、なるほど」と首を縦に振りながら、チーズの項を再び参照すると、中でも唯一「ブルーチーズは太る」とあるので、実は嫌いではないけれど「片っ端から嫌い」と周囲に吹聴するようになったのである。
そんな経緯から、妙に血液型で区別する理屈を文章に織り込んでしまうと、他の血液型の人からは、俺には関係ないと思われるに違いない。しかし、いきなり唐突感が漂うかもしれないが、今日はそういう人でも違和感なく、とても美味しく、さらに年配の人でも安心して食べられるチーズ2種類を紹介しておきたい。チーズの中には、舶来物には思った以上に癖のあるのもがあり、そういうのに限って、慣れるとその旨みに取り付かれてしまうとも言われるが、そんな最初から鼻をつまむチーズなんて、さして必要は無く「自然に一口目からそこそこ美味しい」と思うものが良いに決まっている。今日は、まさにそれにぴったりの品物である。いずれも、生乳、クリーム、食塩のみで作られているので、爽やかで少し固めのクリームといった食感である。
例えば和食など、薄味な食材にも合わせ易いかもしれない。なのに、原産国はフランスで、さすがに農業製品を作らせると洗練していると関心してしまう。いずれも柔らかいタイプのチーズで、1つは、「サンタンドレ」と言う名称のホワイトチーズ。表面は真っ白な仕上がりで、少々固めだが内部は黄色くて柔らかい。表面に白かびを植えつけて熟成させているため、癖も無くそのまま美味しく戴けるが、固めの表面と柔らかい内部は、まるで別物で、人によっては好みが分かれるかもしれない。もう1つは、ピエダングロワという名の、外皮にワインやアルコールを定期的に拭きつけながら熟成させたウォッシュチーズになる。こちらは、さらに癖が無く、そのまま美味しく戴ける。ちびちび楽しんでも、外皮が硬くなる前に食べ終えてしまいたい。
ではこちら
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