缶詰には、こんなロゴが印刷されていた。Fragata と書いてフラガタと読んでしまいそうだが、フリゲートと読む。ロゴの上に描かれているのは帆船である。創設当時から、帆船によって世界を制覇するという意気込みが込められていたのだろう。スペインの会社が世界でビジネスをするのは、海上では無敵と言ったところなのかもしれない。現在では、フリゲート艦とは、米海軍では、多目的な小型軍艦のこと。海上自衛隊では小型高速で海上を哨戒、偵察するのみならず、火器やミサイルを装備し多目的な任務をこなすの巡洋艦を指す。ビジネスに置き換えてみると、他社にはないユニークな商品を世界的に展開し、安定した取引を継続するとともに、常にその市場で高い競争力を発揮すると言ったところだ。
こういう会社に無防備に海上で戦いを挑むのは危険である。何せスペインなのだからと思ってしまうが、何と今日の商品は、オリーブ群である。オリーブと言うとピザやパスタ、地中海と言ったイタリアをイメージしてしまうが、オリーブ栽培では、スペインが世界一の生産量(年間150万トン)を誇る。種類も豊富で、現在では262種のオリーブが確認されている。また、栽培から生産工程、貯蔵にいたるまで、その生産技術の研究でも世界をリードしており、それらは多くの生産国で参考にされている。やはりフリゲートは無敵といった印象が残る。
今日は、その中からいくつか商品を紹介する。それは、かなり親しみやすいコンセプトを持っていた。まず、セレクション:アンチョビ・オリーブ→厳選した大粒のマンサニージャ オリーブの種を抜き、そこにアンチョビのペーストを詰めたもの(大粒15~16粒の缶詰 現在税込180円)。スペインでは、前菜として出される一般的な食材だが、お酒のお摘み用途のみならず、パスタはもちろん、サラダやチーズのお共にも最適といえる。これは、昨年スペインとイギリスの食品コンテストで入賞をするなど、低価格ながら市場で高い評価を得た実績を持つ。そして、ハーブやスパイスを使って、風味を付けたオリーブをアルミのスナック風パック詰めた3種類。それぞれ約20粒入り、70gこちらも現在税込180円。名称は、ガーリックとハーブで風味を付けた「アンダルシア」、完熟カラマタオリーブにタイム風味の「ギリシャ」風、クラッシュレモンで爽やかな風味の「レモン」。これには、更にもう3種類の商品があるようだ。
いずれも、内容量を抑えることで低価格を実現し、いくつかの風味(スナック風パックは6種類)で提供するという、飽き来ない正攻法のビジネススタイルに「真似のできない底力」を見せ付けられたような気分で、かなり満足出来る商品となっている。わずかな塩分と風味付けによってオリーブの美味しさを損なわない良さがあり、パック詰めでも賞味期限も1年程度と、保存食としても便利である。オリーブ食材のバリエーションは全てFragata が賄うという強気なスタイルも、長期保存でも品質低下が無いアルミ箔を使ったスナック風パックによるところが多い。販売店では棚に並べる意外にも、フックに吊るすスタイルも可能になっている。消費者は、チャックによる密閉可能で携帯にも適しているようだ。
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