最近は、何かにつけて手間のかかる事は面倒だと感じることが多い。それでも、流行り物のセラミック製の臼の付いた家庭用「お茶粉末器」なる物には、好感が持てた(パナソニックとシャープ)。それは、高価なお茶っ葉を、2通りに使い分けることが出来る点である。抹茶を購入するにも結構なお値段だし、煎茶自体も高価な物といえる。それをほぼ1本化出来るのはありがたい(ほぼと言うのは、抹茶とはいえず粉茶に留まるからだ)。しかし、臼で粉にするなんて、余計面倒ではないかと首を傾げるかもしれないが、逆に簡単なら良いというものでもない。むしろ、拘りとか手間とか時間を掛けるところに価値がある筈だ。それは趣向品に共通する概念といえる。優れた茶葉を探し、時間を掛けて臼で粉茶にする。そのお茶を口にしながら、さらに美味しい茶葉を探し求めて旅に出るってのはどうか。
通常のお茶の飲み方では、体にお茶の成分のほぼ40%しか採り込めていないと言われているが、粉茶にして100%採り込めば、食物繊維も大量に摂取できる。それは、食べ物の中では、おそらく食物繊維含有率はNo.1の筈だ。しかし、そんな気分で熱中出来ている間は良いが、私は、「いずれ飽きるに違いない」と思っている。それは、途中まで使いかけ、湿気を帯びた抹茶を何度か捨てた事があるからだ。しかし、家庭用「お茶粉末器」なるものの説明を聞きながら、何かそれに近い事を試してみたい衝動にかられてしまった。人は、他人のアイデアでも漠然としたモチベーションを引き起こす事がある。
しかし、さほど深く考えなくても、直感的に「専用器は他への流用が逆に面倒」になる。使わなければ眼詰まりの原因にもなる。そして、薫りや臭いの異なる原材料を使う場合は、臼自体を分解して洗浄しなければならず、おまけに、洗浄の後に乾燥が必要だ。だったら、2,000円前後で売られている「お茶挽き香房(すり鉢とすり棒)」の組合わせを使う方がはるかに賢いと思える。そして、もう1つ気がかりなのは、お茶エスプレッソが作られる「お湯を沸かし、お茶と撹拌する部分」がプラスティック製だと、その臭いが、抽出した茶エスプレッソにまとわりついてしまうことだ。ま、結論から言えば、セラミックの石臼を使って電動で粉茶を作るより、「お茶挽き香房」を使う方が手早く、清潔で、洗浄も容易で、しかも、お求めやすい価格という結論に達してしまうのである。余った予算は、美味しいお茶を求めるために使った方が良い。20,000円も出せば結構なお茶が手に入る筈だ。
そこで、茶エスプレッソの方は諦め、お茶挽き香房(すり鉢とすり棒)は、いつでも容易に入手できることから、勢いがついてしまった衝動は、何か買わないと落ち着かなくなってしまった。そこで、昔使っていたコーヒーミルと同じような、コーヒーやスムージーに使えるミニマルチ・ミキサーなるものも買ってきた。ミキサーは、既にジェネリック家電に属し、価格もそれなりに抑えられている(昔は25,000円程度していた)。現在本体は8,000円程度で入手できる。これで、粉茶オーレを作ったり、スムージーを作って楽しむ方が初期投資も少なく、原材料にコストを割り当てることが出来、精神衛生上も良い筈だ。スムージーの良さは、市販のジュースと違って加熱処理をしないので、酵素やビタミンが失われず体に採り込めるところにある。これで、好きな果物や野菜を使って、自分だけの好みの少量の「ジュース」が出来る。また、ミルを使ってコーヒーやお茶も粉砕できる筈だ。
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