2010/04/02

やさしいダイズ、これはスゴイ

 東京に戻ると、広島で何か大仕事をしてきたような気持ちで、気力が薄れてしまったが、やはり、平和で健康が一番である。さっそく、気を取り直して話を進めることにする。今日の話題は「まるごと大豆飲料」である。今まで、どうしても好きになれなかったスゴイダイズ・シリーズだが、大豆は人を引き寄せるだけの魅力がある。大豆に含まれる成分がどうのこうのという前に、日本人は古くから、大豆の加工食品である醤油や味噌、豆腐、納豆、ゆば、きな粉、おから等を口にしてきた。さらに、枝豆、もやし、なども食べてきたし、これほど食卓で活躍している食品はない。最近は、若い女性のダイエットや、中高年の健康志向から再び大豆の良さが見直されて、ハンバーグなど二次加工食品への利用も盛んになった。そこには、健康維持というレベルを超えた、成人病予防のために動物性脂肪から、植物性脂肪への食の転換も大きく関与していると思われる。

 さて、今日紹介するのは、ミルクフレーバーを使用して、ミルクのように優しい飲み心地を実現した「やさしいダイズ」である。これによって、過去に豆くささや飲みにくさによって敬遠していた人も、黙って飲まされると、若干の渋みが残るので、牛乳ではないことは分かるが、喉越しは美味しく乳製品の一種のように思うに違いない。しかし、牛乳では実現できないコレステロール0、乳脂肪分も0、さらに、牛乳に比べて30%少ないカロリーということである。そして、カルシウム、たんぱく質(こちらは植物性)は、牛乳と同等量を含み、加えて大豆特有のイソフラボンや食物繊維を大量に含んでいる。つまり、大豆成分の良いところは全く逃さず、牛乳成分の良いところを併せ持つということのようだ。

 人は、体にとって不要な成分として、動物性脂肪、カロリー、糖分、塩分を挙げ、一方、必要不可欠として天然から摂取したい成分としてビタミン、カルシウム、ミネラル、コラーゲンなどを挙げる。このようなニーズは、健康維持の為に得た医学的な根拠に基づくものであり、これらに配慮した食品企画は、マーケティングとしても大変優れていると思われる。しかし、最も大切なことは、やはり飲みやすくしたことに尽きる。とにも、かくにも、継続して飲んでもらわなければ良さも分かってもらえないわけで、そこに苦労の跡が見受けられる。

 今までも、このブログでは大塚の商品は数多く紹介してきた。会社は私が子供の頃から馴染んでいるし、先進的な商品作りで信念を感じる優れた会社である。しかし、過去の商品を振り返ると、今でこそ定着したが、どれも最初は受け入れられず苦労している。そして、この前のスゴイダイズにも、「言い訳にならない批判めいたこと」も書いてきた。その、どうにもこうにも受け入れにくかったものを、飲めるようにしてくれた功績を個人的に評価したい。そして、このミルクのような優しい飲み心地は、消費は減っているものの、体に良いと信じている根強い牛乳消費者にも受け入れられるし、健康維持のため豆乳には興味があるが、飲みにくさで閉口していた人達にも受け入れやすいと思う。

 一方、大塚は、これまで健康に関心のある人達を、徐々に自社の商品の虜にしてきた。あるいは、その様な人達を育ててきたと言っても過言ではない。そのため、健康に興味を持った熱心なファンからの注目度は高いし、彼等は、商品の成分にめっぽう鋭い視点を備えている。成分1つ1つを眺め、これは、なんだろうとか、何のために入っているのだろう、という疑問を持つのである。だから、商品には、何らかの補足説明が必要で、最初だけでも「商品の構成を説明した補足冊子」でも付けて欲しいと思うのである。この商品裏に書かれた詳細は、PDFに記載したが、成分のおおよその予想は付くにしても、なぜ、このような成分が必要なのかは、明確にはわからないのである。そしてもう1つ、1度にたくさん飲めないので、キャップ付きにして欲しいとか、紙パックにもう少し工夫があっても良いと思う人も少なくないと思うが、紙パックを丸ごと捨てられるから地球環境に優しいと考えたのであろう。いずれにしても、大塚の商品にもっと理解を深めるための、詳細な説明を欲しがる人は多い筈である。ファンであればあるほど納得したいのである。これが健康オタクの心理である。

 ただし、この商品の販売エリアは関東甲信越地域、発売日は3月8日で、賞味期限は製造日より90日、保存方法10度以下要冷蔵となっている。

 余談になるが、最近は商品開発にお金を掛けず、古いヒット商品を再び登場させる食品メーカーが多い。これは、新商品を投入しても、浸透するまでに時間がかかることに他ならないが、それでは、復活商品は、なぜ現在まで継続できなかったのであろうか、健康オタクは、その要因こそ、会社自体の体質に問題があるのではないかと疑うのである。つまり、会社の体質も人の体と同じだと思うのであろう。自信のある「優れた商品」ならば、成分調整をしながらでも、ちゃんと販売が継続できるはずである。やはり、人の口に入り、すぐに吸収される液体系は、特に影響は大きいし、効き目が早い。だからこそ、現在までに解明されてきた「健康維持の要件を先取り」し、現在の技術で実現できる「いつも優れた商品」を自信を持って提供してもらいたいものだ。
ではこちら
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