我々にとって「ゆるい拘束時間内の空腹ほど辛い物」はない。おおよそ、空腹感というものは、ある周期で何度か襲ってくる。1度目の空腹感は、自分の健康状態を示すバロメーターとして、「よしよし、今日も快調」と励みになるかもしれないが、3度目ぐらいになると、本気で「お腹が空いた危機感として、大脳から特別な指令が出る」。人によっては、不機嫌になったり、いらいらしたりもする。それは、丁度時間的にも18時~19時頃かもしれないし、仕事が一息ついたもっと遅い時間帯かもしれない。そんな、微妙な緊張感の中で、机の引き出しに隠されたお菓子を取り出して、ボリボリと口にすることがある。
人は、普段と同じ環境に置かれていれば、お腹がすいたら、どのような物を食べたいか、冷静に考えられる。体の事を考えて、ある程度は我慢も出来る。しかし、徐々に忙しくタイトな時間に変貌してしまう環境の下では、その様な余裕はない。例えば、夕方から始まる会議がそうだ。空腹では、いつもの積極性が抑えられ、新しい提案も浮かばなくなる。それでは駄目だ。いつまで続くか分からない会議に、自分の考えを力説したり、参加者全員に納得してもらう為には、パワーが必要なのである。だから、何か点火剤を口にすることで、いつもの沸き上がるエネルギーに変えて 「会議に臨みたい」と考えるのである。そんな活力ある現場に立ち会ったことはないが、大塚製薬のソイジョイは、独自に売り上げを伸ばし続けてきた。また市場も拡大し続けているように、明治製菓やアサヒフードアンドヘルスケアも品種を増やしたり、リニューアルして商品を改善している。今日は、そのアサヒフードアンドヘルスケアの製品を食べてみることにする。
名称は「1本満足バー」という。それは、1.少しの量でも大きな満足感がある。2.本当に美味しい製品を目指す。3.栄養素をたくさん含んだお菓子にする。4.実売価格で100円以下が目標。と、1本でも、何とか満足出来るお菓子を目指してきた。それは、いったいどうやって実現しているのかというと、まず、他社製品に対して若干成分バランスを変えてきた。比べてみると、1.全品種190kcal前後と、若干カロリーそのものが高い。2.歯ごたえの良い硬いタイプと柔らかいケーキタイプの2種類を用意した。3.明確な甘さを打ち出している。4.5種類のビタミンを配合した。 と言うのが特徴だ。それが、従来に比べて「満足感を拡大した」のである。ただ、この手の商品を愛用している人達にとってみれば、商品の種類が増えたのと同じ効果でしかないが、従来品では、甘さとか満足感に今ひとつ物足りなさを感じてきた若者には、この「1本満足バー」は、それらの課題が解決されており、ニーズにミートした商品になったと思える。
そこで、最初の「ゆるい拘束時間内」の空腹に話を戻すと、そんなデリケートな時間帯には、どの製品が最適か迷う事も多い。それも、好きとか嫌いとかではなく、どのタイミングで口にしたら、どのくらい気持ちを抑えられるか、あるいは、それらを口にしても、果たして後々美味しく夕食を戴く事が出来るか、やや矛盾する気持ちが頭をよぎる筈である。やはり、この「1本満足バー」の食べ方を自分で模索しなければならない。食べた時の満足感は、食べ心地と腹持ちのよさの2つの要素に分けられるが、このシリーズは、十分な甘さに特徴があり、一種独特のダイエット食品の食感からは程遠く、昔風のお菓子と言えるほど食べ心地が良い。少し違うところは、食後の腹持ちが良すぎるところだ。これは、グルコマンナンやセルロースという消化分解できない繊維成分が適度に組み合わてある為と推察される。この腹持ちの時間は人によっても違うので、慎重に評価しておきたい。
ではこちら
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補足 グルコマンナンは蒟蒻芋に多く含まれる水溶性中性多糖で、体内の消化酵素では消化できない。消化器の中で水分を吸収し何十倍にも膨れる。そのためダイエット食品に多く使われている。
補足 セルロース 繊維質で、木の葉や木材に含まれる。それはグルコマンナンと同様に人が体内で分解する酵素を持っていない。