2011/01/28

やさしいダイズ、これはヨイ

 お客の考えの行き着く先まで検討し、それを先取りしている商品は、格別の魅力がある。そして、それが、ある時、会社の先進性を感じさせ、好印象を残す商品になる。大塚グループとは、昔からそういう会社であり、今後もそうでなければならない。僅かでも気を抜いてはならないし、言い訳をするような会社であってはならない。

 キャップが付いたぐらいで、再登場?と思われるかもしれないが、これがないと不自由でしょうがなかったのである。この紙パックといえども、だいたい内部の様子は外からは分かりにくい。バケツの水を連想してもらうと分かるとおり、容器を動かすと内部では大きな波が起こる。これが、容器の中を行ったりきたりしながら、隙間があれば外に飛び出してテーブルや床を不用意に汚してしまっていたのである。だから、パックの中身が半分ぐらいに減るまでは神経を使ってきた。なぜ、牛乳と同じパックにしないのだろうか疑問に思ったりもした。お客が牛乳でいつも行ってきた操作、つまり 「パックの開き方、注ぎ方、冷蔵庫に収め方、から飲み方」まで、この動作を資源と考えると、これを利用しない手はないはずである。わざわざ、「やさしいダイズ」の開封の為に「生け花に使う枝切りバサミ」を使い液体の出口としての大きい穴と、背圧を抜く為の小さい穴の2箇所を開けなければならないのか。全く苦しんできた人は多かったと思う。

 そもそも、こんな操作しにくいパックを大塚グループが作ってよいのか!と思っていた。恐らく、この「大塚チルド食品には、自前でお金を出してこのやさしいダイズを飲んでいる社員はいない」のであろう。だから、そんな容器の注ぎ口のことなんぞ、考えもしなかったに違いない。ま、優れた品質の商品を作ってさえいれば、お客は遠くからでも買いに来て、高くても買って帰るという、やはり昔ながらの発想の会社なのかもしれない。生産側としても、優れた素材を厳選して投入し、清潔で完全な生産設備を備え、技術に自信があればこそ、お客の台所の床だとか、冷蔵庫の中だとか、テーブルのことまでは考えられなかったのである。まるで、アメリカの大雑把で無神経な大量消費文化を象徴するような、少々こぼれたって、床を汚したり、テーブルに跡が付いても、「それが嫌なら飲むなよ」と言っている様な無神経さが漂っていたのである。

 といいながら、いつまでも無神経ではいられないのが競争社会である。「今ひとつ売り上げのノビが足りない」とくれば、売る為には何でもやらなければならない。確かに、このキャップをつけたことで新規のお客が増えるわけでもなさそうだが、でも、注ぎやすくなることで、今まで1日1回しか飲まなかった客が、1日3回ぐらい飲むようになるかもしれない、と都合のよい理屈を考えるのである。我々のような客は、安くなったわけでもないし、相変わらず冷蔵庫の場所は1.5倍占有するし、何も変わらないが、1つ良い事があったとすれば、これを飲む為の精神的苦痛がなくなったことである。
やはり、それは大きい。特に、枝きりバサミを使わなくても良いので年配のご婦人などには喜ばれるに違いない。
ではこちら
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%21881&app=WordPdf

 補足:写真のとおり、200ml容器のストロー口と同じ様な銀色の部分にキャップの付いた注ぎ口を挿入して注ぐ。なかなか具合はよい。