2011/02/28
かにめし弁当
人は長い節約が続くと、充電池が満たされるように、我慢が限界まで来て、あるタイミングで購入意欲が盛り上がったり、自分で決めたルールの中で「ミニ贅沢」なるものを確立するらしい。確かに、クーポンとやらで携帯に値引きのチャンスが訪れると、つい食べてみたくなるのであろう、長い行列が出来ているお店もある。一方で、実はその行列をみた人が、「あのお店は、美味しいのかもしれない」と思い、行列に並ぶという連鎖も生まれる。いやいやマックの話である。今マックではテキサス2、アイダホ、マイアミ、マンハッタンとかネーミングされた美味しそうなハンバーガーが用意されていて、めったに食べない自分としても、たまには食べてみたいなと思うほどで、まんまと引っ掛かりそうになるわけである。
さて、最近、北方四島の話がニュースをにぎわしたり、今頃のテレビショッピングでは、「蟹」が取り上げられることが多い。また、デパートの地下で駅弁が来ていたりしても、かにめし等が視野に入ると、わざわざ、あの鬼太郎の「鳥取からきている」とか、頭の中の連鎖というかイメージリレーションとでも言うべきか、そんな「蟹」にまつわる情報が様々に頭をよぎると、徐々に気持ちだけではなく、食欲までもが沸き上がってくることがある。正月には、「蟹のおこわ」を飽きるほど食べたのに、またこのデパートの駅弁コーナーなどを覗きながら、色々な弁当がある中から、わざわざ「かにめし」を手に取ってしまったのである。
この駅弁というカテゴリーは、次から次へと新商品がリリースされるし、売れ行きの悪い商品は自然に淘汰されていく競争の激しい市場である。どれも、生き残りをかけて、品質は下げずに内容量が減っている傾向が強いが、今時、お昼に腹が減って動けないような人はいないだろうし、少々小腹がすいたから食べるというより、その地方の名物を口にしてみたいという動機の方が購入意欲に影響していると思われる。地方の名物と言えば、エビ、かに、牡蠣、あなご、うなぎ、たこなどと海の幸が大半を占めているが、やはり、この時期の日本海側の名物と言えば「蟹」で、定番中の定番といえるものになっている。
今日PDFで紹介する「かにめし弁当」は、創業明治43年の老舗の弁当屋がこしらえている名物である。正月に紹介した「蟹おこわ」とは違って、蟹みそで炊き込んだ濃厚な御飯がたまらなく美味しい。その上に蟹の身がちりばめられていて、足をほぐしたりすることもなく、手間がかからずに良いところだけを食べることが出来る。これが長年、かに寿司を作ってきた熟練の職人が山陰鳥取の味覚をプロデュースした、かゆい所に手が届く美味しさで比類のないところである。もちろん、このお店は、「かにめし」だけではない、日本海の美味しい名物駅弁をたくさん作っている会社なのである。地図上でABEとなっているのが、この「㈱アベ鳥取堂」の場所らしい。
ではこちら
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