今日は、甘栗アイスバーを登場させる。単なる栗ではなく甘栗である。テレビのCMは数えるほどしか見なかったが、ふと秋を感じさせるアイスバーだと思った。ま、夏場のアイスケースは競合他社の「強烈な冷え冷えアイス」で溢れかえっているから、これからの季節を美味しくいただける商品は価値がある。まさに、「栗という秋のイメージ」をはっきりと打ち出していて、しかも「ほっくり焼けた甘栗」という追い打ちをかけるダブル攻撃で、CMのみならずパッケージにも「この期間に食べないと、食べれませんよ」というメッセージが込められて、アピール度も優れている。
時の流れとして、確かに栗が豊作だった年でも、甘栗で使用するだけでは十分な消費には繋らなくなっている。確かに、昔から甘栗はむくのが面倒なので、綺麗にむいてあったら売れると考えた時代もあった。でもそれは、恐らく40年前のニーズで、まだまだ、店頭で「天津甘栗」と称して回転台で焼きながら、甘い薫りを周囲に漂わせながら購入意欲をそそった時代のことである。最近は、徐々に甘栗の売り上げは下降線をたどりながらも、その味覚を楽しむ一部の年配の人たちによって、一定の消費量を確保していると推察されるのである。
一方で、どうやって甘栗の美味しさを広く掘り起こすか思案したに違いない。柔らかい食べ物ばかりで、噛み砕くことに慣れない子供たちにとって、甘栗を噛み砕いてそしゃくしながら食べる美味しさは、なかなか理解できるものではないだろう。ならば、子供たちの好きなアイスバーに餡子状にして仕込んだらどうだろう。昔は、栗アイスというものはあった。ただ、栗と小豆がアイスクリームの中に離散している状況を想像してもらうとわかるが、この状況では、微妙な栗の味は、小豆とアイスクリームにかき消されてしまい、小豆と栗の区別がつきにくかったのである。
その反省からかどうかわからないが、こちらは、栗餡仕立ての贅沢なアイスの中に、さらに空洞を設けて、そこに特製の「甘栗ピューレ」をたっぷり挿入して、甘栗の美味しさと栗餡の絶妙なハーモニーを楽しみながら、甘栗の美味しさが際立っているのである。やはり、ポイントは、甘栗と言う二次加工品を上手に使ったということに尽きるわけで、あの「白くま」に使われた甘納豆と同じ着想である。この栗餡アイスに甘栗ピューレを組み合わせることで、甘栗を口の中いっぱいに実感できる美味しいアイスバーになっている。子供たちだけではない、ずっとずっと年配の人たちにも愛されるアイスである。
ではこちら
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