「ミルクのようにやさしいダイズ」にココナッツミルク味が加わった。実に美味しい口当たりを実現している。今や、健康食品を好む人達は年配者だけではない、既に若年層はもとより、子供たちへも、「体に良い物を選んで与える」風潮がじわっと広がっている。その背景には何があるのだろうか。徐々に日本人がひ弱になっているのだろうか、それとも今後、食品・環境等による健康被害が広がるとの見方があるのだろうか。もちろん、両方だとする考え方が大半だが、それに対する防衛本能として、食品には益々慎重にならざる終えないようだ。特に近年話題になったピンクスライム肉使用のマクドナルド、あるいは、土壌から汚染されている中国産野菜、偽装食材使用の外食産業など、業界の実態から見え隠れからくる「利益優先主義」に、嫌気する人が増えたことも挙げられる。
健康を気にする、そういう人達にとって、大塚グループが取り組んできた大豆食品は、いずれも高い評価を得てきた。その中に、この「ミルクのようにやさしいダイズ」もあり、同種類の他社商品よりも「大豆の風味が自然で美味しい」と評価されている。そこには、製薬会社の得意とする技術的な裏付けが存在する。しかし、一方で価格が高すぎるという難点も強調されてきた。そこで、その「コスト対商品価値」を高めるために、同社は、随分長い間様々な工夫を重ねてきた。カルシウム、イソフラボン、固形成分の混入などの大豆本来の栄養成分を最大限生かすための製造技術の構築はもとより、フルーツ味、あるいは抹茶や紅茶味など、馴染み深い様々な風味付け等の工夫である。
一般的に、新たな製品を投入すると、それによって一時的に顧客増を見込むことができるが、漫然とした製品投入になってしまうと、一種の巡回型市場刺激策とも受け取れる。また、バナナ味、ぶどう味など販売実績が伸びない商品が姿を消すことで、それまでの顧客を失う可能性も憂慮される。したがって、そこには、顧客のトレンドの変化や、季節要因などを加味しながら市場投入を繰り返す必要に加えて、「圧倒的な差別化に繋がる商品」の登場を市場は待ちかねているとも考えられる。そのような背景から来る印象を考慮すると、このココナッツミルク味は、高いポテンシャルを持った商品として見ることができる。実際、かつてなかった程の美味しさを実現している。また、よーく冷やすと大豆が含まれる食品とは気が付かないシャーベットになる。そこには、普遍性の高い製品にありがちな品位の高さを持ち合わせていると思われる。
口当たりの良い商品でも、愛用することで目に見えて健康になったとしても、売り上げ数が飛躍的に伸びるとは考えにくい。健康食品に期待される物は、そう簡単ではないからだ。つまり、健康食品は、あくまで信頼感によって支えられている。それは「全方位的で、きめ細かい納得感」から成り立っていると言っても過言ではない。原材料はどのような物なのか、製造工程はどうなっているのか、栄養成分はどう違うのか、自分の健康管理にどう役に立つのか等、さまざまと言える。また、長期にわたり販売が継続されているか、というのも重要な要素なのである。それは、長い間愛用する顧客が存在することであり、何よりも安全の証明になると考えられるからだ。やはり、そう言ったことも含めて、大塚グループの企業理念が活かされる要素であり、過去の実績を見ることで既に証明されていると言っても良い筈だ。
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