タイを訪れた日本人観光客に、食べ物で何が美味しかったですか?と尋ねると90%以上の人が「パッタイ」と答えるらしい。ほんとうに「それが一番美味しい物」なのか?もっと他にある筈だと、首を傾げるが、「若い人に聞いたらそうだった」のかもしれないし、年配の人では、「料理の名前を覚えられなかった」という、外国語の発音に弱い回答かもしれない。あとは、トムヤンクンが挙がる。友達のような名称で親しみがわくらしい。今日は、その「パッタイの手作りセット」を見付けて、指示通り「作ってみたら美味しかった」という話なのだが、ただ、その美味しさには根拠があって、それを知ることで、幅広く納得できたのである。
嫌中、嫌韓ムードが国内の隅々まで広がった現在、追い打ちをかけるように中国で、米国企業の食材の問題が発覚したことから、海外から輸入される食材は、とてつもなく不安だという人が少なくない。そこで今、東南アジアに目が向けられている。特にタイ国は歴史的にも信頼感が高いが、さらに、日本の企業が現地で製造すれば、誰からも信頼されるはずだ。それが、こちらのヤマモリ株式会社の発売する商品である。同社は、明治22年の創業150年の醸造業者で、醤油醸造から調味料、味つゆ、レトルト食品などを製造し、徐々に売上高を伸ばし、現在は233億円のいわば老舗優良企業である。元々、醸造業では製品を仕上げるのに時間が掛る。その醸造期間は、慎重にも慎重に品質が管理される。途中で僅かなミスでも全ての結果が駄目になるからだ。味噌、醤油、酒などの製造業はまさに、一刻たりとも手抜きが許されない業種なのである。
その極めて日本的な企業と言える同社が、100%出資で2004年にタイ国に進出し、日本と同じ設備の工場を建設し、同年12月より稼働を始めている。それが、レトルト食品工場「サイアムヤマモリ㈱」と醤油工場「AQYソース㈱」で、さらに、タイ国内で醤油等を販売する会社「ヤマモリトレーディング㈱」を設立している。レトルト工場では、現地の新鮮な食材(鶏肉、野菜、ハーブ&スパイス)を使ってタイカレーやトムヤムクンなどのタイフードを製造し日本へ輸出している。それらは、日本国内でスーパーやコンビニエンスストアなどで販売されており、既に馴染み深い優れたパッケージデザインで、広く知られている。国内には、女性タイファン、タイフードファンが多いこともあって販売数を伸ばしている。その一連の商品を下記に並べてみた。いつでも手軽に入手でき、本格的な美味しいカレーが安心して楽しめる。「○○○のタイカレー」のように、テレビでは宣伝していない。混同しないように。
さて、本題のその「タイ焼きそば=ハッタイの手作りセット」に話を戻すと、パッケージされているのは、米麺と専用のソース(味の決め手)だけである。恐らく米麺は、本場現地の専門業者が製造したもので、恐らく味の決め手となる専用ソースが同社の製造品と思われる。別途、手作りの為に用意する食材は、えび、にら、もやし、卵で、調理時間は10分程度と記されている。もちろんパッケージの中は保存料は不使用である。指定の通りに作ると、甘酸っぱく香ばしい風味は、昼休みにバンコクのレストランで焼きそばを戴いているような錯覚に陥るかもしれないが、いや、それより今日は、日本の夏にぴったりくるように、和のテイストで用意してみた。食材は、ばななえび、おくら、もやし、卵 にしてみたい。卵は、全体の味がぼけないようにするために、混ぜ合わせながら固めるという指示を避けて、別途卵焼きを作って混ぜ合わせた。
https://onedrive.live.com/view.aspx?cid=CFBF77DB9040165A&resid=CFBF77DB9040165A%211660&app=WordPdf