最近は、たっぷりとした時間の余裕が出来たせいで、お酒が呑める人が羨ましいと思うことがある。特に、こんないい薫りが口いっぱいに広がり、知らない世界へいざなう時には、もっと深みにはまってみたいと思うし、周囲の喧騒から離れて、しばらく深みから抜け出せなくなっても、あるいは、そのまま向こうの世界まで行っちまってもいいか、とか、はっきり言って、無理しない程度の「程良い冒険心」のような気分に浸りたいのである。それこそ、気分が大きくなるというか、本来の自分の能力が普段以上に発揮できるような気持ちになるのである。
お酒飲みの人からは鼻で笑われてしまうが、洋酒の入ったチョコレートは、少しだけそんな気持ちにしてくれるところが嬉しいのである。口先は甘ったるい芳醇な薫りに包まれながら、適度にいい雰囲気になる。その深みが永遠に続くわけでもないし、チョコレートが解け終わる頃には、徐々にその風味と薫りが無くなり、自然と現実に引きもどされてしまう。そこに不安を感じると、また違う品を口にして、「ああ、これもいい」と、再びその世界に潜ってしまうような錯覚に襲われるのである。
そのような感覚が世界共通と言うわけでもないだろうに、海外の洋酒入りのチョコレートは、味が鮮明に美味しいと思うことが多い。一般的にこのような洋酒チョコレートは、洋酒を包んだ周囲のチョコレートの質が国内品と輸入品は少し異なるようだ。国内の洋酒チョコレートの周囲はミルクが多い。よく練り込んである。しかし、輸入品はミルクが少ない。それが全体のイメージに与える印象は、「あっ舶来だ」といえるぐらい違いを感じるのである。それは、どうもチョコレートの作り方による甘さと洋酒のバランスの違いによるものといえそうだ。
今日買ってきたのは、ドイツのハシェチョコレート社のTALERカクテル2種類、1つは、ラムベースのトロピカルカクテル・モヒートクリームをビターチョコでコーティングしたもの、もう1つはTALERカクテル ストロベリー・ダイキリでカクテルの代表ダイキリにストロベリーの甘さを加えたクリームをビターチョコでコーティングしたもの。さらにもう1つ入手できなかったが、 ココナッツとパイナップルが 香る南国風のカクテルクリームを ビターチョコでコーティングしたタイプもある。 これらは、とても美味しかった。ま、時には、こういうのを口にしないと、何時まで経っても大人になれないような気がする。
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