2014/06/24

W杯応援観戦3

   グループリーグ最後の試合がまじかに迫ってきた。ここのところ、少しだけゴールは遠く、残念な結果に終わってはいるが、チームは十分頑張っているように思えてきた。様々な言い訳はあるものの、真剣勝負でギリシャ10人対というハンデ戦での引き分けは、日本の現在の実力を見極めるのに十分だったかもしれない。「やっぱりか!」ということなのだが、それは、試合を重ねるごとに納得感に繋がってきた。一番気がかりだったのは、ワールドカップ以前にイレブンは多くの試合をしていることから、「本番で疲れが残っている」ということだ。しかも、初戦は緊張もあった、気負いもあった筈だ。しかし、後半にいつものように体が動かず、スピードが出ないのは、やはり緊張や気負いだけではない。

  しかも、現地では追い打ちをかけるように、本拠地から対戦スタジアムまでの移動距離であったり、最初の現地入りでは、温度・湿度等の環境がじわじわと体を苦しめる。選手は知らず知らずのうちに体力を消耗して行ったと思われる。ピッチ環境は、じっとしていても汗が溢れる、銭湯の中での試合の様な状態だった。不甲斐ない負け方をした初戦では疲れを残したし、また次に引き分けたことによる悔しさは、ひとしおに違いない。一度でも勝てば、また新たなファイトが沸いてきただろう。日本人として一番辛いことは、やはり「環境に対する順応性」ではなかったか。もしそうなら、そろそろ時間経過と共に、その苦しめられている「現場の環境に慣れてきた」のではないかと推察している。それも勝機の1つにしたい。

  それでも、コロンビア戦を勝ち抜ける程安易ではない。ただ、コロンビア選手の条件に近づいたのは事実である。選手の技術とかチームの戦略自体は、決して負けているとは思えないし、実績もさほど恥ずかしいものではない。ただ、個人の戦術眼には、劣る部分があるかもしれない。確かにコロンビアのFIFAランクは1桁で、はるか雲の上だが、暑さに耐えて90分間で交代枠を有効に使いこなせれば、仮に点数で負けても「自分達のサッカーをしたと断言できる形が作れる」のではないだろうか。ブラジルまで行って、一度も勝てないことには、応援している我々より選手自身の方が悔しい筈だ。しかし、それでも、選手自身が「やるべきことは全て出せた」と言うなら仕方ないことだし、我々もそれを素直に受け入れるしかない。

  会見では、意気込みのある発言であったり、今度こそ!というような「根拠の不鮮明な発言が目立つ」が、何故得点できないのか、最後の詰めが甘いのは、足が短かいからなのか、背が低いからか、走りが遅いからなのか、あるいは疲労から来る集中力の欠如なのか、はたまたピッチ上の不仲による連携の不備によるものなのか、そこから見えてくる事は、いったい何なのか説明があっても良いのではないだろうか。早い話、もっとオープンにサポータへ報道すべきなのである。自分達だけが分かっているというのは、甚だ隠蔽体質が蔓延しているとしか思えない。監督も誤算があった部分については、やはり言及すべきだし、「だから次はこうする」と具体的に話してほしいものだ。それが後に続く者に大いに役に立つ話になるし、後輩たちの為にも「素早い分析と対応力」で、子供たちに恥ずかしくない姿を見せて、夢を壊さないようにして欲しいと思うのである。